
2025年、団塊世代が後期高齢者に! 深刻化する空き家問題と改正特措法について。
ついに2025年を迎えました。
今年は団塊の世代が後期高齢者となり、日本の社会構造に大きな変化が訪れます。
人口減少が進み、相続される住宅が増加する一方で、住宅需要は大きく落ち込む時代に突入しました。
そして今、大きな社会課題となっているのが「空き家問題」です。
親の家を相続したものの、使い道がなく、そのまま放置されている…そんなケースが全国で増え続けています。
このままでは、地域の景観や安全性が損なわれ、さらなる問題へと発展しかねません。
では、国や自治体はどのような対策を進めているのでしょうか?
今日は、2023年に改正された「空家等対策特別措置法」における大きなポイントの一つ、「管理不全空家」制度について詳しくお話ししたいと思います。
今回の改正法の目玉は【管理不全空家】制度かと思います。
放置すれば「特定空家」になるおそれがある場合に指定され、窓が割れていたり雑草が生い茂ったりしている物件を想定。
管理不全と認定された空き家について更地と同じ固定資産税がかかるという事で、税金が約6倍になるというところです。
そこの認定基準がガイドラインとして出てきたので少し解説します。
基本的に、そのまま放置すると特定空き家になるおそれが高いものを「管理不全空き家」として指導・勧告していくわけですが、あらめて「特定空き家」の定義としては
①そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
②そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態
③適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
④その他周辺の生活環境の保全を図るために放置していることが不適切である状態ですが、
・周辺の状況による悪影響の程度
・空き家等の状況による悪影響の程度
・危険等の切迫性
・その他の状況も勘案した総合的な判断
を踏まえて認定していくようです。
要するに同じように破損していても、幹線道路に面している場合と、周りに何もない場合では必要性に差がありますし、雪の多い地域だとそれ以外の地域との必要性も大きくかわります。
ガイドラインの中では様々な状態を定義していますが、個人的に気になる部分を抜粋していきたいと思います。
・屋根の変形又は外装材の剥落若しくは脱落
・構造部材の破損、腐朽、蟻害、腐食等
・雨水浸入の痕跡
・立木の伐採、補強等がなされておらず、腐朽が認められる状態
・擁壁のひび割れ等の部材の劣化、水のしみ出し又は変状
・擁壁の水抜き穴の清掃等がなされておらず、排水不良が認められる状態
・外壁上部の外装材、屋根ふき材若しくは上部に存する手すり材、看板、雨樋、給湯設備、屋上水槽等の破損又はこれらの支持部材の破損、腐食等
・軒、バルコニーその他の突出物の支持部分の破損、腐朽等
・吹付け石綿の周囲の外装材又は石綿使用部材の破損等
・清掃等がなされておらず、常態的な水たまりや多量の腐敗したごみ等が敷地等に認められる状態
・駆除等がなされておらず、常態的な動物の棲みつきが敷地等に認められる状態
・清掃等がなされておらず、散乱し、又は山積したごみ等が敷地等に認められる状態
・排水設備の破損等又は封水切れ
・開口部等の破損等
・通常の雪下ろしがなされていないことが認められる状態
・雪止めの破損等
・立木の枝の剪定等がなされておらず、立木の枝等のはみ出しが認められる状態等など・・・
一部を抜粋しましたが、ほぼ常識的に考えて放置すると他人や地域に迷惑がかかる状態といった感覚でいいんじゃないかなと思います。
こうした法改正が進む背景には、空き家の放置による地域への悪影響が深刻化している現状があります。
「うちの実家も該当するかも…」と思われた方は、ぜひ一度、自治体の窓口や空き家管理士などの専門家に相談することをおすすめします。
空き家管理士協会の公式ラインでは管理不全空き家に関する相談もお請けしてますのでそちらもチェックしてみてください。
ほかにも特措法改正について押さえておきたいポイントはいくつかありますが、また今度お話ししますね。
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