ドラマ日記『監察医 朝顔』(第17話)&『ハルカの光』(最終回)
法医学者の朝顔(上野樹里さん)が、さまざまな事件と遺体に向き合っていく、ヒューマンドラマ『監察医 朝顔』続編の第17話。大じいじ(柄本明さん)が逝きました。
テレビからは、震災以降、月命日のたびに捜索活動を行ってきた宮城県警と地元消防団の活動を紹介するニュースが流れていた。そんな折、興雲大学法医学教室に生後8カ月の女児の解剖依頼が入る。朝顔たちは、娘の死を悲しんでいるように見えない母・直子(岡崎紗絵さん)に困惑し…。
事件パートでは、先週の未解決連続殺人の件は一回スルーで、二件の幼い命の不審死が描かれ、一件の親は虐待の隠蔽、もう一件の母は娘の死をすぐには受け入れられないゆえの反応でした。突然訪れた、身近な者の“死”を受け入れるための時間、というテーマのエピソード。
万木家パートでは、ついに里子(石田ひかりさん)の遺骨が見つかるというシリーズの節目を迎えました。平(時任三郎さん)の涙、そして大じいじ(柄本明さん)との対面と死去。今週も号泣必至の名シーンでした。最後は朝顔の第二子妊娠が明かされ、残すはあと2話。
続いて、NHKEテレで放送中のドラマ『ハルカの光』。照明オタクのハルカ(黒島結菜さん)が、東京の照明専門店で働きながら、人々に「光」をもたらし、自らも希望の光を見いだしていく物語、その最終回。母娘の和解が果たされました。
東北からやってきたハルカの父・和也(甲本雅裕さん)。和也は震災以来、不仲の妻・有香(山下容莉枝さん)とハルカの関係をなんとかしようとしていた。和也は、新しい家を建てようと思っていること、そこにハルカの存在を感じられる照明が欲しいと、母さんが言っていることを伝える。
当初は父が突然店にやって来たことに戸惑いを見せていたハルカでしたが、大好きなデンマークのポール・ヘニングセンのPHランプを説明する中で熱を帯び、そこで発した言葉「闇を否定せず、それを受け入れる事で新たな光が見えてくる」が父からそのまま返され、ハルカ自身の心を開かせることに。
久しぶりに帰省したハルカを、海辺で待っていた母。最初はぎこちなかったものの、二人で海を眺め、想いを語る中で和解、そして涙と笑顔。甲本さんも山下さんも名演でした。25分×全5回で、最後は上手くまとめてきた脚本、映像も美術も最高でした。
にしても、「僕から光を奪わないでね」とハルカに言った店長(古舘寛治さん)の言葉は、取りようによっては恋愛感情の吐露にも聞こえますが、大切な人、ぐらいの気持ちで受け取ればいいのかな。