ラジオ日記『ラジオ深夜便』
最近は一発選曲の機種だったり、radiko経由だったりでラジオを聴く人も多いのでしょうが、昔ながらのつまみでチューニングするタイプですと、深夜に何やらのんびりした、民放とはまるで違う番組が流れていることに気がつきます。それがNHK『ラジオ深夜便』。
NHKラジオ第1、FM、国際放送の3波で、365日休まず、およそ6時間の生放送。様々な分野の人たちのトークや落語などの芸能、懐かしい音楽などで構成。毎日5分以上聴いている人が、200万人以上という実は大変な影響力を持つ番組。
中高年になると、真夜中にふっと目が覚めたりしがち。ひとり暮らしだったりすると、天井を眺めながらしみじみと孤独を噛みしめ、ふっとラジオをつけると穏やかなMC(アンカーといいます)の声。きっと全国で、この番組に救われている人がたくさんいるんだろうなと想像したりして。
17日の4時台「明日へのことば」は特別編。番組30周年記念で、アンカートークショーの模様が放送されました。同番組のスタート時から担当していた、伝説の女子アナ・宇田川清江さんが登場。
昭和天皇重体がきっかけだった同番組の誕生秘話から、ニュースを読ませてもらえなかった当時の女子アナ状況、リスナーからの苦情とNHK会長の手紙、ブラジル移民に会いに行った話、淡谷のり子さんの曲にまつわる戦中男女の奇跡のエピソードなど、感動的かつ貴重な平成ラジオ史でした。
宇田川さんの話は、無料聞き逃しサービス「らじるらじる」で24日まで聴けます。毎日聴くのは難しいでしょうが、こんな番組もあるのだと、覚えていたらいいかなと。真夜中に訪れるかもしれない、突然の“魔”から逃れるためにも。
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