ドラマにみる「○○抱き」シーン選
昨夜のドラマ『俺の家の話』で、さくら(戸田恵梨香さん)が、以前やってもらった「山賊抱っこ」を寿一におねだりするシーンがあり、この言葉がトレンド入りしました。
通常、ドラマで男女が抱き合うシーンがあると、「キスじゃないのかよ!」とちょっと不満だったりするのですが、シチュエーション次第では、それだけで伝説のシーンとなることがあります。
まずは有名な『あすなろ白書』(1993年)。『東京ラブストーリー』でも知られる柴門ふみさんの原作を、当時絶好調だった北川悦吏子さんが脚本化。男女5人の青春群像劇で、メインは石田ひかりさんと筒井道隆さん。木村拓哉さんがまだ脇役というところがポイント。あと、西島秀隆さんがゲイ役。
掛居(筒井さん)のことが好きななるみ(石田さん)なのですが、掛居は優柔不断で…。そんななるみを好きな取手(木村さん)が、彼女を背後から抱きしめて「俺じゃダメか?」というシーンが伝説となり、「あすなろ抱き」と呼ばれました。いわゆるバックハグのことですね。
その後も、多くのドラマでバックハグは登場するわけですが、最近「令和のあすなろ抱き」というのが登場しました。『恋はつづくよどこまでも』(2020年)の8話ラスト。佐藤健さんが上白石萌音さんを、背後から突然抱きしめるシーン。
天堂(佐藤さん)のために病院を辞めて、実家のある鹿児島の診療所に勤めていた七瀬(上白石さん)。彼女を追いかけてやって来た天堂「勝手にいなくなるな。ずっと一緒にいると言っただろ」とささやき、バックハグ。ヒゲダンの曲の入りから、佐藤さん&上白石さんの表情、カット割りまで完璧。
「○○抱き」や「○○抱っこ」って他になかったかな、などと過去のドラマ記憶をフル稼働させるのですが、なかなか思いつかず。とりあえず、最後は『のだめカンタービレ』(2006年)に登場した「大川ハグ」だけ挙げておきます。
ピアノコンクールに優勝できず傷心で、実家に帰ったのだめ(上野樹里さん)。実は審査委員長のオクレールに気に入られ、フランス留学が可能でした。千秋(玉木宏さん)は、のだめが実家にいると聞いて、新幹線とタクシーを乗り継いで福岡県大川市へ。これが遠い(笑)。
河川敷にいるのだめを発見した千秋。電話で話しながら、そっと近づき「大川ハグ」。夕陽をバックにした美しいシーンでした。でも残念、撮影されたのは佐賀県側。本当は「諸富ハグ」なんですけどね。
他に「○○抱き」「○○抱っこ」「○○ハグ」をご存知の方はご一報を。