「数学は役に立たないのか?」という疑問も、数学!
数学は役に立ちます
数学が役立つ例は、意外といっぱいあります。最近流行りのAI(人工知能)は、その例の一つです。(これらについては、別の機会で記事を書く予定です。)
もし、このような例を聞くことで納得ができるなら、私としてはうれしいです。
ただし、「数学は何の役に立ちますか?」という質問をする人は本当に、そんなことを知りたいのでしょうか?
「数学は役に立ちますか?」という質問の意図
「数学は何の役に立つんですか?」なんて、よく聞く質問です。
おそらくですが、この質問をする人の多くは、数学嫌いな人だと思います。
実は、確証バイアスという心理学の言葉があります。
簡単に言うと、「自分の意見を肯定する事実ばかり集めようとしてしまうこと」です。バイアスとは偏見のこと。「自分に都合の良いように偏見を持とうとする」といった性質が、人間にあるのです。
今回の話で言えば、「数学が嫌いで数学がやりたくない。だから、数学が役立たないという事実を集めよう。」ということです。だって、数学が役に立たなければ、数学を勉強する必要もないですから。
数学が役に立つかどうかを証明するには
ここで伝えたいのは、「数学が役に立たないこと」を証明するには、
数学が役立つ事実
数学が役立たない事実
の両方を検討する必要があるということです。そこに、バイアス(偏見)があるのは好ましくありません。
証明したい事実があって、それを証明する。少し、数学っぽいと感じませんか?
役に立つとは?
本題に入る前に、”役に立つ”の意味を確認しましょう。
役に立つといっても、人や状況によって、その解釈は異なります。
例えば、
日常生活で役立つ
仕事をするうえで役立つ
受験勉強に役立つ
ほかにも、○○の職業に役立つとかもあります。
(ちなみに、私の場合は、単に楽しいから数学をやっています。ある意味、暇つぶしの役に立つということです。)
このように、”役立つ”の解釈はたくさんあります。つまり、「数学は役に立つのか?」という疑問の答えは”役立つ”の解釈によって異なります。
以上のように、この疑問は単純なようで、奥が深いわけです。
いよいよ本題~日常生活で数学は役立つのか?~
ここでは、最も身近な「日常生活で数学は役立つのか?」に絞って考えていきましょう。
私の結論は、「日常生活で役に立たない」です。
皆さんは、読んでみて、賛成か反対のいづれかに分かれると思います。自身の意見を持ち、その根拠をしっかり考えると、案外面白いかもしれません。
日常生活というと何を思い浮かべますか?
例えば
睡眠
食事
料理
運転
買い物
などなど。ほかにもたくさんありますし、皆さんは何を思い浮かべたのでしょうか?
この中だと、数学が役立ちそうな気配がありません。
ですが、買い物で役に立つと(中学の先生に)言われたことがあります。
買い物で役に立つ?
実際そうでしょうか?
確かに足し算くらいは使います。ですが、それは算数です。
割引だって、多くは値札に書いてあるし、割引だって算数の範囲です。数学って感じではありません。
じゃあ、方程式はどうでしょう?どんな場面が思いつきますか?
「方程式 買い物」で調べたら、出てきました。
ですが、こんな問題は現実にありますか?
(中学数学は大切です。批判する意図はありません。汗)
だって、普通は、にんじんとだいこんをいくつ買うか決めてから買い物にいきます。(買い物の中で、何を買うか決める場合もありますが。)
やっぱり、数学が日常生活で役立つとは思えません。
結論~本当に証明できたのか?~
色々と考えた結果、私は「日常生活で数学は役に立たない”だろう”」と結論付けました。
ここで、”だろう”を付けたのには意味があります。
私は、「日常生活で数学は役に立たないこと」を証明できていません。
なぜなら、「色々考えてみたけど、役立つ理由が思い当たらなかった」だけだからです。
一般的に「○○でない」を証明するのは難しい(できない)です。そういう意味で、この種類の話を”悪魔の証明”と言ったりします。
もしかしたら、ある人は「こんな方法で役立つよ」と言うかもしれません。
賛成でも否定でも、皆さんはどう考えますか?ぜひ、皆さんの意見を聞きたいです。
もちろん、日常生活に絞っているので、もっと多くの問題を考えていないことになります。
まだまだ、この問題の解決には遠いようです。
まとめ~数学って難しい~
今回は、「数学は役に立つのか?」という疑問を考えてみました。
ですが、こんな素朴な疑問でも、かなり難しいです。後半では、日常生活に絞って考えましたが、結論は「役に立たない”だろう”」というものでした。
この記事では、「数学が役に立つのか?」という疑問を”数学っぽく”話すことを意識して書きました。
と言われている気がします。
ですが、そんなことはありません。
実際、方程式や図形って、”数”ではないです。(大学数学は、ほとんど”数”が出てきません。それでつまずく人も多いですが)
結論があやふやなのも、実は”普通”です。
教科書を読んでいると、定理があって証明が書いてあって、演習問題は解ける問題(模範解答がある問題)しか出てきません。
ですが、教科書の外を出ると、解けない問題の方が一般的なのです。
実際、今は解ける問題だって、昔は超難問だったってこともあります。
終わりに
今回、「数学は役立つのか?」という疑問について、色々考えてみました。皆さんは、この疑問に対してどう答えますか?
また、この疑問を通して、”数学っぽさ”を感じてくれましたか?
今後は、もっと具体的な話題で、数学が役立つ・役立たないを考えていきたいです。挙げればキリがないですが、適当なペースで記事を書いていく予定です。
参考文献
中学校数学学習サイト「方程式文章題 買い物2」
https://math.005net.com/reidai/houte_kaimono2.php (2022/07/14閲覧)Wikipedia「確証バイアス」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A2%BA%E8%A8%BC%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%82%B9 (2022/07/14閲覧)
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