今日は風雨と戦った(#213)
朝書いた文章が気に入らなくて、午後9時現在、書き直している。こういう日もある。
今日は雨で気温も真夏にしては低めで、イギリス人の夫は今となりでオイルヒーターをつけている。このヒーター問題は今に始まったことではない。
イギリス北部出身の夫は子供の時は貧乏で寒い思いをした。大人になってセントラルヒーティングの家に住むようになった。セントラルヒーティングの家の中では、半袖で過ごす。冬にヒーターをつけて半袖で過ごすのだ。
私は沖縄で生まれ育ち、寒い日はちゃんと着るものを何枚も重ね着して、コタツを出していれば入った。それが普通だと思っていた。
そして気づく、世界には様々な人間がいることを。夫は半袖でヒーターをつけるのだ。「ちゃんと冬服着れればいいじゃない」というと、「そしたら、あたたかい空気を肌で感じることできないじゃないか」とおかしなことを言う。もちろん、冬の電気代はかさむ。夏にヒーターをつければ、さらにかさむ。それも彼にとっては必要経費なのだ。
大したことないと言えば大したことじゃないかもしれない。こういう小さい価値観の違いにどうやってお互い歩み寄り、目をつぶるかが、結婚を長続きさせるコツなのかもしれない。まあ、夫は夫で彼には理解できない私の常識に目をつぶっているだろうから。お互い様だ。
今朝書いて投稿するのをやめた文章は「車の事故」についてだった。これは改めてまた別の機会に書くことにしようと思う。今日は通院の日で雨なので運転にとっても気をつけた。傘さして通りを歩いていると、風が強くてしっかりつかんでいないと飛ばされそうだった。そして、思い出した。
子供の頃の台風の日。当時うちの庭には島バナナの木が3本くらい生えていた。それが窓からよく見えた。台風の日は学校が休みで嬉しくて、家の中にいれば守られている安心感もあって、私は台風で学校が休みの日が好きだった。ある大きな台風が沖縄を直撃した日、島バナナの木が目の前で強風に押されて横倒しになったのを目撃した。さすがにこれはただ事ではないと思った。倒れるバナナの木を見ながら、3びきの子ぶたの話を私は思い出していた。ちゃんとコンクリートでできた家に住んでいて本当に良かったと胸を撫で下ろした。
病院へ向かう道中、傘さして風と戦いながら歩いているときに、そういうことを思い出していた。
帰宅後ひどい下痢をした。風雨と戦ったことと関係があるのかどうか知らないが、こういう日もあるさ、と横になって休んだ。起きて、水彩で顔を描いた。ここしばらく表面がツルツルのクレイボードに水彩で絵を描いている。難しさと楽しさを半分づつ感じている。この手の絵は正解がなくて、自分でトライアンドエラーしながら「自分の好きな感じ」を探していくしかない。こういう作業は没頭するので時間が溶ける。いつの間にか下痢は治り、私はよだれを垂らしながら絵を描き続けた。あまりに集中すると唾を飲み込むのを忘れるので、よだれが出る。子供と一緒だ。昭和の女優を描いた。誰だかわかる?わかんねーだろなー…。
あなたの好きな昭和の女優さんて誰?あなたの想像力が私の武器。今日も読んでくれてありがとう。