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スツールを座りつぶした(#215)
数年前に2千円くらいで買った折りたたみのスツールだ。軽くてコンパクトで座り心地もまあまあで、気に入っていた。昨日くらいからちょっと歪んでるなと思っていた。いつ壊れるかな〜と思いながら腰掛け、もうちょっと持つかなと思ったりしているうちに、ある時、腰掛けた瞬間に傾いて潰れた。私もスツールと一緒に床に倒れた。なんか違うな。倒れた、とか大げさなことではない。
正確にいうと、「このスツールはいま潰れるかも」と思いながら「最後のひと座り」に賭けてみるという思いで腰掛けたので、スツールが潰れて私も一緒に尻もちつくのは、想定内のことだった。感覚的にも、どちらかというと、ふわっと着地した感じだった。カーペットの上だったし、特に痛くもなかった。心の準備もできていたから心理的ショックもなかった。こういうのを自分が感じたように言葉で説明するのはなかなか難しい。
そんな危険を犯さずにスツールを処分すれば良かったとも言える。でもね、特に高級でもオシャレでもないけど、とっても気に入っていたスツールだったから、最後は私の「座り」で潰して「チャンチャン」と終わらせたかった。最後の一滴まで楽しみ尽くしました、ありがとう、と思いたかった。あなたもそんな気持ちになったことある?
「おい、死ぬんじゃない、しっかりしろ。くそっ、いま死んだら許さんからな、死んだら俺が殺してやる!だから、死ぬな!」
こういう意味不明のセリフがあるじゃない。理屈は到底かみ合ってないけど「気持ちはわかるよ」ていうやつ。
ものすごく大事にしているものが、もう壊れそうだっという時、私はそういう気持ちになる。「壊れるのか、そうか、なら俺が壊してやる」みたいな気持ち。
私はものには執着するけど人には執着しないので、大丈夫です。人は殺しません、一応言っとくね、あなたが心配するといけないから。へへ。
さて、問題は、壊れたスツールと同じようなスツールが手に入らないということだ。どんだけ探してもない。仕方ないから、少し違うスツールをオーダーした。強く決意する。もし、気に入ったスツールを見つけたら、2脚買おう。予備を買おう、と。
あなたはお気に入りのイスを持ってる?椅子って大事だよね〜。あなたの想像力が私の武器。今日も読んでくれてありがとう。
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