ワーママ達と考えた「子どもは勉強スキになる?」~その1 キャリア教育のススメ
子どもが勉強したくなるにはどうしたら良いもの?
今回もワーママイベント登壇のお話の続きです。
「なぜ勉強?」は大人に説明責任あり!
なぜ勉強しなくてはいけないの?と辛そうな顔をされたり、
子どもが勉強に身が入らないのを横で見るのは苦痛ですよね。
お子さんも苦痛なはず。それは、何が目的かわからないものを無理やりやらされている感じがするからなんだと思います。
マラソン大会で、この先何キロ走らないといけないのか、ゴールがどこなのかかが分からなかったら、走るのは辛いですよね。
これは、私たち大人は説明責任を果たさないといけない!
では、その説明をどうするか、について今回は書いてみたいと思います。
勉強好きになるための秘訣
~その1 キャリア教育!さまざまな仕事を知る!
勉強好きになるための秘訣は?
勉強が好きになるための秘訣を二つ挙げるとすると、一つ目は「キャリア教育を受けること」、二つ目は「好きを見つけること」だと思います。今日は一つ目のキャリア教育ついて書きますが、中でも、たくさんの仕事があることを知ること、そして今やってることとのつながりを知ることだと思います。
13歳までに経験したことと将来のキャリアに深い関係がある、という分析を読んだことがありますが、もしそうだとしたら、それまでにできるだけ多くのものに触れさせてあげたいですね。
私が3月の頭から始めたオンラインおうち学校というオンライン授業では、7月14日現在で、57名の先生方にご登壇いただきました。5500人、小学校17校分の子どもたちに授業を届けることができました。
大学教授や会社のエライ人もいましたが、中には、ごみ処理の専門家になってアフリカのあちこちの国から引っ張りだこになっている方、お坊さんなのにオンラインのお寺を始めてしまった方、震災を復興するのにAIを駆使していちごを栽培している人、なんていう人たちがぞろぞろと登壇してくださいました。
仕事と勉強はどう結びつく?
子どもたちからは、へー!こんな仕事があるんだ!こんな考え方があるんだ!自分たちにこんなに丁寧に話してくれる大人がいるんだ!
という驚きの声から、
自分もその国に行ってみたい。自分もやってみたい。
という好奇心がさく裂していました。
それぞれのお仕事を考えて、では、どんな勉強をしたら、それらの仕事につながるのか、考えてみると結構おもしろい。アフリカのごみの処理をするのに、場所の広さを計算するのには算数が必要。いちごがどんな室温で、どのくらいの水の量が必要なのかを計るにも算数が必要。人とチームを組んで仕事するなら、人に自分の考えを伝えないといけないかも。そうしたら国語は必要。海外の人と話すなら、語学も必要じゃないか!
そのオンラインおうち学校で講師を務めてくださったグロービスの田久保善彦さんが、
「君たちが憧れるYouTuberさんの国語力ってすごいでしょ?
国語の勉強は大事なんだよ」
「世の中にあるすべてのものに算数が使われてるんだよ」
って話されていました。うんうんうん。本当におっしゃる通り!
これを私たち大人はきちんと子どもに伝えないといけないのでしょう。
子どもたちに本来学んでほしいこと
それなのに日本は、歴史的な理由(*)から学校教育の中で政治や経済が扱われる比率が軽く、さらにスタートの時期も遅いんです。公民の授業は小学校の卒業が差し迫った小6から細々となんです。
(*この理由っちゅうのが、なかなか面白いので、いつか書きますわね)
日本の社会科では、何県の名産が何だとか、山やら川やらの名前を覚えさせ、衆議院議員が何人だなどと覚えるのですが、
はっきり言って、そんなことより、
「国の経済がどう回っていて」
「それぞれの業種がどうなっていて」
「人はどう仕事してお金が回っているのか」
「大人になったら自分はどうなるんだろうか」
「今自分たちが学校でやっていることは、それとどんな関係があるんだろうか」
という話の方がずーっと大事だと思うんですよね。
勉強のモチベーションがわくために。
子どもたちが普段接しないような、「ぶっ飛んだ」大人の話を聞かせて、
えええ?!そんな考え方しちゃって良いんだ!
って今までの思考や発想の枠を崩してくれるような、多様な人との出会を提供してあげられたら。
それで将来のイメージをぶんぶんに膨らませてから、逆算して今の自分がやって勉強との結びつきを一緒に考えてあげられたら。
きっと子どもたちは今やっている勉強の意義が感じられて、少しは身が入るのではないか?
と思うのです。
今、放課後の時間帯に実施しているオンラインおうち学校は、時間の制約上、先生のお話を伺って終わりになってしまっていますが、夏休みはそんな対話の時間も入れてみたいです。
子どもたちの世界が広がり、そのどの世界とも今自分がやっている勉強が結びついている、なんていう感覚を持ったら、勉強に対するモチベーションも変わってくるんじゃないか、って思っています。
「勉強が苦痛」っていう子が一人でも減るために、私たちができること。
時間も空間も超えて子どもたちと大人をつなぐことができるオンラインの可能性は、無限に広がっていると感じています。
次回は、勉強好きになるための秘訣 ~その2 好きを見つける!
について書いてみたいと思います。