女優ノート『永作博美さん』
気になる女優さんの出演作についての覚え書き「女優ノート」。今回は、2022年後期朝ドラ『舞いあがれ!』に出演する永作博美さん。田辺エージェンシー所属。
アイドルグループ『ribbon』の一員だった永作さん。1990年代から連ドラに出演し始め、『週末婚』(1999年)や『婚外恋愛』(2002年)に主演しますが、まず挙げたいのは、脇に回った『ラストプレゼント 娘と生きる最後の夏』(2004年)。主演の天海祐希さんに引けを取らない演技でした。傑作。
建築士の明日香(天海さん)は、自分が癌に冒されていることを知り、2年ぶりに娘(福田麻由子さん)に会いに行くが、そこには元夫(佐々木蔵之介さん)の再婚相手・有里(永作さん)がいた。余命3ヶ月と宣告された主人公が、かつて捨てた娘と「最後の夏」を精一杯過ごす様を描いた作品。
映画進出は2000年代と遅めでしたが、『好きだ、』(2006年)、『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』(2007年)、『人のセックスを笑うな』(2008年)と来て、『八日目の蝉』(2011年)では数々の映画賞を受賞し、演技派女優の地位を確立。
不倫相手の子供を誘拐し4年間育てた女(永作さん)と、誘拐犯に育てられた女(井上真央さん)。なぜ、誘拐したのか?なぜ、私だったのか?女として生まれたことの痛ましいまでの哀しみと、それを生き抜く強さを描く、衝撃の人間ドラマ。
近年はNHKドラマとの相性がいいようで、『さよなら私』(2014年)、『みかづき』(2019年)、『半径5メートル』(2021年)といずれも名作となっています。初出演の朝ドラも楽しみです。
学校教育が太陽だとしたら、塾はその光を十分吸収できない子供たちを照らす月…。昭和から平成に至る日本社会の変遷を背景に、天才的講師(髙橋一生さん)とカリスマ的経営者(永作さん)の出会いが生んだある塾と家族の半世紀を描く。