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ギャングスタガーデナー、ロン・フィンリーの活動から日本の食料自給率向上を考える

はじめに
 日本の食料自給率の低さは周知の事実です。カロリーベースで僅か38%。先進国の中でも際立って低い数値です。国土が狭く、平地が少ないことも勿論ありますが、第一次産業を守らない政策が長年続いていることも大きいでしょう。

 国にお金があった頃は輸入に頼ればよかったのかも知れませんが、今や長引く不景気の上、空前の円安で輸入食料も買い負け傾向、オマケに世界的に食糧事情は悪くなる一方です。自国民を差し置いて他国の援助をする国などありませんから、戦争や大災害が起こるまでもなく、日本はジワジワと危機に瀕しているとも言えます。

ロン・フィンリーの活動
 さてロン・フィンリーとは誰か。彼はギャングスタガーデナーを自称するアメリカの都市農業活動家です。ロスの貧しい地域の人々が、野菜を摂らない(高いし近くで売ってないため摂れない)状況を打破すべく、

Plant Some Shit!(なんでもいいから植えやがれ

という運動を展開。荒れた街路樹エリアや家の横の隙間に食べられる野菜などの苗を植え続け、誰でも食べていいよ、みんな野菜を作ろう、食べよう!という運動をしている方です。2013年にTEDで講演して一躍有名になったのだとか。

彼のこの活動を読んで、私は日本にも真似できることがあるのではないか、と考えたのです。というか、自分たちが気づいてないだけで、実は日本はこれくらい必死に食べ物を作る気持ちが必要なんじゃないか、と。
 ついでにDXを活用して、生産性の向上を目指せれば言うことなし!です。

日本も個々人が農業へ&DXのチカラを借りる
 では、都心というか、住宅地でそれぞれが少しずつでも野菜を作りませんか?というコンセプトで考えてみます。狭い土地を活用して、少しでも収穫量を上げるためのDX活用のアイデア出しについては我が相棒Claude3.5にも一部手伝ってもらっています。

・野菜作りコミュニティ(ネット上)でノウハウを共有。土のph、その土地の気候ごとに最適な野菜をAIに聞けるシステムをオープンに使えるようにします。各ユーザーが自分の経験値を入力していくことで、更に精度が向上していくようにします。
・IoT機器を使用、温度や湿度、日照時間などをモニタリングして、それぞれの場所での最適な栽培方法を模索。収穫量が上がるよう、データを蓄積。オープンにすることで、全てのユーザーの知見を共有、それぞれの土地の栽培状態が最適化出来るようにデータを活用します。
・初心者向けには、夏野菜など、生育時間が短い割には収穫量が安定している種類などをレコメンドする機能を付けます。
・病害虫の初期の見つけ方、対処方法を提示して、収穫量が確保できるように促します。

 また、広めの農地については、最近は家庭菜園が一定の人気を獲得していますが、休耕地はまだまだ沢山あります。そういった土地の中で、持ち主がレンタル用に提供してくれる場所を一括で提示、そのままレンタル手続き出来るサイトを立ち上げ、農具のレンタルや農薬、肥料の購入などまで網羅。

 広い農地で収穫量を上げることは勿論大事ですが、農地が遠いと、面倒になってしまいがちですから、身近なベランダ菜園に適した種類やノウハウも豆知識的に提示できると良いですね!

 勿論、今でも、そういったノウハウ本やサイトは存在していますが、それぞれがバラバラに活動していますので、統合して一大サイトが立ち上がると、誰でも参加しやすく実行しやすく、そして、知識な情報が回りやすくなるのではないかと思います。

 サイト内は都道府県ごとにして、それぞれの自治体や農業従事者なども巻き込んでネットワーク効果を狙い、ユーザー数が増えるに連れ更に利便性とコミュニケーションが高まる。すると益々サイトとしての価値も高まる、と思うのですが。

 また、副産物的に、都市部の緑化促進、若年層への食育や環境保護教育、地域のコミュニケーション強化も狙えると思います。また、高齢者の健康促進にも効果があるのではないでしょうか?

まとめ
 実はウチは兼業農家で一年を通じて季節ごとの野菜を作っています。元々は義父が本格的にやっていて、販売所におろすくらいの量を作っていたのですが、今は高齢となった義父と、お手伝いプラスα程度の知識を身につけたワタシを含めた下の世代(50-60代)が一緒に、自分達と、周りに少しお裾分けする程度の量を作っています。

 実際やっているから言っても良いでしょうか?農業は土地が広くなるほど労働的にはしんどいです。暑い時期の草取りはエンドレスですし、耕運も重労働です。ですから、本格的な畑に取り組むことは、誰にでもオススメ出来ることではありません。ですが、小さな畑とかプランターなら、楽しんで作業をしたり、収穫を楽しみにしたり出来ると思うのです。

 結果として、少しずつでも農業への関心が高まり、食料自給率が上がっていく、と思うのはムシが良すぎるでしょうかね?

 ですが、自分が食べるもの、一種類でも自分で作ってみるのは大事なことだと思うのです。美味しさは保証つきですよ! 





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