俳優ノート『田中圭さん』
気になる俳優さんの出演作についての覚え書き「俳優ノート」。今回はドラマ『先生を消す方程式。』に主演する田中圭さん。
2018年の連ドラ版『おっさんずラブ』で大ブレイクした田中さん。遅咲き俳優ですが、それまでも数多くのメジャー作品に出演。そんな中から、まずはドラマ『世界の中心で、愛をさけぶ(セカチュー)』(2004年)。
映画とドラマ、両方で実写化された作品というのは、どちらがいいかよく議論になります。『いま、会いにゆきます』とか、『タイヨウのうた』とか。『セカチュー』もその一つですが、全体のバランスでいえばドラマ派(映画も主題歌と森山未來は捨てがたい)。
田中さんは高校の学級委員の役で、同じ学級委員の亜紀(綾瀬はるかさん)が好きで、強引にキスをするという役どころ。大きい役ではありませんが、記憶に残るシーンでした。傑作。
『おっさんずラブ』でいきなりブレイクした印象もありますが、実際には前年の2017年ぐらいからリーチ感を漂わせていました。『東京タラレバ娘』『恋がヘタでも生きてます(恋ヘタ)』『民衆の敵〜世の中、おかしくないですか!?〜』の一連の連ドラがそうでしょう。
特に『恋ヘタ』は田中さんが主演の高梨臨さんの相手役で、ネット上で「カッコいい」と騒がれていて、それまで“当て馬”キャラのイメージが強かっただけに、ちょっと新鮮というか、流れが変わって来たなと感じました。
最後は最近の作品から『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』(2020年)。日本初の病院薬剤師が主役のドラマで、田中さんは主演の石原さとみさんの先輩を演じました。
視聴率的には伸び悩みましたが、なかなか丁寧かつチャレンジングなドラマでした。終盤、末期がんを宣告された田中さんの演技が見事。秀作。