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ロールの一枚 二

まだ私が都会の会社に勤めていた頃。

全国各地へ出張に行く機会がたくさんあって、いろんなところへ飛んでいき、その土地の美味しいモノを食べて、飛行機や新幹線の待ち時間にちょいとその土地の名所を巡って・・・いや、仕事もちゃんとしてましたよ、たぶんきっとね。

出張のピーク時は、週に3回、新幹線や飛行機を駆使して、日帰りや1泊2日の出張が数ヶ月続いてた時があった。もう、今は、そんなスケジュールを組まれたらそっと辞表を提出しそうだが・・・。

そんな中、数ヶ月ほど週1で行く現場があった。関門海峡を越えて、九州の外へ。その現場では数十人のバイトさんたちに支えられて、現場が動いていた。なので、その仕事がスタートした当初から、駅で手土産を買って現場へ通っていた。

お土産もいろいろあるっちゃけどさ。

そう、空港や駅でお土産を買う。どこでもそうだと思うのだが、さまざまなお土産がある。いつも出発ギリギリまで、迷って買っていた。

博多みやげはいろいろある。
「博多通りもん」「筑紫もち」「ひよこ」「にわかせんぺい」「めんべい」「チロリアン」「博多ぶらぶら」「鶴乃子」などなどなど。
詳しくはネットで語られているので割愛。

で、どうせ買って行くなら、自分も食べたい。だから、結局買う時の決め手は、その時に自分が食べたいモノになっていた。だって、こういう時じゃないと地元のお土産って食べないじゃないか。

そんなある日。

3,4回ほどお土産を買って現場に差し入れていたが、ある日「博多の女はかたのひと」を買って持って行った時、現場で仕事を終えて控室に戻ってきたバイトさんたちが、「博多の女」を手に取って食べる。
「お!これ、うまいやん!」
「わー、もう一個食べようっと」
バイトさんたちが次々と「博多の女」を手に取り、それまでのお土産の完売までの最短記録をあっという間に更新したのだ。

「博多の女」とは、外はバームクーヘン、中は羊羹という、見事に和洋折衷が融合した、小さな一口サイズのロール状のお菓子なのである。それこそ、お土産で買っていって「一緒に食べよう」と言ってもらったり、「ちょっとそこで買ってきたの」と言ってもらう以外では、あまり食べないお菓子だった。

が、そんな「博多の女」が売れている。飛ぶように売れている。そして「また買ってきてくださいよ~」と言われる。まあ、確かに美味しいけど、そんなに!?と、当時は思いながら、結局、関門海峡を越えて何かお土産を持って行くときは、「博多の女」をチョイスしていた。

撮った!

そんな昔々のことを思い出しながら、ふらりとお土産売り場をぶらつくと、必ず売っている「博多の女」。そう、今どきは、いろんな味があるのだ。

ヘッダー写真の左から、
「八女抹茶味」
「ハチミツレモン味」
「あまおう苺ミルク味」
「基本味の博多の女」
久しぶりに食べたが、どれも美味しかったなぁ・・・。

ん?「博多の女」の隣に何か写っとるやん。
ええ、これは、旦那が買ってきたファミリーマートの「しっとりミルクレープロール」である。本人いわく。
「ロールと言ったらこれやろうもん」
そうなん?っていうか、私が「博多の女」を買ってきた同じ日に買ってきて「ブログに書くっちゃないと?」って、末恐ろしい能力だ・・・。
旦那にも「企画の一枚」のテーマは告げていなかったのに・・・こわっ。

ま、何はともあれ、美味しいロールでした!

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