大好きと、授乳と、ねんねと【生後0ヶ月】
お子が産まれて、1ヶ月が経つらしい。
まだほんの数ヶ月前のことなのに、妊娠中の大きいお腹の重みや胎動の感覚はもちろん、あんなに壮絶だった陣痛や分娩の痛みさえ思い出すのがすでに難しくなっていて。
映画を見ているかのような、感覚が伴わない記憶として残っている。
それもあってか、産まれる瞬間のわが子を見ているはずなのに、未だに「この子が私のお腹のなかにいたの…?本当?」となんだか不思議な気持ちでたまらない。
夫とのふたり生活から、お子中心の3人生活に変わって。最初はどこか特別で非日常感があった暮らしも、すっかり日常となってきた。
日々さまざまなことに悩んだり不安になったりと忙しなく、あっという間の1ヶ月だったような、だけどとても濃くてまだ1ヶ月しか経っていないのかとも思うような。
覚えておきたい大切な記憶や感情と、今はしんどさを感じている真っ最中のことも、見返した時に「あんな時期もあったね」と笑えるように、この1ヶ月のことをつらつらとまとめておこうと思う。
1ヶ月のお子の変化
2551gと小さめベイビーだったお子。退院時はまだ母乳を吸う力も弱く、授乳時にうとうとと眠ってしまうことが多かったものの、1ヶ月経ちだいぶ力強く吸えるようになった。
泣き声もだんだんと盛大になってきて、今では毎度毎度、鬼のような形相で一生懸命に泣いている。
いつの頃からか、手足もバタバタと動かすように。手を握ってくれる強さもだんだん強くなってきた。
表情の変化も少しずつ見えてきて、今は機嫌がいいのかな?というような表情も見せてくれるようになった。最初は泣き声だけだったところから、最近は「あう」「くぅ」のように、発する声にも少しずつバリエーションが出てきている気がする。
見守りながらうつ伏せ練習をしていると、機嫌の良い時は、まだ座っていない首を自分で持ち上げたり、スーパーマンのように背中をのけぞったりもしていて、こんな小さい身体でもうそんな力があるのかと驚くほど。
とにかくお子が可愛い
とにもかくにも、お子は可愛い。寝顔はいつ見ても「天使かな?」と思うし、一生懸命に手足を伸ばす様子も、ちょっと間抜けに見えるおちょぼ口顔も全てが可愛い。
「可愛いね〜〜〜」と1日に何度も言ってしまうし、こんな可愛い子が私のお腹の中にいて、やっと会えたのかと思うと愛しさがとまらない。
退院時と比べてかなりふくふくしてきたほっぺもたまらなく可愛くて、お気に入り。何度も頬ずりしてしまう。
お子がたまらなく可愛い。その気持ちがあるから、後述していく悩みやしんどさにも向き合えるのだと思う。
どんなにお子が可愛くても、しんどいものはしんどい。けど、お子への愛があるからこそ、こんな生活もなんとか続けていけているのだと思う。
食欲やばい
妊娠中から食欲増加がすごかったけれど、産後は比じゃないくらいお腹が空く。食べても食べてもお腹いっぱいにならなくて、食欲を我慢するのがしんどいくらい。常にお腹が空いている、本当に。
妊娠中はかなり食生活を気をつけていたからその反動なのかもしれないし、ストレスが食欲に変わっているのかもしれないし、授乳してお腹が空くのかもしれないし、色々要因はあると思うのだけれど。このままだと妊娠時より体重が増えてしまう…。
いきなり食事量を減らすのはきつそうなので、まずは食事内容からちょっとずつ意識していきたい。
細切れ睡眠がしんどい
現在、3時間おきにお子へ授乳している。これが昼夜関係なく続くため、大体夜は10時、1時、4時、7時に起きなければならない。
寝起きはいい方なこともあって、最初のうちはそこまで苦もなく起きれていたものの、これが1・2週間と続いていくにつれて、かなりしんどくなってきた。
