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2025.3.3 幸福と不幸(断酒83日目)

アラン『幸福論』

アランはフランスの哲学者で、その代表作が『幸福論』である。
便箋2ページほどの「語録(プロポ)」と称する短い記事で、世界について、人間について、政治について、宗教について、その他多くの話題について書いた。
その数あるプロポの中から幸福について書かれたプロポをまとめたものが『幸福論(原題:幸福に関する語録)』である。

アランの幸福論の基本的な構えは、「人間は自分の意志によって幸福になれる」という考え方。
何もしないでいるから不平不満が多くなり、機嫌も悪くなる。だから幸福になりたいという意志をもて、と。

人間は何もしないと不幸に傾くので、幸せになりたいと欲し行動しなければならないとアランは言っている。

今日読んで刺さった箇所

アラン著 白井健三郎訳 『幸福論』集英社 (1993) 

幸福になろうと欲しないならば、幸福になることは不可能だということである。それゆえ、自分の幸福を欲し、それをつくらなければならない。

「92 幸福になる義務」 より

はじめから自分の周囲の物事のせいにしないで、まず第一に自分自身に気をつけることが賢明である

「10 気で病む男」 より

礼儀正しいとは、すべての身ぶり、すべてのことばによって、次のことを言うか、表情で示すかすることである。「いらいらするな。自分の人生のこの瞬間をだいなしにするな」と。

「84 喜ばす」 より

不幸になるのは、なにもむずかしいことではない。むずかしいのは、幸福になることである。だからといって、幸福になろうと努力しない理由にはならない。

「54 大言壮語」 より

なんだろう、この気持ちよいほどのガツンと感。
読めば読むほど刺さる。まだまだこれからも繰り返し読んでいきたい。

太宰治の『人間失格』を読んでは「こんなにも自分の気持ちを代弁してくれる人がいた。私も同じです」と自己陶酔していた頃もあったけれど、現在の私はアランの方に惹かれる。

今日の断酒宣言

今日もカフェインレスコーヒー、ルイボスティー、炭酸ジュースで水分補給をした一日だった。

人は一日の中でものすごい数の選択をしているとつい最近何かで読んだ。
酒は飲みたい。だけど、私は飲まないという選択をする。
飲むのは簡単だ。飲まないでいる方が難しい。でも、だからといって飲まない努力をしない理由にはならない。

今日一日が終わるまで、私が酒を飲まずに過ごせますように。