![エフェクチュエーション](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/8122028/rectangle_large_type_2_b75c0986b8e28dad4a4c4d45269da2b5.jpg?width=1200)
すべきことではなく、できることから未来を創るーEffectuationという思考法ー
私が今回エフェクチュエーションの紹介を通じて、伝えたいことは2つあります。
1)自分が「できること」から考えてみる
2)未来は自分で創るものと捉えてみる
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
”すべきこと VS できること”
私たちは、ふだんエフェクチュエーションとは反対の、コーゼーションと呼ばれる考えをしがちです。
大学受験だと、「○○大学合格のためには、センター試験で〇〇〇点必要で、2次試験では〇〇〇点必要。その内訳は、英語で○○点取って・・・最近の傾向から、今年はこんな問題が出るだろうから、△△△という参考書にまず手をつけて、・・・。」
就活だと、「人生で成し遂げたいことはこれ。そのためのキャリアステップを逆算すると、○○コンサルに最初入って、3年でメガベンの事業責任者になって、・・・。でも、コンサルの市場価値って5年後あるのかな?保険でMBAでも取りに行くか・・・」みたいな考えです。
よくある考え方です。
コーゼーションで思考するときには、2つのことが必要になります。
・目標が明確になっていること
・未来がある程度予測可能であること
です。これが分かると、逆算で「すべきこと」がはっきりしてきます。
でも人生そんなに単純じゃなくないですか?笑
人生で成し遂げたいこととか、そんな見つからなくないですか?私自身、就職活動しながら1年間色々考えたんですけど、よく分かりませんでした。本当にやりたいこと?今でも特にないです。
30年後の未来がどうなってるか、マジで分からなくないですか?AI/MLとかブロックチェーンとか、一応知ったかしてるけど、なんだかよく分からんことが、世界中で起きています。
で、詰むわけです。
「何をしたらいいかマジで分からん」って。
そこで違う風に物事を捉えてみようとするのが、エフェクチュエーションです。
エフェクチュエーションは、コーゼーションとは違うものの見方をします。
・目標(終着点)はよく分からない
・未来もよく分からない
だから、「すべきこと」も分からない
のです。
しかしこれでは埒が明かないので、続けてこう考えます。
「じゃあ、いま”できること”で、何か新しいことは出来ないだろうか?」
「すべきこと」は分からんが、「できること」なら分かってるし、それを生かしてなんかやってみるか!的なノリです。
いやでも、これからの未来に、自分の「できること」の価値がなくなってたらどうするんだよ?
それに対して、エフェクチュエーションはこのように応えます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
”未来は自分が創るもの”
コーゼーションの考え方では、不確実な未来をなんとか予想しようとします。しかし、エフェクチュエーションの考えでは、未来はやってくるものでも、予想されるものでもなく、「創られるもの」と捉えます。
どうやって創るかというと、「できること」を用いて行われる「試行」と、自分の「できること」のアップデートの繰り返しによる、と考えるのです。
未来は、この積み重ねの先にしかないのです。
今の時代を生きる人にはクリティカルな視点ではないでしょうか。いまの人々の悩みの多くは、未来への不安からきています。
なぜ未来のことが不安なのか?
それは、未来を自分でコントロールできないものだと捉えているからです。
未来はコントロール可能と考えることは、想像もつかない未来のことを悩む人たちには、救いとなるのではないでしょうか。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
以上が、簡単なエフェクチュエーションの考えの紹介です。
ここ数年、コーゼーション的思考しかしてこなかった私には、「すべきこと」を考えるのではなく、「できること」を使っていくというエフェクチュエーションは、とても新鮮でした。
ところで、ここ数年SNS/ネットでは情報が氾濫しています。そしてそこでは、ド三流の人たちが「すべきこと」に関して多く発言し、未来に不安な人々を煽り立てています。この記事を書きながら、そんな大したことのない奴の「すべきこと」をいちいち真に受けるよりも、自分が「できること」と真剣に向き合うことが大事なのかもなぁと、思いました。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました!