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コロナ禍のイタリア留学 《6》 スーパーでの買い物②

野生的な野菜

さて、前回お伝えした通り、カゴをズルズル引きずりながら買い物をつづける。

スーパーに入って一番最初にあらわれる野菜・果物のコーナー。
イタリアの野菜はどんな感じなんだろうとワクワクしながら覗いてみると、これがなんとも野性的で、陳列棚に並んだ大きめの箱にそれぞれバラで入っている。
まるで市場のようで、日本のスーパーできちんと包装されて整列しているピカピカの野菜に慣れていた私の目にはとても新鮮に映った。

トマトは長い茎にくっついたまま売られており、今まさに畑から来ましたという青々とした香りがする。
ナスは大小入り混じり、大きいものだと赤ん坊の頭ぐらいあって、縞模様など種類も豊富だ。
葉物はだいたい虫食いがあるのが普通で、日本のようにピカピカの葉物なんてまずない。外のメルカートでは特に無農薬や農家が直接売ってるものが多いせいか、芋虫やカメムシが付いていることもあった。
日本では見かけないアブラナ科の葉物がたくさんあるので、いろいろ試すのも楽しかった。

ここはオーガニックスーパーではないけれど、それでも農薬など最低限で栽培しているのがすぐにわかる。他のスーパーでもこの点は同じだったので、多少の傷ものやサイズの凸凹が多く不揃いなのはイタリアでは当たり前のようだ。
ただ見た目が悪いだけならがっかりだが、これらの野菜や果物すべて、とてもおいしくて感動した。

イタリアで初めての自炊はミネストローネもどきの野菜スープでも作ろうと思い、トマトや人参、玉ねぎ、セロリ、黒キャベツなど、たくさんの種類を買うことにした。
野菜を取るときのルールは前回の通りだが、初回はよくわからなかったので近くにいる人に聞いたら快く教えてくれた。
こうやってちょっとしたことを聞いて、通じて、「Grazie!(ありがとう)」というやり取りができるだけでもとても嬉しい。

種類ごとに袋に必要なだけ入れて、量りに乗せると値段が計算されてバーコードのシールが出てくる。これを袋にペタッと貼ってかごに入れる。
私はこの量り売りシステムがとても気に入った。日本だとあらかじめ袋に入れられてるのでそれを買うしかないが、これなら自分で選んで必要な量だけ買えるので自由度が高い上に、日本のような過剰包装をしないので環境にも優しい。


かなり豊富なラインナップ

ここのCONADはフィレンツェの中心にあるのでそこまで大きくはない。ゆえに品揃えも郊外のスーパーと比べると少ないが、それでもイタリア初心者の私にしたら充分すぎるほどのラインナップである。

乳製品、パスタ、米、オリーブオイル、お菓子…
とくにパスタとオリーブオイルはさすがお国柄、ものすごい種類豊富だ。

いろんな形、太さ、素材のパスタがぎっしりと並んだ陳列棚を前に、最初の頃はいつも相当長い時間にらめっこしていた。
滞在中にいろんなメーカーのを試したが、「RUMMO(ルンモ)」というメーカーのが私のお気に入りになった。
種類にもよるがもっちりと噛み応えがあって、小麦の味がしっかりしている。テレビCMもあるような大量生産品だが、スロー製法にこだわっているらしい。

このぶっといNo.5がお気に入り


オリーブオイルはピンキリで、大量生産のものから小規模経営の農家さんが作っているものまで様々である。
せっかくなのでおいしいオイルを使いたいが、一人暮らしで大瓶を使い切るか謎であったし、どうせなら知り合いのおすすめを聞いてから買いたい。
ということで初回は無難に、CONADのオーガニックラインであるVERSO NATURA(ヴェルソナチュラ)シリーズのものにしてみた。
この大きさで6€ぐらいなので、オーガニック製品にしては安いと言える。

日本で買えるイタリアのオリーブオイル(とくに大手メーカーの)は実は混ぜ物があったり健康的に良くないという噂があるが、本国のはいかに…?



それぞれの食材についてお伝えしたいことが山ほどあるが、長くなるので後日まとめて詳しくお伝えするとして、買い物を続けていく。

店内調理のお惣菜コーナーや、CONADの高級ライン「SAPORI DINTORNI」シリーズのチーズや生ハムコーナーなどもあって、日本で買うより断然安いのでついつい足を止めて物色してしまう。

本格的な生ハムやチーズが手軽に買える(食べかけで失礼)



アジアン食材コーナーもある。
ここのCONADはそこまで大きな店舗ではないにもかかわらず置いてるということは、それだけ需要があるのだろう。
と思っていたら、1年後に帰国する直前にこの通りに来てみたら、アジアン食材ショップがオープンしていた。現地のアジア人はもちろん、最近の韓国ブームで欧米からの観光客やイタリア人も利用しているようであった。

世界に広がるラーメン人気、イタリアもしかり。出前一丁はけっこう食べた。
しらたきや味噌汁の素みたいのもある。


それから、とっても大事なお水。イタリアの水道水は特別汚いというわけではないし、北部や田舎の方ならむしろきれいかもしれないが、基本的に飲料水は購入する。
イタリアの飲料水ボトル(大)は日本の一般的な2リットルよりスリムで、1.5リットルぐらい。1本0.5ユーロ以下なので(為替を考えなければ)けっこう安く買える。
9本だか12本セットもあるけれどそんなに持って帰れないので、いつも2〜3本を買うようにしていた。普通の軟水から、微炭酸まで、これまた種類豊富なのでいろいろ試すのも楽しかった。

これは500mlだけど…。炭酸(frizzante)の種類も豊富。



コンタクトの洗浄液やシャンプーなどもスーパーで買える。
近くにマツキヨ的なドラッグストアがあるのを知ってからはそちらで買っていたが、着いてすぐの慣れてない頃は助けられた。


日本より安い!



また長くなってしまった…
次で最後のスーパーでの買い物、次回はドキドキのレジ会計とエコバッグ事情についてお届けします。


へつづく

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