アララ

エンタメとポップカルチャーの備忘録 毎週木曜日にPodcast配信中🪲

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    テレビ・ラジオ・バラエティについてが多いです。 @raykejntbkss

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    アララの自己紹介と取り組みについて。お知らせの類。はじめましての方は「#0」をご覧ください

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【#0】アララ、始めました

某W大学近くの某喫茶店で二人の男が話し込んでいた。 その様子を目撃した店員Tはまだその喫茶店でバイトを始めて二週間しか経っていなかったが、彼らのテーブルの灰皿を取り替えるという仕事をこなしているだけで、すでにその二人の顔と名前、友人付き合いから所属していたサークルの活動、さらには就職活動の細かい状況まで知っていた。そして何より、俯きながらタバコを永遠に吸い続ける二人が、目先の飲み会と目処のつかない数ヶ月間の予定に挟まれていること、その無情な状況において発散しようのない欲求と

    • 「ダウ90000本公演、定点版で見るか編集版で見るか」 https://open.spotify.com/episode/4Zv0k151kcccwfeZMS4HFl?si=iiMiRDZyRm2G30r3yCAJHg 『また点滅に戻るだけ』が描いた「誰の言葉なのか問題」と、テレ東大森時生が語った「どこで放送されていたのか問題」 じゃあ俺たちは舞台作品をどのように見たいだろう

      • 🚀Podcast #28「だが、情熱はある」とモノマネの差分 モノマネの引力を考える。 先生のモノマネ、友達が誰かに似てる ディープフェイクお笑いと、似てるだけで成立する歌マネ モノマネにある「差分」の考え方 https://open.spotify.com/episode/5HjYsZhuDidu0drCoX7DTA?si=2-r9af8QSTSTt0VDpwWKrQ

        • ダウ90000「また点滅に戻るだけ」

          埃のかぶったDSソフトみたいな レンタルCDショップ 地方百貨店ショーウインドウ 予備校バックヤード 今回はゲーセンとプリクラ ダウ90000本公演で一番楽しみな舞台設定。 誰もがそこで交わした会話を忘れ、情景だけパッケージ保存しているような場所 忘れさられ待ちの地点でのリプレイ、いま携えている価値観という尺度の再認識。 目撃ベースの芝居において物語やメッセージを用いたエモさや感動など本来不要だとして、概念化して情報量をそぎ落とす隙を観客に与えないことで心を「いっぱいい

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        【#0】アララ、始めました

        • 「ダウ90000本公演、定点版で見るか編集版で見るか」 https://open.spotify.com/episode/4Zv0k151kcccwfeZMS4HFl?si=iiMiRDZyRm2G30r3yCAJHg 『また点滅に戻るだけ』が描いた「誰の言葉なのか問題」と、テレ東大森時生が語った「どこで放送されていたのか問題」 じゃあ俺たちは舞台作品をどのように見たいだろう

        • 🚀Podcast #28「だが、情熱はある」とモノマネの差分 モノマネの引力を考える。 先生のモノマネ、友達が誰かに似てる ディープフェイクお笑いと、似てるだけで成立する歌マネ モノマネにある「差分」の考え方 https://open.spotify.com/episode/5HjYsZhuDidu0drCoX7DTA?si=2-r9af8QSTSTt0VDpwWKrQ

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          "想定外"の境界線「大脱出」(DMM TV)

          ※もちろん全ネタバレ ↓無料体験で全部見れる。 1話 期間限定公開中 藤井健太郎「大脱出」最終回がとても面白かった。佐久間宣行「インシデンツ」と対をなすDMM TV肝いり番組。  首より下を土に埋められたクロちゃん、お菓子の家にトム・ブラウン、公衆電話とクイズの部屋にみなみかわとお見送り芸人しんいち、ラジオと真っ白の部屋に岡野陽一と高野、VTRを見るバカリズムと小峠。  閉じ込められた4組が脱出に奮闘する4話までは少々過激な水曜日のダウンタウンだったが、全員が脱出

