NHKラジオ「三宅民夫のマイあさ! 8時台」に出たお話!

全国でオンラインホームルームが実施されるように、「オンラインホームルーム推進の会」を立ち上げ、たくさんの保護者の方、先生方、自治体の方々と情報交換をしてまいりました。その取り組みがNHKラジオのディレクターに注目され、ご連絡をいただき、ラジオに出演してしまった、というお話です。
スタッフが文字起こししてくれたので(すごいスピードでびっくり!)、恥ずかしいのですが、こちらに載せます!<br>



オンラインホームルーム推進の活動紹介




三宅さん:

学校に欠かせなくなりつつある、オンライン授業。
今朝は教師や保護者を支援しようとちょっとユニークな活動を始めた方にお話を伺います。
オンライン授業ではなくて、オンラインでホームルームから始めた方が良いんじゃないかという活動をしている方です。既に都内では文京区や中央区などの公立の小学校で実現しているというんです。

久保田さん:
授業じゃなくて、オンラインでホームルームなんですね。

三宅さん:
そうなんですよ、国語とか社会ではなく、ホームルームをまずやろうよということなんですね。オンラインホームルームを推進する会の発動を進めている、竹内明日香さんに伺います。竹内さん、おはようございます。

竹内:
おはようございまーす!

三宅さん:
竹内さん、どんな方か一言ご紹介しますね。もともと海外の投資家との仕事をする中で、日本人の話す力の足りなさを実感して、先生や子供の話す力を伸ばせるように社団法人の活動もしてらっしゃるという方です。

久保田さん:
そんな竹内さんが、今回なぜオンラインでホームルームを推進する会を立ち上げられたんでしょうか?

竹内:
3月からの一斉休校をうけまして、私ども「オンラインおうち学校」というのを立ち上げて、著名人による授業を毎日オンラインで提供していたんです。すると、オンラインの知見があるんであれば、これを学校単位、あるいはクラス単位で導入できないかという問い合わせを渋谷区や世田谷区や文京区の保護者から受けまして。なるほど、そういうニーズがあるのか、と。かたや先生方からも、なんとかこのオンラインを通じて子ども達とつながれないか、とお問い合わせもあったんです。

三宅さん:
そこでそのホームルームの希望が強かったということなんですね?

竹内:
そうなんです。公立の小・中学校ではなかなかオンラインでの取り組みが行われていなかったんです。5月の調査では、私立の64%がもう既にオンラインの取り組みを何らか始めていたという調査があるんですが、4月の時点の調査にはなりますが、公立はそれが5%にすぎなかったんです。我が家の末っ子も小学校1年生でずっとランドセルを背負えなくて。学校に縁がなくなってしまうのではなくて、担任の先生方やクラスの子ども達と5分10分でもいいから顔を見たり、話し合える場が欲しいと、そんな不安を解消したいというような強い願いがあるんだな、ということが分りました。

三宅さん:
よくプリントだけは配られるっていう話は聞いたことがあるんですが、せめてなんか先生達や子ども達と話がしたいという希望があってホームルームってなってきたんですね?

竹内:
はい、顔が見たい、声が聞きたいという希望だと思います。

三宅さん:
日本では教育におけるインターネットの利用ってなかなか進まないと指摘されてますよね。今回の取り組みを通じて、竹内さんは何が壁になっていると感じましたか?

竹内:
おそらくですね、教育委員会や学校の管理職の立場からすると、公平性の観点が一番大事だろうと。機器がないお家に配慮して、教育格差が生まれてしまうんであれば、一律やめてしまおうと、そんな考えがあるよう思うんですね。この結果、例えばOECDが最近行った調査では、日本はITの教育環境が調査対象の77カ国中66位、教育のICT教授スキルが77カ国中最下位、そんな結果だったんです。

スマホがあるじゃないか

久保田さん:
そういった根本的な課題がある中で、竹内さんはどのように風穴を開けようとしたんですか?

竹内:
注目したのは、スマホです。パソコンやタブレットを持っている家っていうのは、日本は先進国の中では相対的に少ないんですが、スマホであれば保護者の9割が持っているんです。オンラインのホームルームであれば、5分10分スマホで繋げないか、と考えて進めてみました。

三宅さん:
実際行っているところが文京区と中央区ですか?

