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このままでいいわけがない。外国人投資家とマンション空き室問題

先日、日本の空き家が世界に見つかってしまった・・。という記事も書きましたが、まさに円安の影響で、日本の住宅環境に望ましくない状況も増えているんです。

最近は都心部のタワマンなど超高額マンションの買い手に外国人の姿が目につきます。この状況をみなさんはどう思いますか?

世界的な好景気とインフレで物価が上がり、たとえば中国の上海や北京では、一般庶民が買い求めるマンションは戸あたり3億円から4億円が当たり前と言われています。

そんな彼らが日本にやってきて驚くのが物価の安さ。

とりわけマンションはタワマンなどが、中国で言う「一般庶民価格」で購入できます。
これはもうパラダイスということで、現金でポンと買う人が続出しているのです

そこで最近議論されているのが先日紹介した神戸市で議論されている、タワーマンションの空室所有者に新税を課すいわゆる「空き室税」です。

この課税案の主な目的は、タワーマンションの管理適正化と都心の過度な住宅地化の抑制です。

いわゆる「空き家税」といってもいいというものですが、いよいよ各地でこういった空き家や非居住住宅に対する課税が議論されるようになりましたね。

2019年の観光庁の調査では、香港から日本にやってくる人のうち58.0%が来日は2回から9回、10回以上来日している人は何と29.7%もいます。

日本にやってくる香港人の約9割がリピーターということになります。

彼らから見て日本への旅行は今やまるで国内旅行のようなものなのです。

だからいちいちホテルを予約するよりも、活動拠点としてマンションを買っておこうとしたわけです。

しかし、私たちが国内に別荘を持っても、はじめのうちは頻繁に利用してもそのうち飽きて、行く回数が減るのと同じ。

彼らも毎月のように行くわけではないので、こうした住戸が利用回数の減少と共に、ほぼ「空き室化」していきます。

ところがマンションは放置できても、管理費、修繕積立金の呪縛から解放されません。

築古のマンションだとすでに修繕積立金の額が何回も値上げされていて月額3万円や4万円になっているケースもあります。

管理費と合わせて5万円程度の負担を請求される形となります。

そして、そういった部分を外国人所有者が理解できていないということが問題なんです。

固定資産税や都市計画税も加えると、何の使い道もないマンションを所有し続けるのに年間で数十万円。

今後懸念されるのは、使わなくなった日本のマンションで毎月の管理費や修繕積立金を支払わなくなる外国人所有者が増えることです。

こうした以外にも、今マンション管理業界を悩ませているのが、親の住戸を相続した相続人が相続の事実を管理組合に届け出ないことです。

介護老人保健施設などに入居してしばらく顔を見なかったおばあさんの住戸。

ある月から管理費、修繕積立金の引き落としができなくなる。
亡くなって銀行口座が閉鎖されたためです。

では誰が相続したのだろうか。
待てど暮らせど届け出がない。そのうち管理費、修繕積立金の滞納が長期にわたる。

分譲当初に提出されていた非常時の連絡先はすでに引っ越ししたのか応答がない。こうした構図です。

ただ国もようやく重い腰を上げました。

2024年4月1日より不動産を相続した相続人は相続によってその所有権の取得を知った日から3年以内に登記することが義務化されました。

これまでは登記をせず、届け出もなかったものが、相続人の捕捉が容易になったと言えます。

ただ相続人から見れば、管理費、修繕積立金という負債はマンションを空き住戸化するペナルティのようなものです。

そしてこの呪縛から逃れるには売却するしかありません。

ところが思うように売却できればもともとそんなに問題はないのですが、最近はなかなか厳しい現実が突きつけられます。

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