          "想定外"の境界線「大脱出」(DMM TV)

          赤もみじ ドキュメンタリー「道程」

          今年9月から活動休止していた赤もみじが解散した。 そう決まったライブでたくさん笑ってきた。 笑うとは反応に過ぎず、楽しいと笑うはイコールではないのだと身をもって知るライブだった。あんなに笑ったのに、やっぱり「道程」の一連にはモヤモヤする。 終演後にそう感じないように、楽しかったと思いながら帰るために、客席でたくさん笑おうという気持ちが働いたのかもしれない。 あの場を”面白い”で締めるには、ブチギレた村田が解散を宣言する以外の筋がなかったように思う。他の選択でも勿論良かったか

          赤もみじ ドキュメンタリー「道程」

          YouTuberは徒党を組み始めるか。コムドット起点で見てみた (ポッドキャスト)

          お久しぶりですアララです。 先月からDos MonosのTaitan氏とMONO NO AWAREの玉置周啓氏のポッドキャスト「奇奇怪怪明解辞典」にハマり、そのタイミングで二人のTBSラジオ新レギュラー番組「脳盗」が始まったことで毎週の幸福度が上がっていまして、特に「脳盗」のOPで毎回コールされる「可処分時間猫糞ラジオ」に得体のしれないカッコよさを感じています。 もともと可処分時間という言葉が苦手で、それは自分の余暇の過ごし方を消費行動だと定義づけるリーチの言葉っぽいし、時

          YouTuberは徒党を組み始めるか。コムドット起点で見てみた (ポッドキャスト)

          東京にこにこちゃん 『どッきん☆どッきん☆メモリアルパレード』

          引っ越してから下北沢が少し遠くなった。 どこかの街に暮らす誰かとして居を移した自分のように街も変わるので、濱口特集を見にK2へ行ったときのハ?という気持ちも、換気扇を回したら下水臭くなる部屋にア?と思う気持ちも同じかもしれない。 場所には変わってほしくないくせ自分は変わりたいと思う。そして何かをおいていく、思い出せないけど。 家に帰って部屋に広がる板の山を組み立てたら、本が詰まった段ボールを開ける。箱にいれず、おいてきたものを思い出すことはあるのかないのか、靴の裏にはAND

          東京にこにこちゃん 『どッきん☆どッきん☆メモリアルパレード』

          2021年ベストコンテンツで打順を組んでみた(ボブ編)

          「BOSEのスピーカーで除夜の鐘を聴くと低温がすごい」という発見から始まった2021年。 嘘みたいなことも夢みたいなこともいっぱいありましたが、とくに12月29日の水曜日に放送された「コンテンツ地獄」に著述家・書評家の永田希さんとご一緒に出演させていただいたのはとても貴重な経験でした。 放送内では、永田さんとのお仕事に関連した映画1本と本2冊、そして1つのYou Tubeチャンネルを紹介しました。 まだまだ紹介したいものはいっぱいあったのですが、話しながら気がついたことは

          2021年ベストコンテンツで打順を組んでみた(ボブ編)

          「純文学ってなんすか?」芥川賞と野田クリスタル

          大衆に開かれたものはたくさんある。 「不要不急の外出自粛」という単語が議論のテーブルに乗っかった時期、文芸誌『新潮』の表紙にデカデカ「アンソーシャルディスタンス」と書いてある様をみつけたときは身体が震えた。 価値観の転倒や固執を扱いきれない人々がいる現実に、それらを扱った作品がリアルタイムで発表されている、知らないところで。それが衝撃だった。 「大衆に向けた芸能は、いま世間が注目していることに触れないほうがおかしい」と太田光は言った。彼が指す大衆は寄席に集まった人たちのこと

