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【感想・書籍】「サピエンス全史(上)」第2部 農業革命 第5章 農耕がもたらした繫栄と悲劇

明日(今日?)の読書会に向けて、サピエンス全史を読み直しているので、思うことを書こうと思います^^

ちなみに、先日「つぶやき」に書いた「なぜ農業革命が1万2000年まえだったのか」ということですが、氷河期が終了したことによる温暖化が関係しているとの記述がありました。(本文P113)
けっこう忘れてしまっています・・・^^;

さて今日は第2部の第5章「農耕がもたらした繁栄と悲劇」について触れていきます。
いろいろ考えていたら時間が遅くなってしまって・・・駆け足で書きますので、読みにくいところがあったらすみません💦m(__)m

以下、本文の詳細について触れておりますので、内容を知りたくないという方はご注意くださいませ。


概要

第2部では、ホモ・サピエンスが起こした3つの革命「認知革命」「農業革命」「科学革命」のうち、「農業革命」について語られています。
今回の第5章は、タイトルどおり「農耕がもたらした繁栄と悲劇」についてです。

人類は約250万年におよぶ狩猟採集民生活を送っていましたが、1万2000年ほど前に農耕社会へと移行していきます。農業革命です。

この農業革命は、人類にとって大躍進だったと思われています。十分な食糧を得、人口は爆発的に増加し、文明は発展していきました。

ところが実際のところ、農耕によって得た食糧は狩猟採集民の頃に得ていた多種多様で豊かな食糧に比べると劣り、種類も激減しました。「未来はもっとよくなるはずだ」と信じて一生懸命働くが、結果として農業革命は、人口爆発と飽食のエリート層の増加につながり、農耕民の負担を増やすばかりになってしまいました。

表向きには大きな発展を遂げたように見えても、ここで見ると多くの苦しみを背負うことになってしまった・・・。

そんな内容になると思います。

ひっくりかえされた認識

私は「農耕は古くからある人暮らしの在り方だ」と思い込んでいました。
その認識が変わったのが、栄養を勉強し始めた頃です。
様々なところで「人類はそもそも狩猟採集生活をしていたのだから、農耕に基づいた穀物中心の生活は身体に合っていない」という内容の文言を目にするようになりました。


ですので、この本を読んでさらに理解が深まった・・・と言いたいところですが、読んだ時は衝撃で、様々な認識を根本から覆されたような、時空を超えて俯瞰するような新しい世界観を与えられたような、そんな気分になりました。

ただ、人々の身体はどれくらいのスパンで環境に適応していくのかという点が、いまだ謎です。
というのも、前述したように人類は長く狩猟採集生活をしてきたので、今の生活に適応できていないということですが、1万2000年のうちに適応することはできなかったのかということが気になっています。
適応しつつあるけれど、それ以上に近年の変化速度が速すぎてついていけていないのでしょうか・・・。
いつか解きたい謎です・・・!

印象的だった言葉

印象的だった言葉を引用します。


「農業革命は史上最大の詐欺だったのだ。・・・ホモ・サピエンスがそれら(小麦などの植物種)を栽培化したのではなく、逆にホモ・サピエンスがそれらに家畜化されたのだ。」(P107)
「より楽な暮らしを求めたら、大きな苦痛を呼び込んでしまった。」(P116)「歴史の数少ない鉄則の一つに、贅沢品は必需品となり、新たな義務を生じさせる、というものがある。」(P117)
「贅沢の罠の物語には、重要な教訓がある。より楽な生活を求める人類の探求は、途方もない変化の力を解き放ち、その力が、誰も想像したり望んだり望んだりしていなかった形で世界を変えた」(P118)

このフレーズは読んだ時に強い衝撃を受けるとともに、自分自身を俯瞰的に見つめるきっかけとなりました。
自分がいまどこにいて、なにをしていて、これからどこへ行こうとしているのか。
というのが客観的に見え、一気に冷静になりました。(冷えすぎるくらい・・・)

また、フレーズとしてピックアップはできませんでしたが、「革命の犠牲者たち」(P121~127)の節は「私たちの何気ない日々の暮らし」とは何なのか、ということを突き付けられた節でした。

おわりに

改めて読み返しても学びや気づきが多く、なかなか先に進めませんでした。

「今のこの生活がどのような過去から成り立ち、そして現状、どのようにして動いているのか」、そしてこれはもう少し先の章になりますが、「これからどこへ行こうとしているのか」ということについて、ある意味宇宙的な視点を与えてくれる本です。

引き続き、次の章も読んでいきます!

読んでいただいて、ありがとうございました^^


参考図書

ユヴァル・ノア・ハラリ「サピエンス全史(上)」第2部 農業革命, 第5章 農耕がもたらした繁栄と悲劇(P103-127) 




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akn
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