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私はもう死んでいた。 身辺整理は見事の一言だ。一生に一度の捨て活に、それはもう様々な…
かみさまは、どんな色をしていたの。 それが私に姉が聞いた最初の質問でした。 ひろい回…
山の中には、姉妹がいました。 姉を太朗、妹を次郎といいました。 最初からついていた名…
目の前で、少女だったものの股が裂かれて放り出されていく。ぎ、や、じ、と重ねられていく音…
わたしたちは、マルや三角、四角に星型、様々な形をして発…
パパはママを殺して食べた。 朝ごはんのベーコンが焼きすぎだといって、ママを殴って、…
わたしは落ち込んでいる。そしてどうしようもなく怒っている。 最初のうっすらと声を届けて、返事を思わず返してしまったママが、失敗した、と渋い顔を見られた。それが白い影として通り過ぎたり、背中にそっとひっついてみたりとしてみても、無反応になっていった。はじめのうちだけ、わたしの存在を感じてほんの少しの罪悪感を持ってくれていたママは、どんどんと図太くなっていったのだった。 それでは本懐が遂げられない、とばかりに私はその辺りの邪気をへばりつけ、名一杯恨めしく、白々しいほどに悲
ときどき、パパをママは連れていく。いつも僕たちのお休み係はパパなのに。小さく微笑ん…
薄暗い森を進んで行きますと、青白い狐火がしろしろと浮かんで燃えています。 弟は、兄に…
「ねえ、あなた。次はお姫様に生まれたいと思わない?」 Åは…
どこか遠く、 お妃が蔦に巻かれる国がありました。 それはある日唐突に始まったことでありまし…
どこでもない、だけど、どこでもある。そんな場所。そこには三種の花の娘たちが育ち、そして…
青だ、最初に思ったのはどうしてだったのだろうか。 それは青ではないと思った。 青だ、…
文章を各自が書き、持ちよって読み合う集まりに参加して一年半ほどが経っていた。 そこでの学びは多く、年長の方の意見や、見え方を知るのにとても為になると考えていた。 私の文章は、どうやら私が思っていたよりも個性的、独創的、そして伝わり辛いものだということもそこへ通いだして初めて知ったことだった。 できるだけ伝わるように、思い描けるように、寄り添えるようにと書いてみたが、なかなかその壁は厚かった。私の第一発想そのものが、そもそも日常から突飛に跳ね出ていることのようだったから