FF14やってみた
はじめてのMMOだった。ワールドに生まれ出でてみると、そこはファンタジーの世界。ワクワクしながらメインストーリーをすすめていたら、まわりを人々が行き交っていた。思ったら当然のことである。そこには人がいて、どこにも人が居るのだ。そして、繋がる。
そんな単純なことを僕は忘却していた。幼い頃、仕事に行ってもらいたくないと泣き叫んだ、あの感情のような。そんな単純な感情であり、事実を。
通り行く、あの人はどんな人なんだろう、と思いを巡らせた。
今日、メインのクエストをやっていると、カッパーベル鉱山というところで魔物に囲まれた。僕はひよっこの剣術士。かっこいいナイトの卵である。でも、弱い。4匹ほどに殴られて、辺りを奔走していた。
そんな絶望のなか、目の前に現れたのはナイトだった。なぜ助けたのか。よくわからない。卵が囲まれていたので、すこし気になったのかもしれない。颯爽と現れて、すぐ横に立ち。その魔物を殲滅してくれた。彼は30レベルだった。男か、女か。そんなことは分からない。わかるのはその人の性格だった。たぶん、良い人だろう。
僕は頭を下げ、ありがとうございました、と言って、その場所を後にした。
その人は「いやいや、お互い様だ」とだけ言って、佇んでいた。数メートル進み、カメラの画角を後方へ変えると、彼は手を振っていた。
初心者をみて、何か思うこともあったのかもしれない。
LoLから漂流してきた僕からしてみると、涙を流しそうになった。
「なんて民度がいいんだ」そう呟いた。
僕もそんな謙虚なナイトになりたい。20レベルの剣術士。開始数日の初心者である。
メインストーリーはおつかいばかりだけど、英雄になるのだ。当然ともいえる。簡単になっても、つまらない。苦労してなんぼである。
あっちの事情的に言えば、「ゴジラのように、ためて、攻撃する」、そのことが重要なのかもしれない。その溜めにより演出の効果が上昇するのだろう。
それと同じだ。蒼天がおもしろいらしい。楽しみである。多分、この「面白い」は明確に異なるものだろうと予測はしている。笑顔はでないだろう。そんな気がする。