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価値ある「能登」の古民家を未来へつなぐために・・・。
今日は、能登の古民家や空き家をどう活用するかというテーマでお話ししたいと思います。
この問題は、ぜひ時間をかけてじっくりと検討していただきたいところです。
解体しか選択肢のない建物もありますが、一方で、歴史的価値のある建物をどう保存し、活用するのか。
この選択と集中は非常に難しい問題です。
先日、金沢市内で「公費解体が進む中、価値ある能登の住宅をどう残していくか」というテーマのシンポジウムが開催されました。
そこで改めて感じたのは、歴史ある建物は単なる「古い家」ではなく、その土地の文化やアイデンティティを象徴する存在であるということです。
■ 歴史を守るために空き家税を活用する
ここで僕の個人的な意見を述べさせていただくと、歴史的価値のある建物は可能な限り残すべきであり、その保存費用は、建物がある自治体が負担するべきだと考えています。
そして、その財源として「空き家税」を充てるのが理想的ではないでしょうか。
つまり、お金では買えない“歴史”を最優先に考えるということです。
空き家税は、単に所有者に負担を強いるものではなく、本来はこうした歴史的建築を守るための制度として活用すべきです。
10年ほど前は「空き家税を導入して活用すべき」とセミナーや講演会などで話すと、反論ばかりで議論の俎上にすらあがらないことがほとんどでした。
しかし、最近ではいろいろな自治体で「空き家税も必要かもしれない」という流れが強まってきたと感じています。
また、空き家税だけでなく、ふるさと納税やクラウドファンディングといった資金調達の手法を活用することも考えられます。
■ ガバメントクラウドファンディングという選択肢
そこで、最近注目されている「ガバメントクラウドファンディング(GCF)」についてお話ししましょう。
GCFとは、ふるさと納税を活用したクラウドファンディングの一形態で、地方自治体が主体となり、地域の課題解決のために全国から寄付を募る仕組みです。
【GCFの特徴】
自治体が主体 自治体が地域課題解決のためのプロジェクトを企画し、資金を募る。
ふるさと納税の仕組みを活用 寄付が、通常のふるさと納税と同様に税控除を受けられる。
資金の使い道が明確 プロジェクトの目的や資金の使途が透明化されている。
共感型の寄付 返礼品の有無に関わらず、プロジェクトへの共感を軸に寄付が集まる。
例えば、僕の住んでいる香川県では、香川県立中央病院でドクターカー導入プロジェクトのためにGCFを活用し、返礼品なしにもかかわらず2800万円以上の寄付を集めました。
このように、GCFは地域の課題解決に貢献する新たな資金調達手段として、今後さらに注目されるでしょう。
■ 歴史と未来をつなぐ取り組みを
震災で非常に大きな被害を受けましたが、能登の古民家は日本の貴重な財産です。
今こそ、空き家税やGCFなどの新たな仕組みを活用し、歴史的建造物を次世代へと受け継いでいくための本格的な議論を進めるべき時ではないでしょうか。
私たち空き家管理士協会としても、これからの時代に適した空き家の活用法を模索しながら、皆さんとともに取り組んでいきたいと考えています。
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