          「純文学ってなんすか?」芥川賞と野田クリスタル

          2017年のエドガー・ライトと2021年の『ラストナイト・イン・ソーホー』

          「Corneliusを最前列で観ていたら、エドガー・ライトがいた」 そんな話を聞いたのは2017年のフジロックのこと。一緒の宿に泊まっていた大学の先輩が興奮気味に話していたことをよく覚えている。当時のエドガー・ライトは『ショーン・オブ・ザ・デッド』『ホットファズ-俺たちスーパーポリスメン-』『スコットピルグリムVS.邪悪な元カレ軍団』のように人を喰ったような(邦題のせいもあるが)それでもどこか憎めないB級作品を作る映画監督、といった認識だった。それらの作品における音楽、映画

          2017年のエドガー・ライトと2021年の『ラストナイト・イン・ソーホー』

          アララのポッドキャスト #7【エターナルズ公開記念】MCU フェーズ4、食べ残さずに行けそう?

          アララのメンバー3人によるポッドキャスト、第7回は2021年のMCU大総括会です。 『ワンダビジョン』から『エターナルズ』まで、情報過多になるシリーズをどう見る?

          アララのポッドキャスト #7【エターナルズ公開記念】MCU フェーズ4、食べ残さずに行けそう?

          ダウ90000「あの子の自転車vol.8」がすごい

          木曜の朝は「いやキングオブコントじゃなくてM-1で注目度上げるんかい」だった。 劇団なのかコントグループなのか、活動が線引きを融解させているとしたらこっちのはずが、まさか漫才で準々まで残るとは。 「テアトロコント」出演~いとうせいこうや佐久間宜行らによる拡散が第一波であれば、玉田企画やテニスコート、ロロ森本華らとのユニットコントライブ『夜衝』~第2回本公演『旅館じゃないんだから』の動員(配信チケット)で本格的に注目を集め始めた第二波の只中にいる彼ら。 結成1年と少し、ブレイ

          ダウ90000「あの子の自転車vol.8」がすごい

          【#201】ポッドキャスト始めました

          お久しぶりです。 アララは、音楽、お笑い、映画、漫画、舞台など、日々見たンタメやポップカルチャーについて、noteに記事を投稿している東京在住の20代3人によるグループです。 と、さっきOP部分を一人で別撮りで録音しました。照れくさい。 アララはポッドキャストを始めることにしました。 活動を始めた19年1月から2年9ヶ月、学生が就活をしていま、全員会社員です。 当初はそれぞれ週1投稿、つまり週3で記事を上げていましたが、 今年は平均して月1投稿、内容もオケタニのバラエティ

          【#201】ポッドキャスト始めました

          【尊い】『新しいカギ』のテレビらしさ

          FANYチケット、すごい名前だ。 FUNNYでもFANZAでもFUNKYでもない、キャロルでもない。 吉本興業のオンラインチケットサービスなのだけど、例えば物語作品に「感動を売り物にしている」とぼやくことはあっても、「笑いをウリにしてます」と大上段に構えられてしまうと、またまたぁ~なんてふうに冗談にできない迫力を感じる。購入ボタンを押すときは漢方を買うときの心持ちに近い、調剤薬局のガラス窓の向こうに広がっているのは∞ホールか、いや、ムゲンダイも、と言い始めたらキリがない。

          【尊い】『新しいカギ』のテレビらしさ

          『サマーフィルムにのって』 いつか未来に挑戦するために。

          好きで好きでたまらないものから遠ざかった心が鈍感になっていくばかり、2021夏。 去年と今年の夏を取り戻すことはできないし、学生時代をやり直すことだってできない。 だけど「好き」という気持ちが体を駆動する可能性はいつだってここにあるし「好き」と叫ぶことに周りの目を気にする必要はない。『サマーフィルムにのって』をスカッと見終わった日の夜、後から胸にジワジワやってきたのは、過去を思い出す興奮と、未来を思い直す勇気だった。 ※以下ネタバレ 「この夏の間だけ、みんなの青春、私にち

          『サマーフィルムにのって』 いつか未来に挑戦するために。