実績や経験がものをいう世界
●実績や経験がないとチャンスが来ないし、取り逃してしまう
シナリオライターも作家も、あらゆることで仕事は本当に実績の世界です。
例えば、ゲームシナリオライターになりたくても、たいていゲーム開発会社やシナリオ制作会社のシナリオライターは経験者のみを募集しています。未経験者はどんなに熱意があっても、経験者の方が優遇されてしまいます。
(もちろんその熱意が通る場合もありますが、いきなり大きな仕事を任せてもらうことはまずありません)
ゲームシナリオライターと一言でいっても、男性向け・女性向け・ソシャゲ・コンシューマ・SF・アイドルもの・異世界もの・ミリタリーなど多種多様なジャンルがあります。
その他にも、シナリオライターには小説・舞台脚本・アニメ脚本・漫画原作・ASMRなど多様なお仕事があります。
このように一見お仕事がたくさんあるように見えますが、やはりここでも実績や経験があるかどうかで、まず判断されます。
私自身、多種多様なジャンルのお仕事をしてきましたが、それでも未経験や大きな実績がないために流れてしまう案件が多々ありました。
それはお仕事をふる立場になって考えれば当然なわけです。
大事なお金を払って依頼をするときに、未経験者と経験者のどちらを選びたいと思いますか?
やはり経験者の方が安心感がありますよね?
例えば、大事な裁判で弁護士に依頼をするときに、裁判経験が未経験の弁護士よりも、経験豊富な弁護士に多少金額が高くなっても依頼をすると思うんです。
特にシナリオライターや作家はイラストや音楽などとは違って、ぱっと見で実力を判断することが難しい職種です。
それゆえに、きちんと納期に間に合わせてくれるか、とか、クライアントの意図をちゃんと組んでシナリオをつくってくれるか、とか、ちゃんとしたクオリティで作品をつくってくれるか、とか、いろいろな心配があります。
だから、やっぱり経験者の方が優遇されるのは仕方がないのです。
さらには、その経験者も大手のゲーム開発会社で大作ゲームに関わっていたとか、アニメ化もされた作家とか、そういう肩書きがあると強いですよね。
シナリオライターだけではなく、あらゆる仕事でも転職する際には、以前の会社ではどんな仕事をしてきたかによって判断されると思います。
●実績や経験がないなら経験をすればいい
これも経験がないなら経験をすればいいわけです。
それができたら苦労しないよ、と突っ込みたくなりますよね?(笑)
確かにそのとおりです。
私も積める実績がたくさんほしいです。
ただ、小さい実績はなんらかの形で得ることができます。
・ゲームシナリオライターなら自分でゲームをつくってみる
・ゲームシナリオライターと仲良くなって小さい案件から回してもらう
・漫画原作なら企画書をつくって、いろいろなところに売り込む
・舞台脚本がしたいなら、舞台関係者と仲良くなる
・ASMRの脚本がやりたいなら、SNSなどで募集しているところからはじめてみる(個人や同人サークルなどでライター募集しているところは多い)
・アニメ脚本ならアニメ関係者と仲良くなりつつ、自分の実力を納得してもらえるように他でも実績を積む
・映画を撮りたいなら5分の自主映画からつくって公開する
そういう小さいところから実績や人脈をつくっていくとよいと思います。
いきなり大きな賞やコンペの受賞や採用を目指すとなると大変です。
もちろん受賞をすれば、大きな実績を掴むことができます。
でも、つい大きいコンペや公募に応募することだけが実績を積むことと思いがちです。
また、いきなりハードルが高いところから挑戦をすると、なかなか結果が出なくて苦しんでしまいます。
私もアマチュアの頃は熱意だけで動いていましたが、箸にも棒にもかからない状態でした。
だから、小さいところから始めると、意外とすんなりといけると思います。その場合、最初は報酬も安いかもしれませんが、そこで経験や実績、ノウハウを得てしまえば、次からは大きな仕事も取りに行けます。
最初の一歩をどれだけハードルを下げて簡単なところから始められるかによって大きく変わると思います。
例えば、ASMRの仕事も、最初はたまたまネットで知り合った人からの紹介で同人サークルのお仕事として引き受けました。
でも、その経験が活きて、アサルトリリィの公式のASMRの脚本を担当することができました。
そんなわけで、いきなり大きな結果だけを狙わずに、小さなところも狙っていくと、スムーズに実績や経験を積めると思います。
●注意
世の中には「未経験者でも可」とうたって仕事をさせておきながらも「実績非公開(ネットだけではなく、作品経歴書にも一切掲載不可)」にさせてしまう会社や人もいます。
これでは結局、どんなに仕事をしても実績や経験したことにはなりません。また、「経験になるから」と言って相場よりもずっと低い金額で仕事をさせるところもあります。
経験や実績をつくるために仕事をもらうとしても、信用ができる会社さんや人から仕事を得るようにしましょう。
そうしないと、せっかく仕事をしても無駄になってしまいます。
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