見出し画像

家庭学習がこれ以上増えたら無理ゲーだから、先生と話してみると良いかもとイベントでお話した件

先日、パワーママプロジェクトさんが主催するトークイベントに呼んでいただき、『withコロナで必要な、家庭学習の選択肢とは?』、というお題でお話しました。
会社から帰ってきて疲れていて、でもなんとか限られた時間で我が子に向き合いたい!というワーママたちの思いがヒシヒシと伝わってきました。

話した内容をまとめると、以下3点になります。

1.小学生のゴールは、「一生学ぶのが好きになる」こと
そこから逸脱するような量の宿題は、先生と話し合うべし!
2.知らない仕事は夢見られない、勉強が好きになるためにもキャリア教育を!
3.世の中の仕組みを知り、そこで何かできるかも、という自己効力感が大事!育児の最終目標は子の自立!

今日はまずそのうちの1点目、「宿題」について時間内で話しきれなかったことも含めて書いてみます。



そもそもなんでこんなに学校の宿題が大変なのか?!



まぁもともと大変でした。小学校の宿題の分量は。
「小1の壁」と言われ、我が子の学校の宿題に伴走するために働き方を変えるざるを得ない保護者については、以前から問題視されていました。

今年は、さらに特殊要因があります。
だってコロナで休校だったから。
長いところでは、3カ月も休校だったんですもの。
しわ寄せがきてるんです。

仕方がない、ですよね。


ただね。このイベントでワーママたちからのチャットに、
「宿題が多くて、22時過ぎまでかかっています」
「宿題を見てあげるのが大変で時短を考えています」
「子どもがやりたい、という気持ちがあるのに、一人ではできない、だから見てあげたい、でもテレワークの片手間ではとてもつらかった」
なんていう悲しい書き込みが多々。

読んでしまって、ちょっと心に火がついてしまいましたね。


母にしわ寄せがいった休校期間



テレワーク中、本当におうちで家庭学習を見るのは大変だったと思います。

画像3

もちろん頑張ってたパパもたくさんいるとは思います。でも私たちが運営するアルバ・エデュで調べたところでは、圧倒的におうちで見ていたのは母親でした。今回はワーママイベントの報告も兼ねているので、引き続きママの視点で書いていきマス。

さらに小6と中3で、家庭学習に2割仕分け、なんていう話も聞こえてきました。他の学年もそんなお話になるかもしれない。
でも今だって、もうぎりぎりの中で宿題をやらせていて、これ以上増えたら、ってみんなゾッとしたはず。

女性だって、がんばって勉強して築いてきたキャリアを続けたい人はいっぱいいる。さらに日本はみんなが「片稼ぎ」で家族を支えられるような余裕ある国家じゃないの、今は。お仕事してなくったって、大量の宿題はもう手一杯っていうママもたくさん。
そんな中で、これ以上、家庭で勉強をみることが当たり前になったら、もうつぶれちゃうよね。


宿題は必ず完璧にやるべき?



イチローさんがYouTubeで「なぜ宿題をやらなければならないのか?」という質問に、「社会に出てからもやりたくないことはたくさんあるから、その練習だと思えば」というお答えをしていました。もちろんそれも一理。私も根から体育会系なので大賛成です。

ただ、その宿題の量の上限は、子どもたちが「勉強嫌いにならない程度」であるべきです。
せっかく希望を胸に学校に通っているのに、宿題がいやで勉強や学校がきらいになってしまったら、本末転倒です。
特にこれからの学びには、ただ詰め込むだけの勉強ではなく、表現力、思考力、創造力がますます大事。先進国では、消費者が求めるものを大量に安く作って売るだけの時代が終わってしまったからなのです。

そんな中で、「先生から言われたから」、「ルールだから」と言って、自分が納得できない内容の宿題を粛々とこなすことが当たり前になってしまうのは、長い目で見てリスクとすら考えられる、という話をしました。

学校側が「休校だったからやるべき範囲が終わらない、家庭で補うべきという問題」は、もう一度全体のカリキュラムを緊急事態として、一校、一自治体の議論を超え、国として論じるレベルですね。


たとえば、フィンランドを始めとする北欧の国々では、女性の社会進出の増進とともに宿題の在り方が数十年にわたって議論され、夏休みは宿題が課されなかったり、普段も極力減らしたり、という結果になっています。それぞれの国では、学習到達度の順位が下がると必ず「宿題を出すべきでは」とやり玉にあがります。でもそれぞれの国の競争力を見る限り、子どもたちの中長期的な成長という観点からは、この方針は間違っていないと感じます。


宿題が終わらない、ではどうしたら良いか?

それでは、宿題をこなす、あるいは調整するためにどうしたら良いのかを2つに分けて書いてみます。
<できるだけこなすためのテク>
・集中力が途切れてしまうのであれば、コマ切れにする
・そのための計画表の立て方を繰り返し練習する(下記ご参照)
・途中に「アメ」を入れる(うちの場合はYouTubeの動画を見たり、実際におやつだったりいろいろです。

<それでも終わらない場合 → キャパに応じた分量への調整>
・就寝時間との兼ね合いで、宿題をするお尻の時間を決める
・子どものキャパシティを把握する
・先生とできるだけコミュニケーションを図る
・(その場合、可能な限り)他の保護者とも連携する
     ☝きっと同様に感じてる保護者がいると思うから


こちら我が家の小1が、私が在宅できなかった時に立ててこなした先週の計画表です。ひらがなもカタカナも怪しいですが笑、ご参考まで。

画像4

こちらは中学生次男。こちらはこの通りやったかどうかがかなり怪しいですが。

画像3

高校生の長男はGoogle Spreadsheetに記入して私と週に一度日曜朝に「進捗確認ミーティング」というのをここ半年しています。

私は、低学年であれば21時まで、4,5年であれば22時まで、6年の時は23時まで、と時間を決め、それまでにできない分量は、先生と話し合う、としていました。心身の健全な成長もとても大事ですからね。

「ちょっと発達レベルに問題があって」、とか、もういろいろと話してね。なんとか勉強嫌いにならないように、と頑張ってきました。
(ただ長男も次男も勉強が嫌いらしいので、何とも言えないですがね・・・😢)


学校との関係の築き方

何が大事なのか、親としても深く考えて、先生とコミュニケーションをとっていかれたら、子どもにとってよりよい環境を創っていかれるでしょう。こちらの要望を一方的に押し付けるのではなく、こんな案はどうか、と提示してみると、先生方も喜んで下さったりするというのがこれまでの経験則。先生も保護者からの建設的な意見を待っておられる場合が多いと知りました。先生だって、「え?そんなに大変な思いしてたんですか?」って驚かれることも多いです。

宿題のせいで、子どもが勉強嫌いになったり、体に負担になったり、親が仕事を調整しなければいけなかったり、という結論は、できる限り避けたいですよね。きっとできることはあるはずです。

皆様おつかれさま。がんばりましょう!

次回は、『勉強好きになるキャリア教育』について書いてみます!








いいなと思ったら応援しよう!

Aska
学校への出前授業やオンラインの授業を提供するために使わせていただきます!