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まちがい探し・共通さがし パート2(#135)

4学期が始まった。子供のクラスでは今学期は絵本作りをしようと決めて、前もってみんなに知らせていた。

絵本作りには大きく二つの要素がある。1. ストーリー 2. 絵

私がみてる子供たちは年齢が9歳から12歳まで。この4年間というのは「過渡期」だと感じる。8歳までは良くも悪くも「恐れを知らない」時期。13歳からは思春期の「コクーンの中」に入っていく時期。

「恐れ知らず」と「コクーンの中」の間には何があるのか。誤解を恐れず一言でいうと「パターン化」の時期に入る。自分は何が好きで得意かというのがわかっているのでそればっかりしつこく繰り返す。例えば、ある子は、女の子の目ばっかり描く。それも右目ばっかり描く。ある子はフォックスばっかり描く。自分が夢中になっている本の挿絵に載ってるフォックスだ。自分が得意なことばかりを繰り返して「安全地帯」を構築していく。

「パターン化・安全地帯」の時期にいる子たちに「さあ、自分の好きなストーリーを書いてください」というと、実につまらない話を作る。どっかで聞いたことのある「パターン化」したお話。

なので今回は、絵を先に描いてもらうことにした。メインのキャラクターだけ決めてもらって、どの絵にもそのキャラが入っていること。描く角度(上から・クロースアップ・・・)は私が指定する。その絵を5−6枚描いてもらった後に、それらを「つなげて」ストーリーを作ってもらう。

つまり、描いた5枚の絵をもとに「共通さがし」ゲームをするのだ。ばらばらに見える絵をつなげるストーリーを作る。いやがおうでも「パターン化・安全地帯」から外に出なくてはいけない。

普段は描かないような角度の絵。最初は困惑気味に描いているが、さすがは子供。勝手がわかれば、するすると描いていく。

2時間のレッスンの最後の15分は自由時間を与えることにしてる。それぞれの「安全地帯」に戻る時間だ。帰宅するまでには心が落ち着く。

さて、あなたの「安全地帯」は何をするところだろう。あなたの想像力が私の武器。今日も読んでくれてありがとう。

えんぴつ画・MUJI B5 ノートブック

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