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9月26日 自責思考。だから経営者

9月26日ですね。

自分が経営者になって、もう10年近く経っています。雇われていたときには見えなかった光景もたくさん見てきました。

経営者と従業員では仕事の見え方が全く違うことは、昔から聞いてはいました。が、最近それをようやく表面だけでなく心で理解できるようになりつつあります。

先週もお客様先での共遊開発の際にその話をしました。何がこの両者の違いなのか。

まだ私の中に確固とした答えは、見え隠れして出てきません。

ふと弱気になったとき、また従業員の立場に戻れば楽になれるのかなと思う事もあります。
が、多分、自分はそうしないでしょう。


私の場合、権力欲は希薄です。命令したいと言う欲望もそこまで強くありません。その一方で、命令されるのはいやと言う気持ちだけは持っています。

自由でいたいから経営者の道を選んだはずが、従業員よりも経営者の方が不自由だなと思う事はしょっちゅうです。例えば毎月の支払いの度に不自由さを感じます。

それでも経営者を続けようと思う理由は何か。
それは、他人に責任転嫁しなくて済むことです。

同僚や部下上司に責任を転嫁し、社会のせいや、政治のせいにできれば楽なのでしょう。しかし、経営者は全てが自分の責任です。失敗したら自分のせい。部下の失敗も自分の指導力や体制構築の不足のせい。

これ、人によってはここまで背負い込んで経営者って大変ね。と思うのでしょう。
ですが、経営者の立場からすると、他人のせいにする情けなさからは解放されます。

他人のせいにすれば楽になれるはずなのに、なぜ情けないと思うのでしょうか。
私の責任感が人より特に強い事はないはずなのに。

その理由を深堀すると見えるのが、自分の人生を他人のせいで左右されるのが嫌やねんという思考です。
他人の責任に転嫁した途端、自分の人生が他人によって左右されている状態を認めることになります。

おそらくそれが経営者を続ける理由、つまり雇われの立場になりたくない理由ではないだろうかと思っています。

ただ、ここで誤解しないでもらいたいのが、対お客様の場合でも同じ立場で考えないことです。
私の場合、経営者ではありますが、さまざまなお客様のところに訪問します。お客様からは指示も依頼もお願いもされます。
その際、お客様に対して上から目線でものを言う事はありません。もし権力欲や権勢欲が強い場合、お客様からあれこれ言われることに耐えられないのでしょう。
ですが、お客様のところに訪問する際は、対等の立場です。あれこれ言われるのではなく、お客様もより良い成果を出すためにあれこれ言うのです。こちらはそれに対して全能力を賭けて応えなければなりません。その際、その成果に対する責任は全て私にあります。お客様のせいではありません。

もし、お客様のシステム構築がうまくいかないとすれば、それは私自身の教え方、知識、構築してきた社内体制の脆弱さなどが原因です。
つまり、自分自身で努力すればなんとかなったはずの失敗であり、それは自分の責任です。

これをお客様のせいと転嫁してしまうと、お客様が自分の人生を左右することを認めたことになります。
この考えがとても受け入れがたいのです。

だから、お客様のもとを訪問した際は、対等な立場で語ります。そして、その責任は全てひっかぶります。お客様のせいにはしません。

最近、様々なところでこういう話をする機会が続いています。
自分の中で整理するため、あらためてまとめてみました。

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Yoshikazu Nagai(長井 祥和)
ありがとうございます。 弊社としても皆様のお役に立てるよう、今後も活動を行っていこうと思います。