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【連載小説】ファンタジー恋愛小説:星彩の運命と情熱 第四十一話 不思議な足湯で一服。~このデジャヴは一体どこから??

前話 

 再び、空飛ぶ島から里山へ急ぐ。何故かリアナは気が急いていた。早くいかないといけない。その反面、そこであらわになる事実に戦いていた。そこへ、乱気流にシルヴァリアが飲み込まれる。
「大丈夫? シルヴァリア!! どこでもいいから降りなさい! 墜落よりマシよっ」
「怖いこと言わないでー。リアナー」
「うるさいわよ。外野。シルヴァリアいい? 魔力を与えるからそれを使って制御するのよ!」
「そんな事までできるのか?」
「ふふん。偉い?」
「ばーか。さっさとしろ」
「解ってるわよ」
 先ほど手に入れた水のアミュレットの力でリアナの力はみなぎっている。リアナから出た水の力はシルヴァリアを囲み、安定させる。
 ゆっくりと乱気流を抜け出していく。
「そうよ。いい子ね」
 リアナは慈愛に満ちた声でシルヴァリアの背中を撫でている。そこからもリアナの力が伝わっていく。降り立った場所はまた、先ほどの不思議な島と同じ生態系のような地だった。
 薄暗いジャングルでほのかに光る花。角の生えた馬。見たこともない、形容するのにうまくできない動植物だ。セイランどこからかノートを出して書いている。さすがは学者様だ。
「セイラン! 行くわよ!」
 首根っこを持って引きずり出す。そこへフィオナの嬉しそうな声が上がった。
「不思議な泉よ! リアナー。水遊びしようよ~」
 フィオナの昔からのおねだりの声を聞いてリアナの口元に微笑が浮かぶ。
「しかたないわねー。ちょっとだけよ」
「マルコ! 行きましょう! リアナがいいっていったらなんでもいいの」
「どんな理論だ」
 セイランが書きつつ言う。
「それぐらい付き合いが長いのよ。で、あのお嬢さんは泉に入って何するつもりかしら……。ってきゃっ。こんなところまで水を飛ばさないのっ」
 リアナも泉の方へ行く。が、すぐに戻ってくる。
「あっという間にアチアチカップルの時間になったわ。シルヴァリア、セレスちゃん。他に行けるところ在る?」
「にゃー」
 セレスがリアナを引っ張る。
「こっち? セイランこっちよ。セレスちゃんはあなたの子なんでしょ」
「はいはい。息子と奥さんの行く方に行きますよ」
「何か言ったー?」
「ちぇ。聞いてないんだから。なぁ、シルヴィ」
「うなう~ん」
 二匹を一匹は温かい水があふれている泉を見つけた。
「あったかい」
 手をぬらしてリアナは言う。
「温泉、だな」
「おんせん」
「にゃ?」
「うな?」
 二匹と一人の目が一斉にセイランに向く。
「一見は百聞にしかず。入って見ろ。膝丈ぐらいで良いから」
 そう言ってセイランは靴を脱ぐと装備を肘丈ぐらいにすると温泉、というものに入る。
「大丈夫? って。シルヴァリア!!」
 シルヴァリアが入って水を吹き出す。暖かい水がリアナに命中する。
「にゃ~ん」
 セレスが泉に向かう。焦ってリアナは後を追う。
「ちょっとセレスちゃん! もう」
 リアナも温泉という者に入る。暖かさが身にしみる。疲れ切った足が癒やされる気がする。
「ほれ」
「ちょっとっ。パパ!」
「またパパか?」
「じゃ、セイランよ。ただの」
「素直じゃないな」
「何が? きゃっ」
 リアナが温泉の中で転びそうになる。それを受け止める、セイラン。
 デジャヴが二人を包む。その中で、リアナは恋をすることを誰かにきつく禁止と何度も言われていた気がする。
 
 どこで……?
 
 喉元までせり上がる思い出。だが、何かが邪魔をしていた。
「リアナ?」
「あ。セイランありがとう。温泉って癒やされるわね」
「ああ」
 二人はあのアチアチカップルが探し回り始めるまで二匹とともに温泉でのんびり過ごす。この空間が心地よかった。
 
 いつまでも続けば良いのに……。
 
 だが、そんな平和な時間はそう長く続かないのであった。


あとがき
また、予約投稿を忘れておりました。現在、ページ作りをしています。無事五時半に起き、30分は創作に時間を充てられました。あとの半分というかもう15分は漢字検定に。眠くなってきて創作が難しくなってきました。ので切りかえ。しばらく五時半起きを目指します。その内四時に起きれたら母とのブッキングもないし。母は私が出勤の時は五時半起き。いろいろ大変なのです。五時に起きれたらいいのですが。今日も阪神戦が地上波でないので、どうしようかと考えてます。虎テレはいってるけれど。と、この後の事は別記事にて。ここまで読んで下さってありがとうございました。

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