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私のセカンドライフ④〜「平日の街を満喫する」
年末年始。世の中は奇跡の9連休中。しかし、毎日が日曜日状態の私には、何連休であろうと関係ない。
昨年末のZOO活納めの日。前日と同じような時間帯に出かけたというのに。前日とうってかわっての混雑ぶりに「人多っ!」と驚き、9連休の始まりを実感した程度。
私と同じような時期に退職した友達が、口を揃えてこう言う。「平日に行動できるって素晴らしい!」そう。私は今、平日の街を満喫している。
買い物も楽々だし、平日限定のお得なランチメニューも多い。コンサートや演劇のチケット類も平日開催の方がだんぜんとりやすい。あ、それから病院の予約も。
人間と言うのはどこまでもワガママにできている生き物なので(私だけかも^^;)。働いている頃は、あれほど休みの日を心待ちにしていたというのに。今は全くその逆。
世の中が休みになると、街に溢れる人、人、人。まるで「私の平穏な日々」を荒らされてしまったような気持ちになって、心の中でとんでもなく自己中なことを思ってしまうのだ。「早く休みが終わってくれないかな」
年末年始やGWの大型の連休や子どもたちの夏休みが終わると、なんとなくほっとする。「ようやく静かな平日が戻ってきた」と。
もちろん、日頃一生懸命に働いている方たちが、休みを満喫することに何の問題もない。頑張っている自分へのご褒美であり、当然の権利でもある。
平日に思う存分動ける私が、せっかくの休日を楽しむ彼らの邪魔をしてはいけない。だから、大勢の人が動く時期にはできるだけ出歩かないようにしている。
正直言うと、そんな自己犠牲な精神でもなく、ただ単に人が多い場所や順番待ちが苦手なだけなのだが。とにかく、世間の多くの皆様が休日を満喫している時には、私はできるだけ家でおとなしくするようにしている。おうち時間も十分楽しいことだし。
とは言っても、平日に行動できるようになって思ったのは、世の中には平日に動ける人というのも思った以上に多い、ということ。例えば、イオンのお客様感謝デーや美術館の人気の企画展など。
「平日だから空いているだろう」と出かけたのに「なぜこんなにたくさんの人が?」と困惑し、思わずカレンダーで曜日を確認したことは1度や2度ではない。
もちろん冷静に考えたなら、月から金まで昼にフルタイムで仕事をしている人ばかりではないに決まっている。生活スタイルも仕事のスタイルも千差万別なのだ。
しかし、大学を出て以来、何十年も同じような生活をしていると、そんなことはすっかり忘れてしまっていた。自分のような生活が世の中のスタンダードなのだと勝手に思い込んでしまっていた。
昼休憩の時間が保証されず、普段は有給すら取りにくい中で長年働いていたため、「平日に自由に動ける」というのは、私にとって非常にレアなことだった。
そんな長年の鬱憤を晴らすかのごとく、今は平日の街を満喫している。明日で9連休も終わるので、ぼちぼち街に出ていこうと思う。
明日の今頃、月曜日が仕事初めの方々は「サザエさん症候群」などという生やさしいものではなく「はあっ」と大きなため息をついていることだろう。「働く」ということは、本当に大変なことだと思う。
それを思うと申し訳ないという気持ちでいっぱいになるのだが。私も一応働き倒した果てに今の生活があるわけで。
年金が入るまで(入ってきたとしても全然足りないけれども)、貯金が減っていくばかりの生活は不安だらけなのだけれど。(←働かないことが原因なのですべて自業自得です)
平日の街をのんびりと歩く時、様々な不安も一瞬忘れて、ふと幸せを感じる。だから、少しだけ節約しながら、できるだけ健康に気をつけながら。なんとかこの生活を死守したいと心から願う。
〜これが私の選んだセカンドライフです〜