エクアドルの世界一美味しい食べるスープを作ってみました。
日本のご飯は好きだし、猛烈にラーメンを食べたくなることもあるけれど、日本食がないと耐えられないとか、日本米じゃないと米じゃない、ということもなく、現地の安くておいしい材料があればそれでいいじゃん?て楽なほうに流れてしまうタイプです。あまり海外で食べ物で苦労しません。
味噌は冷蔵庫に入っているけれど、1か月以上使ってないなあ。
さて、こんな食べ物に無頓着なわたしでも、たまに無性に食べたくなる逸品がこちら。
え、美味しそうじゃない?たしかにちょっと見た目は混とんとしているかも。でもこれが絶妙すぎるハーモニーのエクアドル料理、エンセボジャードです。
名前はセボージャが玉ねぎなので、encebollarと動詞化し、さらに過去分詞で形容詞化。「玉ねぎる」→「玉ねぎった」的な名前でどんだけ玉ねぎを使っているんだと思わせて、実はそんなに使いません。
簡単にいうと、魚とキャッサバ芋のスープです。エクアドルの海岸地域の料理です。海の街に行くと、朝から屋台で売っていて、朝食になります。みんな二日酔いの後はこれ!って言います。
メインの具の1つ、キャッサバがアルゼンチンではあまり売ってないので、ペルー人の八百屋さんに頼んで仕入れてもらいました。
昨晩からキャッサバの下茹でをし、マグロは一度茹でて出汁をとり、玉ねぎ・トマト・クミン・にんにく・コリアンダーを炒めたものとキャッサバを煮てスープを作っておきます。
後からマグロを戻し、一緒に煮込みます。
お皿がたくさんありますが、すべてトッピング。ポップコーン、バナナチップス(甘くないもの)、ライム、紫玉ねぎとトマトの酢漬け、みじん切り人参と黄色唐辛子の辛いマリネ(アヒー)。これがとても大事。
トッピングをたっぷり載せて、ばくばくと食べるスープです。
濃厚なマグロの出汁に負けないクミンとにんにくとコリアンダーのスパイス黄金トリオがキャッサバのとろみがついたスープを重く感じさせません。
上に載せたポップコーンからはしゅわしゅわと音がします。砕いたバナナチップスとマリネになったみじん切り人参の歯ごたえがたまらない!
このトッピングを食べるためのスープなのかも。トマトとライムの酸味、紫玉ねぎの食感と辛み、にんじんに隠れた黄色い唐辛子独特の風味がスプーンを運ぶ手を止めさせない~。
芋と魚を崩しながら食べて、最後に残った具やトッピングの細かいのとスープを飲み干すのが快感です。
わたしのエンセボジャード欲はしばらく満たされました。
ちなみに、ポップコーンはアルゼンチンでなんて言うか。canguílカンギル(エクアドル)でもcanchitaカンチータ(ペルー)でもpipocaピポカ(ブラジル)でもなくpochoclosポチョクロまたはpororóポロロでした。
弾ける前のはmaíz pisingalloマイスピシンガショというらしい。同じ南米なのにこんなに違って面白いですねー。