昼寝をしたり時には夜の授乳を1回ミルクに代えて寝させてもらったりと、いろいろやれることはしているものの、基本細切れ睡眠なのは変えようもない。
眠りについたと思えば2時間ほどで起きて、また眠っては2時間ほどで起きて。トータル時間でいえば今までとあまり変わない睡眠時間でも、寝てはすぐ起きてを繰り返すのは、体にも負担がかかっているのだろう。
睡眠が足りず疲れがとれない状況が続くことで、体はもちろんメンタルがやられていくのが、なによりもしんどい。
夜になると「この細切れ睡眠生活がまだまだ続くのか…」と憂鬱で、長い一生のうちのほんの数ヶ月とわかっていても、永遠に終わらないような気持ちにも。
産前から、細切れ睡眠はしんどいだろうなと思っていたものの、実際に経験してみると、やっぱりすごくしんどい。
失って初めてわかるじゃないけど、本当に人間、睡眠は大事だなと思う。
(全然話は変わるけれど、ひとりの授乳時にラジオを聞くことでだいぶ心が楽になっているので、おすすめのラジオ番組が知りたい。星野源ANNは前から聴いていてSpotifyにある分は全て聴いてしまい、最近は佐久間さんのANNをめちゃくちゃ聴きまくっている)
授乳問題に悩む
母乳って、何の問題もなく出るものだと思っていた。
けれどそれは大きな間違いで、みんな母乳や授乳に関して多かれ少なかれ悩んでいるのではないかと思う。
母乳が出ない人・逆に出過ぎて乳腺炎になりやすい人。それぞれに大変さがあるし、母乳だけで育てている人もミルクだけで育てている人も混合の人も「これで、母乳orミルクの量は足りているのだろうか…?」と悩む瞬間があるのは一緒な気がする。
私はというと、現在は母乳とミルクの両方で育てているものの、母乳の出が少ないことに悩んでいる状況で。
母乳だけで育てたい!と思っているわけではないのだけれど、このまま母乳が出なくなってしまうことが不安。栄養面が気になるとかではなく、母乳を飲んでいる時のお子がとっても可愛いから、できることなら少しでも母乳も飲み続けてほしいと思ってしまう。(一時期、母乳を飲んでくれなくなり全力でイヤイヤされた時は、本当につらかった…)
母乳は頻回に吸われることで出が良くなる。なら、もっと頻回に飲んでもらった方がいいのではないか。そのためにミルクの量を減らした方がいいのではないか。だけど、それでは授乳量がお子に必要な分に足りていないかもしれない。ならば、最適なミルクの量はどのくらいなのか…。
正解はないから当たり前なのだけど、病院でも助産師さんごとにアドバイスされることが少しずつ違う。結局は自分達でお子の様子に合わせて決めていくしかない。
この1ヶ月の間でも、ミルクをほとんど足さずに母乳だけで過ごしてみた期間もあったし(その際は、体重があまり増えていなくて助産師さんに怒られた)、逆にミルクメインで過ごした期間もあった(そうしたら、体重増加率が前週の2倍くらいになったが、吐き戻しが増えたり母乳を飲んでくれなくなったりした)。まだまだ探り探りだし、お子も日々成長していくから、常にアップデートが必要なのだと思う。
できるタイミングで搾乳してみると、数字として今どのくらい母乳が出ているのか見えてしまう分、少しずつ量が減っていることにさらに落ち込み不安になっていて。
まだまだ悩みの真っ最中な問題である。
ねんね問題に悩む
抱っこが大好きなお子。
お子の泣き声がつらく、泣いたらすぐ抱っこして、そうしたら安心して眠ってくれる姿がとても可愛くてそれを続けていたら、気がつけば膝の上か抱っこでしか眠れず、布団に置くとすぐに泣いてしまい、眠れなくなってしまっていた。
