【底辺SE転職日記(完!)】就活生たちよ、内定数マウントは意味ないからマジで気にするな!

本日、内定をいただいた企業の方へ承諾の旨を伝え、私の転職活動は幕を閉じようとしている。閉じたのではない。あくまでも「家に着くまでが遠足」みたいな感じで、「入社日までが転職活動」だ。というか、本当に大切なのは入社以降の日々である。

学生の時の就職活動は本当に失敗だった。人生の3大後悔リストに入っていると思う。面接練習もES添削もやらずに丸腰で挑んでいた。自己PRでは「ダイエットで10Kgの減量に成功し、長澤まさみのような美脚を手に入れることが出来た」というサブイ内容を自信満々に記述。今思うと「そら落ちるわな」と至極納得いくが、当時はそれが面白いと思っていたから、そんなおもしろESが採用者の目に留まらないのが不思議でたまらなかった。

友達もおらず就活について相談する相手もいなかったので、迷路の行く手を間違えたまま、そのまま突っ走った。その結果バンバン落ちまくり、私は社会から必要とされていない人間だとますますすさんでいった。そしてたまたま受かった会社が神のように有難く感じ、もうツライ思いをしたくなかった私はその会社に入社することを決めた。

そんな風に入社した会社だったから、ブラック企業でも全然おかしくなかったのだが、いたって普通のIT企業だったことは本当に奇跡だった。普通といえど、スキルの身に付かない、エクセルをひたすら眺めるだけの底辺IT企業だったが、福利厚生も普通だったし、なにより社員がみんな優しかった。

でも、やっぱりずっと就活に心残りがあってやり直したいと思っていた。

そして今回、2021年春、転職活動に踏み切ったわけだ。

3月末に退職済みだったので4月は転職活動に専念できた。2日に1回は面接があって、その間にも志望動機を書いたり面接練習をしたりしなければならなかった。仕事が無くてちょっとは遊べるかな、なんて思ってたけど、そんなことは無かった。それどころか、面接が嫌すぎてずっと胃が痛くてキリキリしていた。たぶんドス黒いオーラが漂っていたのではないかと思う。母から「就活大丈夫?」というLINEが来たときは不覚にも泣いてしまった。転職活動は孤独な闘い。会社も辞めてしまった。面接官との会話が一日の中で唯一の発声。誰も私のことなんか気にかけてくれない・・・。

とはいえ、ほとんどがWeb面接だったことは良かった。実際に足を運ばなくて済むことで、就活時代よりもだいぶ負担が軽減された。

Webカメラの前では口角を常に意識して親しみやすそうな笑顔を浮かべ、ハキハキとした返事で面接を受けた。私は無表情でいると「・・・怒ってる?」と十中八九言われるタイプの顔面をしているので、「口角」という言葉はマントラのように唱えていた。

そしてZoomを切った瞬間、死んだ魚のような目に戻り、スーツのジャケットを床に脱ぎ捨てた。面接中に“熱心にメモってる風”にメモったメモを眺めて「・・・全然読めねぇ・・・」と嘆いた。

面接の何がつらいって、アピールする実績なんて無いのに、大したことしたみたいに盛らないといけないこと。これは本当にキツイ。面接官のおっさんも「たいしたことねぇー。」って思ってるんだろ、どうせ、って、想いながらニコニコしてハキハキ自己PR。これは自己嫌悪。不合格理由もほとんどが「年齢にしてはスキルが低い」という、なかなか心にグサッとくるものだった。

そんな私でも、4月中に面接を受けた17社のうち、5社から内定をもらった。・・・5社だ!

こう聞くと、なんだかすごくたくさん内定をもらっていてスゴイって感じる。少なくとも大学4年当時の私が聞いたら「内定数マウント取ってくんなやオラぁ!!!!」と発狂していたことと思う。

しかし!!!

このうち内定承諾した1社以外は全て、1次面接のみ&簡単な質問にハキハキ答えておけば受かったという面接だった。

もし、いま内定がひとつも貰えなくて焦っている学生がいるとしたら、私に連絡してくれれば内定確約の会社を紹介できる。

え?面接は緊張して、ハキハキしゃべることすらも出来ない?

ご安心を!

4社中1社は、

女性人事が会社概要をアナウンサーかの如く読み上げる(5分)→逆質問を問いかけられる→「ありません」と答える

上記の、計10分にも満たないやり取りで合格をいただいた企業である。逆質問タイムに何も言わなかったにもかかわらず、だ!

このようなIT企業はたいてSES企業(正社員雇用だけどお客様先に”派遣”されて安給料で労働。)だ。でも、内定は内定。正社員は正社員。普通に生活していくくらいのお金もちゃんともらえる。

今、やりたいことなくて、就活にもやる気でない、内定も一個も無くて自信がない、でも正社員にはなりたいっていう就活生には、SESのIT企業ってのは本当に入りやすいと思う。ブラックかどうかの見極めは必要だが、給料低くても人が良ければ何とかやっていける。いちおうITなので将来性のあるスキルが身に付くかもしれないし、文系でも採用している企業はたくさんある。とりあえずそこで社会人経験を積みながら、「社会人ってこんなもんかぁ~」と経験を積むのも手だと思う。それで「このままではいかん」と私みたいに転職のやる気を出すのも道ではないだろうか?

ツラツラ書いたけれど、今回の転職活動を通して知ったのは内定数マウントはマジで意味ないから無視して良いということ。

大企業から内定をたくさんもらっている人はきっと優秀なんだろうけど、それってたぶん面接対策とかES対策をみっちりやった結果だと思う。新卒の内定って、その人本来の能力っていうよりもそういうところを頑張れる人が勝つみたいなレースだと思った。そういうところ頑張れるひとが仕事でも優秀なのかもしれないけど、私の会社にもいちおう「ちゃんとしてらっしゃるな・・」という人はいたから、そうとは限らないと思う。

私は就活に本気になれなかったから、その勝負に負けた。

新卒カードを有意義に使わなかったことに関しては、今回の転職活動を通して、より一層後悔の念が増した。だって新卒の面接っていかに準備できるか否かの問題だと思ったから。転職活動だと"実績"が見られるようになって、一気にハードルが高くなる。

とはいえ、20代ならポテンシャルってのもある。というのも、今回内定承諾した会社は面接グダグダだったにもかかわらず内定をくれたので、ポテンシャルを見てくれたのだと思う。幸いにもまだ20代だったので。

私の転職活動は終焉を迎える。胃のキリキリも収まってきた。入社日にはまたキリキリするのだろうが、先月のストレスに比べたらマシだと思って頑張ろう。

転職活動を通じて、就活のころの気持ちを思い出した私は、就活生を励ましたいと思った。だからこれを書いている。就職って正解がないから怖い。私も内定承諾したは良いが、いまだにこれで良かったのか分からないし自信がない。怖い。

でも、選んだ道を”正解”にするのは、自分自身なのだ!人生100年時代だし失敗も成功も、長い物語の一部として楽しめば良いと思う。物語は色々あった方が面白い。



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