エフェクチュエーション

すべきことではなく、できることから未来を創るーEffectuationという思考法ー

私が今回エフェクチュエーションの紹介を通じて、伝えたいことは2つあります。

1)自分が「できること」から考えてみる
2)未来は自分で創るものと捉えてみる

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”すべきこと VS できること”

私たちは、ふだんエフェクチュエーションとは反対の、コーゼーションと呼ばれる考えをしがちです。

大学受験だと、「○○大学合格のためには、センター試験で〇〇〇点必要で、2次試験では〇〇〇点必要。その内訳は、英語で○○点取って・・・最近の傾向から、今年はこんな問題が出るだろうから、△△△という参考書にまず手をつけて、・・・。」
就活だと、「人生で成し遂げたいことはこれ。そのためのキャリアステップを逆算すると、○○コンサルに最初入って、3年でメガベンの事業責任者になって、・・・。でも、コンサルの市場価値って5年後あるのかな?保険でMBAでも取りに行くか・・・」みたいな考えです。

よくある考え方です。

コーゼーションで思考するときには、2つのことが必要になります。
・目標が明確になっていること
・未来がある程度予測可能であること
です。これが分かると、逆算で「すべきこと」がはっきりしてきます。

でも人生そんなに単純じゃなくないですか?笑

人生で成し遂げたいこととか、そんな見つからなくないですか?私自身、就職活動しながら1年間色々考えたんですけど、よく分かりませんでした。本当にやりたいこと?今でも特にないです。

30年後の未来がどうなってるか、マジで分からなくないですか?AI/MLとかブロックチェーンとか、一応知ったかしてるけど、なんだかよく分からんことが、世界中で起きています。

で、詰むわけです。
「何をしたらいいかマジで分からん」って。

そこで違う風に物事を捉えてみようとするのが、エフェクチュエーションです。

エフェクチュエーションは、コーゼーションとは違うものの見方をします。
・目標(終着点)はよく分からない
・未来もよく分からない
だから、「すべきこと」も分からない
のです。

しかしこれでは埒が明かないので、続けてこう考えます。
「じゃあ、いま”できること”で、何か新しいことは出来ないだろうか?」

「すべきこと」は分からんが、「できること」なら分かってるし、それを生かしてなんかやってみるか!的なノリです。

いやでも、これからの未来に、自分の「できること」の価値がなくなってたらどうするんだよ?

それに対して、エフェクチュエーションはこのように応えます。

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”未来は自分が創るもの”

コーゼーションの考え方では、不確実な未来をなんとか予想しようとします。しかし、エフェクチュエーションの考えでは、未来はやってくるものでも、予想されるものでもなく、「創られるもの」と捉えます。

どうやって創るかというと、「できること」を用いて行われる「試行」と、自分の「できること」のアップデートの繰り返しによる、と考えるのです。

未来は、この積み重ねの先にしかないのです。

今の時代を生きる人にはクリティカルな視点ではないでしょうか。いまの人々の悩みの多くは、未来への不安からきています。

なぜ未来のことが不安なのか?
それは、未来を自分でコントロールできないものだと捉えているからです。

未来はコントロール可能と考えることは、想像もつかない未来のことを悩む人たちには、救いとなるのではないでしょうか。

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以上が、簡単なエフェクチュエーションの考えの紹介です。

ここ数年、コーゼーション的思考しかしてこなかった私には、「すべきこと」を考えるのではなく、「できること」を使っていくというエフェクチュエーションは、とても新鮮でした。

ところで、ここ数年SNS/ネットでは情報が氾濫しています。そしてそこでは、ド三流の人たちが「すべきこと」に関して多く発言し、未来に不安な人々を煽り立てています。この記事を書きながら、そんな大したことのない奴の「すべきこと」をいちいち真に受けるよりも、自分が「できること」と真剣に向き合うことが大事なのかもなぁと、思いました。

最後まで読んでくださって、ありがとうございました!

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