外に出るのが大事
なんてあたりまえなことをタイトルにしているんだろう。すこし恥ずかしいぐらいだ。
だけどこのコロナの時代は、努めて意識しないとできないことだ。この1年で休みはもっぱら家にいるクセがついてしまったから。一旦引きこもりに慣れて安全な家の中に長くいると、外へ出ていくことのハードルが上がってしまう。
近所の友人から、自家栽培のみかんを大量にもらったからおすそ分けしたいので家に来るようにと連絡をもらった。
さぁ!引きこもりが外に出ますよー。
アパートの外に出て400mぐらい先の友人宅に向かって歩き出す。
第1マットレス発見。なんなら第2マットレスも後方に見えている。見てください、歩道を半分以上占めて置き去りにされたマットレスを。
自由ー。
第2マットレスぐらいになるとベッド枠つきっぱなしで捨てられている。なんならシーツが申し訳なさそうにクシャクシャっと傍に置かれている。
自由ーー。
今度はタイヤ。
自由ーーー。
そしてTV。
自由ーーーー。
第3マットレス発見。また歩道の半分以上を占めて置かれている。かたわらにTV、チャイルドシート、破かれた段ボール箱が山になって置かれている。
じ、自由ーーー。悪い意味で自由の国ーーー。
みんなむちゃくちゃマットレスを捨てとる。自分の睡眠の質は気にするけど、地域のゴミ問題は気にしないのか?なぜだ、なぜゴミ捨て場に捨てない?!ゴミ回収箱の横に置いておけば回収車が持っていってくれるのに、みんな全然関係ない場所に置いている。私だったら自分が捨てたものが歩道にずっと残されていたら、周りの皆さんに申し訳なくてずっとバツがわるいだろう。でも捨てていった方々はきっとなんとも思わないんでしょう...それぐらい「我関せず」な強い心臓をもってみたい。
自己中心的粗大ゴミ放置はダメっちゃダメだ。だけど、他人のことばかり気にして自分のしたいことを控えるよりは、自分に素直に行動できていることは精神衛生上いいのかもな...
なんてことをぶつくさ考えながら歩く。
道中、黄色く熟れたライムがご自由にどうぞ的な感じでブロック塀の上に置かれていた。2個ほどいただいた。こういうのはうれしい。あたたかいシェアの精神を感じられて、本当にうれしくなる。
たった400m歩くだけでも感じることがある。気づくことがある。家でカウチに座り、次から次へとエンドレスで流れてくる動画にくぎづけで「時計じかけのオレンジ」になりがちな私は、常に思考停止状態をキープしていた。こうして歩きながら、少しでも外に出るべきだと実感する。
あっという間に友人宅に到着。みかんをたんまり頂いた。実り多き外出。