竹内さん:
いくつかの自治体ではもう展開されていると思います。進んでいる自治体では、オンラインの端末がない、Wifiの環境がないご家庭に、機器やルーターを無料貸し出しています。文京区の事例で申しますと、区内で先行する3校で実施して、5月18日の週からから区内の全校で導入に踏み切り、公平性を担保したというような事例がございます。

三宅さん:
そういう機器や環境がない家は、そこを調べて助けてあげる、ということをいわれたんですね。

竹内さん:
WEBでアンケートを行って、それがないご家庭を把握した上で、自治体から貸し出しをしていただいた、というような状況です。

三宅さん:
ああ、そうやっていけばできるんだ。

久保田さん:
オンラインのホームルームを実現して手応えはどうでしたか?

竹内さん:
いろんな自治体の方から「できましたー」ていう写真や報告が寄せられたんですが、もう本当に喜びと感動にあふれてまして。先生が涙しておられたり、うちの子も最初に行われた時は、本当にニコニコの笑顔だったり、、、あ、こんなにも子ども達って待ってたんだな、と実感しました。

三宅さん:
改めてお話し伺っていると、実際にネットでつながって姿が見えて、声が交わし合えるってことはとても大きな事なんですね。

竹内さん:
そうですね。生活のリズムがくずれてしまったり、親は慣れないリモートワークで相手してくれなかったり、テレビつければ不安が増幅するようなものが映し出されていたり・・・・・・と、子ども達は相当不安な状況に置かれていたんではないかな、と思うんです。それが、例えば、担任の新しい先生ダレダレ先生なんだ、とか、クラス替えがあったら新しいクラスこんなお友達なんだっていうことが、顔が見えて、声が聞けて、つながってるんだな、っていうのが、何か物理的に確認できたのは大きいんじゃないかなって思うんです。

オンラインの可能性 ~グローバルオンラインホームルームへ! 


三宅さん:
なるほど。このオンラインホームルームこれからも何か可能性みたいなものはお感じになっていますか?

竹内さん:
はい、色々な可能性があると感じております。withコロナもafterコロナもそうですけれど、例えば不登校のお子さんが学びを続けられるように、また地震などの災害が起こってしまった時の教育の継続に、あるいは過疎地域への教育の点など、色々な可能性があるんではないかと感じています。

三宅さん:
おもしろいですね。意外な今までにないものも芽生えてきそうな感じがしますね。
先ほどのご紹介で、投資家との仕事をしていて、日本人に話す力がないなという風にお感じになったと。それが学校とのつながりができる元になったとお伺いしましたけれど、そういう力も育まれてくる可能性もありますかね?

竹内さん:
そうですね、安心な環境さえあれば、どんな自分の思いや意見も言うのは簡単になるのではないかと思っています。オンラインであれば海外ともつなげる、と考え、グローバルオンラインホームルームっていうのも企画してます。「世界は大きな一つの教室」というキャッチで、英語を駆使し、自動翻訳なども使いながら、海外とつながってしまおうと、ICTの格差なんて超えてしまおうという試みをしているんです。

久保田さん:
やりとりがあるというのは、ホームルームならではですよね。

竹内さん:
そうなんですよね。同じ教室なのでお互いに意見が交わせるし、お互いの状況も聞き合えます。これをどんどん進めて行きたいなと思っています。

三宅さん:
なるほど、オンラインからそういう芽が育ちつつあるということを知りました。
ありがとうございました。
一般社団法人アルバ・エデュ代表理事の竹内明日香さんのお話でした。竹内さんありがとうございました。



ラジオはすごい!


今回、私が学んだのは、ラジオの面白さ、そして、キャスターさん、ディレクターさんのプロのお仕事に舌を巻きました。
「いったい話の終わりはどこと認識してくださるんだろう」、開始直前に急に不安になり、ディレクターさんに連絡してしまった私。(ついでにいうと、直前にトイレに3回もいきましたし、もっというと前日の放送を聴いている間にも緊張して何度かトイレに行ってしまったほどの緊張でした・・・)

でもそんな心配はまったくなく、実に絶妙な間合いで次の質問をかぶせてくださるプロの技に、必死に緊張して答えながらも、うーむ!すばらしい!と鳥肌立っておりました。
さらに、直前には、「竹内さん、講演みたいにハキハキ話さないで、もっと同情を誘うような語り口で」とか、「皆さんは運転しながら、家事で手を動かしながら聴いてるので、簡単に理解できる内容と単語で話してください」「夢が広がるお話を入れてください」など、非常に的確なご指摘をいただき。なるほどー!と何度も唸ってしまったのでした。
大変勉強になりました。
お世話になりました皆様、聴いてくださった皆様、こんな長い文章をお読みくださった皆様、ありがとうございました!

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Aska
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