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夏休み最後の2週間に不安だったこと(#241)
たとえ、自分がビリオネア(億万長者)だとしても、私は賃貸する派。
私が不安でゆううつだったのは、私と夫が経営しているアートスクールの教室のリフォームが理由だった。
最初は1週間で終わると言っていたが、いろいろ開けてみたら、案の定、状態はひどく全部で2週間かかると言われた。ここで教室を開いて25年経つ間に、いろんなところが老朽化していくのを夫も私も感じていた。特に昨年の雨漏りのひどさには辟易した。だから、修理の時間は伸びるに違いないとは思ってはいたが、新学期が始まる前にちゃんと終えられるのだろうか。それが何よりも心配だった。
私は業者の言うことを信じない。
「1週間で終わります」と言われても、本当に1週間で終わることはない。言う方も聞く方も、「まあ、実際はもっとかかるよね」と思っている。みんながその暗黙の了解を共有しているのだ。
この摩訶不思議な業者とのやり取りを、みんなどこで学ぶんだろう?
私は、自分の周りの人たちの経験を聞いて学んだ。家を建てたり、改築したり、業者と契約を結んでプロジェクトを終えた彼らは口を揃えていう、最初の予定の約2倍の時間がかかった、と。予定通りに終わった工事はひとつもない。「1ヶ月」と言われたら2ヶ月、「半年」と言われたら1年は覚悟するものなのだ。それなら最初から正直に言えばいいのに。「2ヶ月かかるよ」と。「1年かかるよ」と。もし最初から2ヶ月かかると言ったら、実際は4ヶ月かかることになるんだろうか。え〜!そんなことってある?もう、意味がわからない。
業者とのやり取りは夫に任せた。まあ、これも不安要素のひとつだった。夫はいろんなことを「その時なんとかなるさ」で進める。それは私の考え方と全然違う。後になって彼は必ずいう「あれがない」「これはどうなってるんだ」と。「知るかい、そんなこと。だから最初からちゃんと準備するべきでしょう」と私は心の中で叫ぶ。言うと山火事状態になるから、口を閉じて言わない。
私はいろんな可能性や最悪な状況も考えて準備したい人なので、「あれはした?」「これはした?」と夫に聞く。夫はこう言う。
「わかってるさ、僕はそれほどバカじゃないよ (I'm not that stupid)」
そう言うのなら、私はもう何も言いませんと私は腹をくくる。だって、あなたはちゃんとわかっているんですから。
で、失敗する。
私が「だから、ああすればよかったのに」と言う。夫は答える。
「そんなこと、僕がわかるわけないじゃないか (How would I know?)」
いつもいつもいつもいつもこれで腹を立てることになる。
1. 「わかってるさ、僕はそれほどバカじゃないよ (I'm not that stupid)」
2. 「そんなこと、僕がわかるわけないじゃないか(How would I know?)」
この二つの言葉は、夫にとって都合の良い言葉だ。私にとって苛立つ言葉だ。
教室のリフォームはなんとか新学期始まる前に終わった。私の不安もゆううつも終わった。今回仕事をしてくれた業者は、正直、私が思っていたよりもはるかに良心的で、良い仕事をしてくれたと思う。でも、2割くらいまだ不信感はある。そのうちどこかにボロが出てくるのではないか。評価するのは3ヶ月経ったくらいにした方がいいのかもしれない。
でも、夫によると、業者の方からちょくちょく電話かかってきて、その後の様子をチェックしてくれているようなので、ちゃんとアフターケアまで考える稀な人たちかもしれない。疑って悪かったな〜。
あなたはリフォームしたことある?ちゃんと予定通りに終わった?終わった人はぜひ教えてくれ。あなたの想像力が私の武器。今日も読んでくれてありがとう。
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