ありがとう、alfa!
初めて、趣味の話に触れてみようかと…
第一の趣味と言っても過言ではないクルマのお話。
この度、4年間共にした、alfa romeo156を降りました。
本当に今回は車検を受けるかどうかかなり悩んだんです。
去年の秋にタイミングベルトとウォーターポンプを交換して、3月の車検に向けて動いてました。
車検対策にはマフラーの音量が現状数db規定値を上回っているから何とかしなくちゃならなったんです。
その対策を考え始めた頃、プライベートで色々ありまして、苦渋の決断に至りました。
ただ、約20年前に発売されて一目ぼれしたクルマに乗れたこと、alfaの毒牙に掛かることの意味を少しでも味わえたこと、alfaに魅せられた人たちと出逢えたことは色んな意味で人生の財産になったと思ってます。
alfaって数値では表せられないだろう何か不思議な魅力が運転していて、感じたんです。
単純に
”乗ってて楽しい”
これに尽きるんです。
発売当時、F1で初めてフェラーリに採用されたセミATが市販車に導入された最初のクルマとして話題になり、本当に当時新車で買おうかと悩んでいました。
だけど、周囲には...
「alfa romeoがそんな最新技術載っけて、壊れない筈がない!」
と言うのが反応で、自身も確かにそれが原因で踏み切れな方んです。
だけど、ず~っと何処かに、憧れはあったんですよね。
それが、約4年前にどうしてもワゴンが要ることになって、安い中古を物色していたら、見つけたんです。
『これなら壊れても惜しくない!』
って価格で!
実際、ノーマルとは程遠い個体で、マフラーはフロントから作り込んだワンオフ。
JTS(4気筒直噴エンジン)ながら、イイ音奏でてるんです。
そこから、毎日ワクワクしながら乗ってました。
問題のセレ(セミAT)も夏場、1度だけ誤作動はあったものの、直ぐに復活したし、降りるまで壊れることなく4年間過ごせました。
ただ、2回ほど電気系のトラブルで走行中にヒューズ切れて、立ち往生したことはありました。
ま、それもalfa乗りなら、あるあるなんですが…
もう実際、セレユニットの個体が現存しなくなってきているのも事実だったし。
(現に最上グレードのGTAのセレユニットの新品は国内に無いと言われている)
セレ自体は今の電子制御バリバリのそれと比べるとそりゃ、古い。
イメージで言うと、機械でクラッチを『よっコラショ!』って感じで切って、シフトを繋げている感じ。(と言ったら大袈裟だけど…)
でも、良い意味で”機械感”が残ってて、そこが人間味あるような感じだったんだよね。
実際、ワインディングを走ると楽しいし、街中で交差点を曲がる時のシフトダウンですら楽しかった。
そんな滅茶苦茶パワーがる訳でもなく、基本コンセプトは正直古い...
でも、毎回ドライバーシートに乗り込み、エンジンを掛けると何かワクワクする感覚。
ただの街乗りがいつも新鮮に感じられる、そんな不思議なクルマなんです。
それにメンテナンスしてやると、如実にその効果が体感できるのも魅力でした。
よく、alfa romeoを女性に例えられるけど、正にそんな感じ。
例えるなら…
『堕とせそうで、堕とせない気まぐれな女性…』
正に、そんな感じなんだな。
「じゃ、何でそんな魅力的なクルマを降りるのか?」
と言われそうですが、それを維持するには当然、財力と気力が伴わなければ維持できないと感じたからです。
悩みに悩んだのですが、いまはそこまでの余裕はない。
それが大きな理由でした。
このalfa romeo 156SWで免許取ってから所有した12台目のクルマでしたが、”唯一無二”の存在だったかもしれません。
alfa romeoには機械を超越した、何かを感じました。
生きてるうちに、alfaに出逢えたことに感謝!