最初は「抱っこして安心してくれるなら…」と夫も私も思っていたけれど、エンドレス抱っこでは何もできず、腕にも限界がきて。昼も夜もどちらかはずっと起きて抱っこしていなくてはいけなく、疲れも溜まってきて、これをずっと続けていくことは不可能だと思うように。
それで、少し前からお布団の上で寝ることに慣れてもらう練習を始めたり、おくるみを試してみたり。少しずつだけど、お布団でも眠れる時間が出てきた。
お布団で寝てくれる時間が少しでもあるだけでだいぶ楽になるので、本当にありがたい…。この前、久しぶりに二人でキッチンで軽くだけど料理ができた時は感動してしまった。
とはいえ、今日もおくるみから脱出していたし、いつかはおくるみも卒業しないとだし、いつお布団拒否が起こってもおかしくない。またさまざまな理由でねんね問題も日々変わっていくのだろう。
出産後も夫が大好きです
この1ヶ月、しんどいながらに何とか毎日生き抜いてこれているのは、本当に夫のおかげである。
退院した初日の夜、当たり前のように「夜の授乳の時間、全部起きるからね」と言ってくれたとき。「ひとりじゃないんだな」とすごく安心したことをすごく覚えている。
前述した悩みもそうだけど、お子に関することは日々「どうしようか」の連続である。たとえば、おくるみひとつとっても、使用を推奨している情報もあれば、こんなリスクがあるとデメリットを並べている記事もある。その上で私たちはどうするのか。全て同じ目線で一緒になって悩んでくれて考えてくれて寄り添ってくれ、「じゃあこうしよう」とひとつひとつ一緒に決めていける。
大変さも可愛さも全て共有でき、「一緒にお子を育てているのだ」と感じられることで、どれほど救われているだろう。
私が夜一人でいると不安になってしまうことを知っているから、夜の授乳の時は必ず起きて一緒に過ごしてくれる夫。オムツ替えやらお子の寝かしつけは自分がやるよと、私を先に寝かしてくれるのも本当にありがたいなあ…と思う。沐浴はいつも夫がしてくれるし、オムツ替えも寝かしつけも、夫の方が上手。
産後のガルガル期が不安で仕方がなかったけれど、今のところはガルガルするどころか好きを更新し続けている状況だ。何度でも思うけど、本当にこの人が夫でよかった。
退院した日、寝ているお子にふたりで寄り添い「川の字だね、幸せだね」と言い合って、それがすごく幸せで、なんだかふたりで泣けてきてしまったあの瞬間のことを、ずっと覚えていたい。
いろんな人を頼っていきたい
基本は在宅勤務の夫だけど、週に1〜2回は出社のためほぼ1日家にいない日も。2人と1人ではやはり大変さが全然違う。
1ヶ月経って、疲れもたまってきて。つい先日、一人でいた時に不意に涙が止まらなくなったこともあった。夫がいてくれても、時にはしんどくて落ち込んでどうしようもない瞬間もある。
この1ヶ月、病院の健診以外で外に出ることがなかったのだけど、この前地域の集まりに少しだけ顔を出し久しぶりに人と会って話した時、すごく心が軽くなって、外に出て人と話すだけでこんなに変わるのだなあ…と思った。
産前から「何かあったら声かけてね。いつでも頼ってね」と、ありがたいことに色んな方に言ってもらえていて。
でも、どうやって頼らせてもらったらいいのかわからず声をかけられずにいる。正直、今も具体は見えていないけど、もっと人を頼っていかないとなあ…と感じて。少し家に来てもらって、ちょっとお話するとか。そういうことでもいいのかもしれない。(それもまだ自分の中にハードルはあるのだけど…)
周りの人や、産後ケアや母乳外来のようにプロの方を頼るということも、次の1ヶ月では少しずつやっていきたい。
生後2ヶ月を迎える頃、お子はどんな風に成長しているのだろう。
どんなことに悩み、どんなことを感じる1ヶ月になるのか。1ヶ月後の振り返りを楽しみに、無理せずこの日々を味わって過ごしていきたい。