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アルバイト15個やってた話① 不動産編
自分が学生時代、もしタイミーがあったらめっちゃやってただろうな。
タイトルの通り、私は大学の時に色んなアルバイトをしていた。
理由は2つ。
単純に1つではお金が足りないから。と、
色んな職業を体験できるのが楽しいから。
今になって考えれば、ADHD特有の飽き性と、突発的な行動力が好奇心旺盛な性格とあいまってアルバイトをしまくる、という形にあらわれたんだろうな。
お金が足りないのも、財布を無くしたり免許の更新を忘れたり、そういう普通の人より無駄な出費があまりにも多いからなんだけど。
ただまああんまり特性のせいにするのは嫌なので、ポジティブに色んなことしてみたいからです!って言っていたし、そう思うことにしている。
やっていたアルバイトはざっと思い出せる範囲でこれくらいある。
①試験監督
②結婚式場
③ホテル
④中華料理屋
⑤居酒屋
⑥不動産
⑦塾講師
⑧企業の事務員
⑨寿司屋
⑩カラオケ
⑪コールセンター
⑫雑貨屋
⑬クレジットカードの契約
⑭別荘の販売
⑮ドラッグストア
それぞれ最低でも1ヶ月以上、平均2年くらい。4年間続けたものもある。
あとはネットの広告のエキストラとか、企業が女子大生とコラボする商品企画会議とか、一日で終わるものを含めたらもっとたくさん。
よく分からないものでもお声がかかれば飛んでいっていた。
常日頃アルバイトしまくっている話をしていたので、人が足りない時や面白い話があれば連絡がくるようになっていた。
あの頃のパワフルさ、原動力はなんだったのかよく自分でもわからないけれど、とにかく動き回らないと死ぬという感じで、3つくらい掛け持ちして20時間以上働いていた日もたくさんあった。
リモートワークで家にひきこもっている社会人の私からしたら一体どうなってるのかさっぱりわからない。
若さかな。。。
それぞれ面白い体験ができたので、メモがてら特に記憶にある仕事について思い出していく。
長くなるので、今回は不動産編ということにする。
不動産
まず、一番変わっているものといえばこれだ。
不動産仲介業のITベンチャーで、賃貸の営業を1年半くらいしていた。
普通にマンションやアパートを借りる時に、一緒に内見に行って、契約書を書いてもらう、あれをやっていた。
社員とバイトの差をあまりつけておらず、人生で初めて営業の肩書きのつく名刺を貰って、学生の身分を隠してスーツで仕事をしていた。
内見というのは、無料ではあるが、不動産業はボランティアではないので部屋の契約をとる必要がもちろんある。
学生であっても、そこは関係ない。
あの手この手で営業をかけていき、社員との契約の誓約率を競わされていた。ホワイトボードにグラフを貼られていて、最初の方は0件が続いたため詰められていた。
何故私が…と思った記憶がある。
(一応契約件数に応じたインセンティブはあったが、基本は最低賃金だったのでそこまでやる必要ある??と思っていた)
ベンチャーで、基本は店舗を持たず、アプリから内見予約ができるタイプだったので、一般的な街の不動産やさんとはだいぶ異なる点もあった。
例えば、車がない。
内見予約が入ったあと、お客様とは物件の前で待ち合わせる。
通常、ここが見たいと予約が入っているのは1~2件だが、こちらから追加提案して3~4件回り、一番良いところに決めてもらうというのが常套手段である。
3~4件回るのが、全て徒歩圏内であることは珍しいので、時には電車に一緒に乗って、街を散歩しながら物件の案内をしていた。
そんなことある?!という感じである。
もちろん行ったことのない街、場所ばかりなので私はその頃ずっとGooglemapとにらめっこをしていて、幼い頃からの方向音痴を無理やり克服した。
同じ駅の周辺だとしても、東口と西口と正反対の場所でそれぞれ駅徒歩15分とかだと、客にも30分以上歩かせることになる。
引っ越すなら街の治安のチェックも大事ですからね〜とか適当に理由をつけていた。
そんなことをしているので、1人のお客さんでも3,4時間くらいかかる。引っ越す気がない冷やかしの客だと、体力的には結構キツかった。
あと、事務所に戻って契約、が出来ないので、基本的にはカフェで誓約書の記入を行っていた。
これも当時はそういうもんか…と思っていたがそんなことはないだろう。
よくドトールでアイスコーヒーを2つ頼み、小さな丸いテーブルに書類広げて説明をしていた。迷惑である。でもこちらも必死だった。
大体、休憩しませんかと言ってコーヒーをご馳走する。経費で落ちるけど、大学生の財布から一旦持ち出しなのが謎だった。
席について、巡った部屋の感想を聞きつつ、それぞれの初期費用を計算する。
気に入った部屋があれば、管理会社に連絡し空室状況を再度確認する。
他の不動産屋さんも見たいと言ってきたら、「どこもデータベースは同じですよ!他で見れる部屋はうちでも扱ってます!」と説得した上で、上司に仲介手数料の割引交渉をした。
そんなこんなで、お願いしたいですと言われたら、誓約書に仕事や年収、サインをもらう。
その紙をオフィスに持って帰って、審査に出す。そういう流れである。
面白かったのは、引越しする部屋に求める事項は、人によって全く優先順位が違うということだ。
有り得ないだろって部屋に即決する人もいれば、良い条件でも散々悩んで2ヶ月くらい後に連絡してくる人もいる。(大体埋まっている)
学生の一人暮らしなのか、働いているのか。
帰宅するのは夜遅いのか。
自炊するタイプなのか。
休日は家で過ごすのと外に遊びに行くのとどちらが好きなのか。
それぞれのライフスタイルに合わせて、部屋の営業トークを変えていく必要がある。
女性で残業続きならなるべく駅に近い方がよかったり、明るい道で帰れた方がよかったり。
自炊しないなら、IHのキッチンでも部屋が広くてコンビニが近い方が良い。
休日に料理が趣味なら、大きなスーパーがあってガスコンロ3口以上をおすすめしたり。
初めましての人に、ズケズケと聞くのは気が引けるけれど、その人がどんなことを求めているのかは、自分でもわからないことが多い。
だから、たくさん話してもらって、相槌を打つくらいがちょうどよかったりする。
その方が自分で考えて決めた納得感を得やすいし、生活の想像もしやすい。
学生ながら、営業の基本は営業しないこと、というポイントに気づけたのはかなりお得だった。就活でもおじさんウケがよかった。
シンプルに、わたしは色んな街に行って散歩したりランチしたり、普段出会わない人とおしゃべりしたり、色んな部屋の中を見れたのが楽しくてアルバイトしていたのだけれど。
不動産業界はその時まだ古い体質で、FAXを使う商習慣だったり、女性が1人で営業を回るには不便なことも多かったので、就職先には選ばなかった。
でも人生のターニングポイントに関われるのは面白くて、楽しかった。
おすすめ度は3くらいかな。
不動産編、おしまい。