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高校ガールズバンド×ブルーハーツ『リンダ リンダ リンダ』の化学反応

フジテレビのFODオリジナルドラマ『時をかける バンド』が、現在Tverで配信中です。未来からやってきたという音楽プロデューサーが、3人組の“ポンコツ”ガールズバンドをプロデュースしてゆく青春×SF×音楽ドラマ。

バンドメンバーの一人を演じている、白石聖さん推しなので見ていたのですが、なかなかの秀作。メジャーデビューを目指すバンドと音楽業界の裏側も描きつつ、プロデューサーの秘密と愛が切ない。主題歌が今年、津野米咲さんが亡くなったガールズバンド・赤い公園というのがまた…。

ガールズバンドが登場する映像作品というと、アニメなら『けいおん!』『BanG Dream!(バンドリ!)』、洋画なら『ランナウェイズ』、ドラマはちょっと思いつきませんでしたが、調べてみると『イカれた主婦の反乱』『Happy! School Days!』などがあるようです。

邦画ならば、2005年の『リンダ リンダ リンダ』があります。『天然コケッコー』『コタキ兄弟と四苦八苦』の山下敦弘監督作品。主演は『ほえる犬は噛まない』のペ・ドゥナさんということになっていますが、映画を見る限りでは、オダギリジョーさんの妻でもある香椎由宇さんのような気がします。

文化祭のためにバンドを組んだ女子高生たちでしたが、仲違いでボーカルが抜けたため、偶然歩いていた韓国人留学生をスカウト。本番まで2日間、ブルーハーツをコピーする練習が始まるのですが…というストーリー。

映画に使われるブルーハーツの「終わらない歌」や「リンダリンダ」は、熱血とか爽快なイメージもありますが、作中の少女たちはどこまでも“まったり”。逆にそこが等身大で、リアルな青春だよなとも思えたりして。

演奏当日の雨と体育館でのライブシーンは、いかにも映画的クライマックスではあるものの、実にエモい。いずれ全ては思い出(過去)に変わる、青春の一瞬の煌めきを、郷愁(ノスタルジー)と共に味わう青春映画の傑作。


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