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【舞台感想】スクールアイドルミュージカル

「学校」で「アイドル」!?
10人の少女たちと叶える青春学園ミュージカル、開幕!
ラブライブ! シリーズ初の完全新作ミュージカル

本作は、これまでのラブライブ!シリーズ作品のミュージカル化ではなく、完全オリジナルの新作ミュージカルとなります。本作のために新たに書き下ろされた楽曲と共に、10人の少女たちと叶える青春学園ドラマをお届けいたします。

【スクールアイドルミュージカル】公式サイトより

■ラブライブ!初のミュージカル

そんなわけで、ラブライブ!初のミュージカル作品『スクールアイドルミュージカル』を本日拝見してきました。

私は元々ラブライブ!が好きで、テレビシリーズや映画版は全部観ていますし、初期のPVが付いたベスト盤を購入するほどで、個人的には『スノーハレーション』が大好きだったのですが、今回なんとお仕事先の方からご招待いただきまして、観劇をすることができました。

真ん中中央の席をご用意いただきました。ありがとうございます!

■ラブライブ!とミュージカルは相性がいい

これはラブライブ!を観ている人なら誰もが感じていることですが、ラブライブ!はとてもミュージカルと相性がいいんですね。

例えば、最初のμ'sの映画でもたびたび挿入歌と共にキャラクターが歌って踊りますし、以降のテレビシリーズでも物語と連動した形で歌の場面が入ってきます。

だから、ラブライブ!をやるならミュージカルはとてもいいのです。

テレビや映画ではミュージカル風の演出はあっても、抑えられた演出でしたが、今回は本格的なミュージカルとしてセリフなども歌を取り入れています。

ミュージカルのいいところは、やはり心情と歌を混ぜるところですね。
悲しいところは涙声で歌ったり、びっくりするところは驚きながら歌ったりするところです。

ミュージカルって本当に歌と演技の実力が求められるので、正直、ここまで本格的なミュージカルが観られるとは、嬉しい誤算でした。

■滝桜女学院のOPにがつんとやられた

冒頭の滝桜女学院のテーマ曲にがつんとやられましたね。

滝桜女学院は大阪にある芸能コースもある人気校で、アイドルとしてだけではなく、将来エンターテインメントを背負う学校というだけはあり、そこの芸能コースに行く生徒はみんな本格的なダンスや歌を踊れるという設定なんですね。

だからこそ、冒頭の滝桜女学院のOPは、みんな本格的な歌やダンスを観ることができるわけです。

同時に、一気に物語に引き込まれました。

この曲は何回もリピートして聞きたいくらい好きになりました。

■理事長二人の美声と演技が素晴らしい

主人公ふたりのお母さんである椿咲花女子と滝桜女学院の理事長ふたりは、さすが本格的なミュージカル女優だけはあり、ものすごい美声と演技力で、このミュージカルを二段階くらいレベルを押し上げていました。

同時に、理事長ふたりは、この物語の裏の主役とも言える立場であり、想像以上にこのふたりのしっかりとしたドラマが見られたのが意外でした。

■アンサンブルも素晴らしかった

歌や学校の風景を盛り上げるために、アンサンブルキャストがいるのですが、こちらの方々も決して影に徹するわけではなく、時には前に出て歌って踊るなどすることで、とにかく素晴らしかったです。

■ちゃんとラブライブ!してた

とにかく嫉妬しそうになるほど脚本がよかったです。

ラブライブ!はだいたい一校のお話になります。
ライバル校は登場しますが、それほど物語には関わりません。

しかし、今回、芸能コースがある人気校と、歴史ある伝統校とどういう風に物語を混ぜた物語になるのかと期待と心配しておりましたが、ちゃんとラブライブをしていたのがよかったです。

まず主人公のひとり滝沢アンズは親に命じられたレールの上で生きることに疑問を持って他校に転校しますし、同じく主人公のひとり椿ルリカもまた親に命じられたレールの上で生きていたけれども、スクールアイドルと出会うことで自分のやりたいことを見つけます。

この両者が交わり、さらに廃校の危機というラブライブ!の鉄板ネタを持ってくることで物語が進みます。

でも、廃校の危機という表面的な部分だけではなく、

・主人公がちゃんとスクールアイドルとして輝きたいと思う
・嫌な子がひとりもいなくて、みんないい子
・ちゃんと仲間を思い、互いに助け合う
・理事長が頑固だけれどチャーミング

そうしたテレビシリーズのラブライブのよさをちゃんと物語の中に落とし込んでいるところはよかったと思います。

両校は決して対立するわけではなく、ちゃんとお互いに交流していく過程はよかったと思います。

ただ、1点だけ気になるところはありましたが、それはやめておきます。


■サブキャラをもっと観たかった

少し残念なのが主人公以外のサブキャラ(特に滝桜女学院のメンバー)の個性をもっと観たかったなと思いました。

椿咲花女子高校のメンバーは物語の軸になるので、割としっかりと個性が出ていたので好きになったのですが、滝桜女学院のメンバーは主役の滝沢アンズと部長の若槻ミスズ以外の三人の影が薄いのが残念でした。

ビジュアル的には個性的なだけにもっとこの子たちを観たかったな、と思いました。

■大がかりな舞台装置がよい

舞台『アサルトリリィ』や『銀河鉄道999』はプロジェクションマッピングを利用した舞台背景なのに対して、こちらは大がかりな二校の背景を回転させながら場面毎に使い分ける、という大がかりな舞台装置。

プロジェクションマッピングで現実には存在しない映像を見せてくれるのもよいですが、大がかりな舞台装置もまた迫力があってよかったです。

■次回作も観てみたい

本日は東京公演の千秋楽でしたが、満席でした。
何かしら次回作の発表があるのではないかと思いましたが、残念ながら何もありませんでした。

でも、また新しい舞台があるならぜひ観てみたいと思いました。

やっぱりミュージカルは楽しいですね。
今年『銀河鉄道999』を観ましたが、あそこでも元宝塚女優の花總まりさんが素晴らしかったです。

アサルトリリィでも花奈澪さんがご出演されていますが、宝塚女優って本当に力量が半端ないなと思います。

また機会があれば、ぜひミュージカルを見に行きたいと思います。

最後までご覧いただきましてありがとうございました。

■スクールアイドルミュージカルは関西公演もあります

東京公演は千秋楽を迎えましたが、1月25日~29日は<大阪> 梅田芸術劇場 での公演もありますので、ぜひ関西圏の方はご覧ください。


■余談

今回のミュージカルには舞台アサルトリリィにも出演している西葉瑞希さんと、星守紗凪さんもご出演されています。

別に知り合いでもなんでもありませんが、なんだか知っている女優さんが出演しているだけで嬉しくなってしまいました。

特に西葉瑞希さんは物語の中でもかなり重要なキャラということもあり、出番が比較的多かったですが、さすがの実力。

演技力もさることながら、今回は歌唱力もかなり目立っていたと思います。

星守さんも神琳とも聖恋ちゃんとも違う可愛らしいキャラでよかったです。

おふたりとも今後さらなるご活躍が楽しみになりました。






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