中小企業診断士2次H19年事例Ⅰ

徒然草になってしまいますが、今週から受験勉強としてのnote。

1.A社が事業を展開している宝飾品市場は、どのような不透明さや複雑さを抱えているか?
宝飾品業界の市場環境の変化とその背景を客観的に分析する。

景気動向の影響、顧客ニーズの多様さ、ブランド力の重要性、宝飾品市場の特性、
競争の激化、ブランド力強化には高コストな販促が重要、知名度が業績回復を左右、
ブランド認知、ニッチブランド市場であることを考慮する。


宝飾品市場は高級品であるため景気低迷の影響を受けやすい。
消費者嗜好の多様化や信頼性ニーズの高まりからもブランド力が重要となる。
海外ブランドとの競合も激しく、販売促進への対応も重要となる。

2.インストアショップによる店舗展開のメリットとデメリット
多店舗化戦略に関する基本的理解と助言能力を問う

路面店との比較、立地・集客力の活用、初期投資の少なさ、運営コストの低さ、ブランド力・販促の活用
運営自由度の低さ、独自性の出しにくさ、集客が左右される、テナント料の高さ


メリットは、百貨店等の知名度やブランド力、立地条件による集客力を活用し売り上げ増、
百貨店等のターゲットに合わせた販促・品ぞろえへの活用、
百貨店等の店舗展開に合わせた地理的拡大です。
デメリットは、テナント料の運営コストが高く、店舗面積が限られ、店舗運営の自由度が低い事。
ブランドを強化したいが、百貨店等の方針に制限されること。

3.直営路面店の戦略的位置づけとそれを達成するために必要な施策は?
旗艦店としての機能を果たす上で必要な戦略的施策

方針)ブランド力、情報発信拠点、旗艦店、アンテナショップとして、
人材)能力開発、人材育成、優秀人材の登用、権限強化、
マーケ)商品力強化、接客力向上、立地活用、海外デザイナー活用


戦略的な位置づけは、ブラント戦略の象徴となる中心店舗として位置付けるべきである。
必要な施策は、新製品を他店より早くおき、接客技術の高い社員を集めて顧客満足度の高いアンテナショップにする。
立地を活用し、海外デザイナーの商品を先行して発売する。

4.高級ブランドを扱っている従業員の満足度が相対的に低い理由は?

労働条件への不満、従業員の属性、評価制度への不満、従業員の能力、ブランドの貢献度が高いことを踏まえる


高級品を扱うため、高い販売ギジュツが求められると同時に、従業員の経験年数も高いが、
評価・報酬面で適切に業績に見合った評価されておらず、給与に反映されない。
その他ブランド従業員と給与水準が変わらないため。

4.インストアショップの従業員の満足度が相対的に低い傾向はなぜか?

組織要因)責任権限委譲不足、部門間連携への不満、意思決定の迅速性欠如、柔軟な店舗運営が制限されている
人事要因)モラル・モチベーション低下、販売のみの業務

責任権限の委譲が十分でないこと、部門間連携の非円滑さ、意思決定の迅速性が欠如していること。
これらは独自の店舗運営が制限されてしまうためである。
直営店と比べて、従業員の販売以外の業務ができずモラルが低下しているからである。

5.社歴の長い従業員の不満要因は?その施策は?
上司に対する不満とキャリアに対する不満を書く

原因は、将来への目標ができない、能力を高められない、上司との意思疎通が不足している。
施策は、目標管理による評価・報酬制度の確立、権限委譲、昇進昇格を行うことにる自律をうながし、面談で意思疎通を高める。

6.営業利益率の低い要因と施策を述べる

売上向上策
付加価値、客数増、ブランド向上、品ぞろえ
費用低減策
人件費の低減、従業員の権限委譲


収益構造を改善する施策は、従業員への権限委譲を行い、売上向上の動機付けを図る。
業績連動型の給与制度を導入し、総人件費の高騰を抑える。
仕入れ価格の交渉や自社ブランド商品の開発により収益力を改善する。

マーケティング、組織・人事面の双方で答えること!