詩の解説のような、です。
さて、はじめましょう。
誠実であることが、全てを肯定していけるかは分からない。
分かりあうことの全てが、相手を受け入れることに全て繋がるわけではない。
かもしれない。
それでも続けていかないことの理由にはできない。
どんなときでも、私は君の思いっきり笑う顔に救われているよ、という詩です。
私を愛するというのに、私の書く詩を止めようとする。
抱きしめることで書くことをとめようとする。
それが悲しいと泣く私を慰めることはしないで。
私はその腕の中でも書き続けてみせよう、という詩です。
これは、現代詩人協会のイベントでお目にかかった、
山崎佳代子さんの姿を見た感想の詩です。
本当に素敵な詩を書かれる、
そのままの方でした。
山崎さんのイベント中に書いた詩です。
戦争というものを考えたとき、
今地獄を見ている誰かを想像したとき、
それを詩にしたいと思って書いたものです。
私の中のあなたは、
どんな状況の中でもあまりにくっきりとして私を潤す。
それはほんの一粒の現実に過ぎないというのに。
あなたは忘れ去られる死を待っているのかもしれない。
私の周りはやさしい光を湛えているというのに、
そこがあなたの影を濯ぐ川ならば、
私はけして渡らない、という詩です。
「黒い黒い黒いもの」が何であるのか。
それはそれぞれに胸に差したものを答えにしてください。
私はその内側にも私を見、
そのなかの手のすべてであなたを分け合おうとする悍ましさ。
私の詩。
それはこうやって存在しはじめ、
そうして私に希求を与えるのです。
うつくしい川べりの朝の詩。
須磨の海を片手に、
電車は走り去る。
その最中の詩です。
以上、
10編の詩の解説のような、でした。