【連載小説】ファンタジー恋愛小説:煌星の使命と運命の絆~星の恋人達~ プロローグ
あらすじ
ある辺境の村に乳飲み子が火が付いたように泣いていた。泣き声を聞いてやってきたエルドランは、悲しげなため息をついた。乳飲み子の側には両親らしい男女が事切れて亡くなっていた。念のため脈を診てみるが、意味はなかった。エルドランは弟子に乳飲み子を託すと墓穴を掘り出した。
この世界をエルシアという。星の守護者が星の力を使って世界を安寧にしていた。エルドランはこの世界の一国の神殿の長だった。たまたま王の行幸に付き合って王都に帰る途中だった。王はすでにこの地を離れている。急ぐ必要があったが、見過ごせなかった。
両親の埋葬を終えてようやくエルドランは乳飲み子を抱いてあやしていた。
「お前の名前がわかればいいのだが。これほど小さければ覚えてもいないな。何かお守りのようなものがあれば……」
この世界ではよく子供に名前を書いたお守りを持たせていた。それがないか、と思ったのだ。弟子の一人が落ちていたというお守りを渡す。
「これはお前のお守りかい?」
「だぁ」
乳飲み子はキャッキャとはしゃいでお守りを持とうとする。
「少し待ってくれ。すぐに返すから」
エルドランが中を見るとやはり名前が書いてあった。
”アステリア”
これがこの乳飲み子の名前だった。
「ほう。星の名前を持つ子か……。よしよし、今日からワシがお前の父だ。母はいないが、星の守護者達が面倒を見てくれるだろう。これからワシと生きていこう」
お守りを握りしめたままアステリアははしゃいでいた。これで両親とは永遠の別れだ。
「パパとママにさよならを言っておあげ」
墓に連れて行くとアステリアは何やら言っていた。覚え立ての両親のことを指しているとエルドランは思った。そして、エルドランはアステリアを連れて王都に戻っていった。
「おはよう! レイオン! 今日も何か作るの?」
東に星の守護者で炎を象徴するレイオンに声をかける。炎と言うだけあって髪の毛が紅い。燃え上がる炎のようだ。この煌星の神殿には多くの星の守護者を統括する五人の星野守護者と長のエルドラン達がいた。王の居も神殿に接し、神聖な存在とされていた。現在の王は女性だが、表に出るときは男装していた。
「アスティも元気ね」
その真反対の西の星の守護者のセレストラが声をかける。
「セレストラ! 今日も羽根の調子よさそうね」
「ええ。天に羽ばたいて行ってしまいそうよ」
セレストラの言葉にアステリアはクスクス笑う。
「セレストラのその台詞は聞き飽きたわ。ヴォルカナは今から鍛錬?」
レイオンよりももっと燃えさかったような出で立ちの女性にアステリアは声をかける。ヴォルカナは南の星の守護者だ。
「ああ。アステリアもするか?」
ヴォルカナに誘われるがアステリアは断る。
「ヴォルカナには絶対負けるわ。この世界で一番強い、星の守護者だもの。グレイヴスと模擬戦でもすればいいじゃない」
いつもながら冷静な顔で立っている北の星の守護者の名前をアステリアは出す。
「あらあら。アスティは今日もみんなの娘ね」
全ての方角の星の中心に位置する星の守護者ソレンティアが声をかける。
「ソレンティア! 今日も綺麗ね。みんなの娘で本当に良かったわ。今日もお茶会しましょ」
「アスティは星の守護者を両手に抱えて星だらけね。こんな恵まれた娘はいないわよ」
ソレンティアがにっこり笑って言う。この神殿の星の守護者の中心的人物だ。その顔が少し曇りがちなのにアステリアは気づいた。
「ソレンティア?」
「なぁに? アスティ」
「ううん、なんでもない。私、お茶会の用意してくるわ」
煌星の神殿で星の守護者と神殿の長エルドランに育てられたアステリアはみんなの大事な娘だった。アステリアはすくすくとまっすぐに育ち。そろそろ恋をする思春期に入り始めていたが、本人は初恋すらしていなかった。綺麗な守護者に囲まれているとどの男性もその輝きに負けるのだ。この幸せな生活がずっと続くとアステリアは思っていた。そう、他の者も。ソレンティアとエルドランはアステリアの運命の日が近づいてくるのを感じていた。
だが、まだまだ、平和な時間はアステリアの手に中にあった。
「乗り越えてくれればいいけれど……」
ソレンティアはそっと後ろ姿に呟くと、他の星の守護者と打ち合わせを始めた。
アステリアの運命は今、まさに動き出そうとしていた。
あとがき
フライングスタートが相変わらず好きな私。今日、漢検の試験会場がわかったにもかかわらず、せこせこと設定やら執筆をする書き手。受験勉強いい加減にしないと。まだ時間はあるけれど。場所が辺境しすぎて困ります。一旦後ろに下がって別系統の電車に乗らないといけない。面倒~。
ま、落ちるかもしれませんが。
と、この物語はまずは恋人探しからです。そのまえに謎解きがあるんですが。星彩と似てますが、ちょっと違うのです。もろに恋人探しが目的なんです。それからのことに世界の危機となるので、星彩と正反対です。しかしなんでこんなにChatGPTさんは星が好きなんでしょうか。ユングいれて、っていわないと入れてくれない。メジャーじゃないのでしょうか。設定とあらすじは決めてもらいますが、それていくのはいつものこと。結局かなりオリジナルになります。生成小説でもないので。またこの作品もよろしくお願いします。