ドラマ日記『監察医 朝顔』&『ハルカの光』&『神様のカルテ』
法医学者の朝顔(上野樹里さん)が、さまざまな事件と遺体に向き合っていく、ヒューマンドラマ『監察医 朝顔』続編の第14話。孤独編がついに完結し、平(時任三郎さん)が戻ってきました。
桑原(風間俊介さん)は、神奈川県警への復帰を模索するが、話を聞いてもらえず。事情を知った山倉(戸次重幸さん)は、桑原を戻すために動き出す。一方、朝顔はつぐみ(加藤柚凪さん)を連れて、平が住む仙ノ浦を訪れ…というストーリー。
法医学パートでの事件はなく、朝顔たち家族の物語がじっくり描かれた今回。一週間の休みをもらって、平と話し合うつもりがなかなか言い出せない朝顔に代わって、つぐみの一言で平も帰京を決意。ザワザワ要員だった美幸(大竹しのぶさん)との件も、案外あっさりと決着。
アルツハイマー型認知症の診断を受けた平が、先々、朝顔たちにかけるであろう苦労を前もって謝罪すると、「4人で明るく暮らしていこう」と朝顔。サンタへの願いを訊かれ「何もないや。今、じゅうぶん幸せだから」と平が答えるエンド。時任さんら3人のしみじみといいシーンでした。
続いて、NHKEテレで放送中のドラマ『ハルカの光』。東日本大震災で多くの友人を失くした照明オタクのハルカ(黒島結菜さん)が、東京の照明専門店で働きながら、人々に「光」をもたらし、自らも希望の光を見いだしていく物語、その第2話。
年配男性・古山(塩見三省さん)と青年・良太郎(渡辺大知さん)が、結婚記念の買い物だと店に訪れる。しかし、古山は気分を害したのか、店を出て行ってしまう。良太郎が口にしたのは、意外な事実で…というストーリー。
年の差同性カップルの葛藤とお互いへの想いを、塩見さんと渡辺さんが丁寧に演じていましたし、照明ドラマだけに、映像も毎回美しい。ちなみに、今回の照明は、光の魔術師の異名を持つ、インゴ・マウラーの傑作「ワン・フロム・ザ・ハート」でした。
ちょっと気になったのは、冒頭のハルカの良太郎らへの接客。黒島さんは、これまでも天然でKYな役が多いんですけど、今回の「禁断にも程がある」というセリフはちょっとひっかかったかな。良太郎が自分で自虐的に言う分にはアリだとは思うのですが…。
最後は昨夜から始まった『神様のカルテ』。櫻井翔さんと宮崎あおいさんの共演で映画化もされた、現役の医師・夏川草介による人気小説のドラマ化で、2時間×全4話で放送されます。
栗原一止(福士蒼汰さん)は、信州にある「24時間、365日対応」の病院で働く内科医。 妻・ハル(清野菜名さん)に支えられながら、なんとか診療する日々の中、母校の医局から誘いの声が掛かるのだが…というストーリー。
末期の胆のう癌患者・安曇(風吹ジュンさん)の看取り物語と、栗原夫妻と同じアパートに住む学士殿(岡山天音さん)の学歴詐称の顛末が、巧みな構成と演出で描かれました。
大器晩成型と睨んでいる福士さんは置いておくとして、メインゲストの風吹さん&岡山さんをはじめ、イッセー尾形さんや大倉孝二さんら実力派が脇を固めていて、なかなかの出来。特に大島優子さんは役柄もいいですし、最近の作品の中で一番では?来週も楽しみ。