【連載小説】ファンタジー恋愛小説:星彩の運命と情熱 第十八話 命の真珠。涙が真珠になるってどういうこと!?
前話
「セイラン! 何その格好」
セイランが戻ってくるとその出で立ちにリアナは驚く。
「装備をそろえに行けば、俺の考古学の旅と勘違いされてこれになった」
「って。剣もなにもないの?」
「ナイフならある」
「接近戦しかできないじゃないの。あ。セレスちゃん。パパにおかえりって言うの?」
ぱたぱた可愛らしい小さな羽を羽ばたかせてセレスがセイランの掌に収まる。見ているリアナはもう崩れまくっている。先ほど見せた力強さももろさもみじんも見えない。
「あと、1週間ほどはここにいないと行けないけれど、その後なら旅でも耐えられるわ。シルヴァリアに乗って行くから魔物にも襲われないわね」
「リアナ……」
「なぁに。パパ」
「パパはやめれ。勘違いする」
「パパはパパじゃないの。ママがいいの?」
「そーいう問題じゃない! セレス、パパと遊ぼう」
セレスを持ったままくるりと背を翻す。するとぼとんぼとんと何かが落ちる音がした。
「リアナ!! それは!」
「知らないわよ。涙が次から次からでてそれがこんな真珠みたいになるんだもの。私は泣いてもいけないの?」
わっと感情が高ぶってリアナが泣くとさらにぼとぼとと光沢のある球が落ちてくる。騒ぎを聞きつけてフィオナとマルコもやってくる。その異様な光景に息を飲み込む。
「これは真珠の涙が。本当にあるのか?」
マルコがいくつかを拾ってまじまじと見る。
「何? しんじゅのなみだって」
ぐすぐす鼻を鳴らしながらリオナが聞く。
「わかった。わかったから、泣き止め。この屋敷を真珠で埋める気か!」
語調は強いものの、セレスをフィオナに預けるとセイランはリアナの頭を肩に寄せてなだめる。
「セイランー。セレスがー」
「わかったから。あと1週間で旅立てるんだろう? その間セレスとの育児を楽しもう」
「うん。うん」
ことのほか動物には感情的になってしまうリアナだ。セレスが短命種と聞いて心のバランスが崩れ始めていた。これを戻すにはシェイラの元へ早く行かなければならない。
「まぁ。真珠の涙ではないですか」
「シェ……イラ……さん?」
聞き覚えのある声にリアナは反応する。今し方会いに行こうと話していた相手だ。信じがたいことにシェイラが入り口出立ちつくしていた。
「森で受ける試練の代わりにこの屋敷で試練を受けたのね。それに、それだけあればセレスもシルヴァリアも長生きしますよ」
「へ?」
一同の視線が一気にシェイラに集まる。
「真珠の涙は純粋な少女から流れた涙が変化したもの。使命を受け入れたリアナへのご褒美ですよ。ほら。ごらんなさい」
「セレス! 食べちゃダメよ。食べ物じゃないわ!」
気づけばとことことセレスが歩いて「真珠の涙」と呼ばれるものを一個丸呑みした。途端、小さくセレスが光る。
「セレス! 今食べた物を出しなさい。死んじゃう!」
セレスを逆さにして食べた物を吐き出させようとしたリアナをシェイラが止める。
「大丈夫です。この真珠はフェアリードラゴンが命を増やすためには不可欠なもの。それを教えに来たところ、さっそくやらかしているんですから、導き手は用なしね」
さっさと帰ろうとするシェイラをリアナとセイランがむんずとつかんで離さない。
「もっと詳しく説明してください。里に行く必要がないなら次はどこに行けばいいんですか?!」
「当分、この真珠の涙を食べ終わるまでは時間があります。その間に遠見をしてあげましょう。リアナはグレートマザーに会いたいのですね?」
「ええ。オリヴィアというお名前だそうです。どこにいるかは教えて頂けませんでした」
「そう。なら、どこに行けばいいかしらねぇ。しばらく遠見をしますから、マルコ、部屋を案内してくださいな」
「あのー。俺の家なんですが……」
「セイランはリアナと愛を深めてなさい。そうすればフェアリードラゴンは長生きしますよ」
愛!
自分達の間にそんなものがあるのか?
お互い、愕然とした思いで見つめ合っていた。
あとがき
出ました。ゲームボーイとChatGPTさんが指定するシェイラさんが。そうなのです。ChatGPTさんはしきりに「ゲームボーイ」と表現するのですが、以前に調べたときに何か違う日本語を見つけ、なるほどとおもっていました。忘れ去った、今、もう一度調べました。他の人工知能さんではない、とのこと、ゲームボーイはゲーム機としっかり言われ、占星術師や先導者としての「老賢者」はあてはまると。占星術は違う、としっかり否定。ChatGPTさん。何を書いてるんですかー。元型を詳しく教えて下さいよー。Bingバーで調べ直そうかなー。今、再度ChatGPTさんで調べたらゲームボーイを否定された(泣)なんだったの? あの説明。シェイラさんは魔法使いか(魔術師)か老賢者と。確かに導き手なのでそうなのです。じゃ、ゲームボーイ発言やめてー。また出たら泣く。って、シェイラの立場を調べれば、また「ゲームボーイ」発言。でもそれに符合するところに「賢い」とあったので賢者ということでしょう。賢母ともあり、これはオリヴィアさんに譲ろう。ややこしい。ホントに本欲しい。あとで調べて母旅行中に取り寄せよう。
というわけでChatGPTさんが表現する「ゲームボーイ」「ゲーマー」はシェイラさんでした。この話は元型をモチーフにした物語です。いろいろ元型を出そうとして努力の真っ最中でした。
ここまで読んで下さってありがとうございました。