息子、一人日本へ〜精神崩壊一歩手前までいったあの冬の話ー 14歳で反抗期が終わった息子とオカンの物語(24)
子育てって大変ですよね。
って、何を今さらという感じですが。
息子の反抗期がピークの時、あたしはマジでやばかった。
精神的にね。
何をするにしても、バックギアを入れてアクセル全開フルスロットル! なんだけれど、ギアはバックに入っているからまあ前に進まない。
シングルマザーの子供はワガママだ
黒人の子供はすぐ怒る(つまり躾がなっていない)
という、勝手な思い込みもあって「そんな風には息子はさせない」と自分をがんじがらめにして鬼の形相で子育てをしてきて。
さらにここにも書いたけれど👇
なんだかんだといってね、2023年の今だって、まだまだ差別というものはありまして。
理不尽に殺されて欲しくないし(あんなに盛り上がっていたBLM運動は今はどうなっているんだ?)、だからそれを回避するために何ができるのかを考えているオカンの気持ちを蔑ろにしやがって〜〜〜〜、息子め! という気持ちもありましてね。
だからゲームも取り上げたし(変わりにずーっとテレビ観られていたけれど)、学校にも息子を小学2年生から知っているカウンセラーのマイクにも相談しながらやってきたけれど、なんか意味はなかったように思える。
ほら、夏に友達の家から失踪しちゃう事件も起こしたしね〜。
と同時に2019年の10月に高校受験もあり、さらに12月頭が志望校の締め切りもあって、さらにキリキリしていたのでした。
↑ ここのシリーズにも書いたけれど、ニューヨークの公立学校申請システム、頭おかしいです。複雑過ぎる。
高校は9年生から始まるんですが、9月始まりで申請の締め切りが12月だと、たった3ヵ月でその生徒の何がわかるっての? という話になるので、7年生の時の成績で選べる高校が決まるんですよね、簡単に言うと。
なので7年生の成績+内申がとーーーーーーーっても大切になるのですが
12月に転校
遅刻(10回以内に抑えること。もちろん越えている)、休み(10回以内に抑えること。もちろん越えている)
な息子なので、そりゃ大変でした。
とくに遅刻。10回以上したらレッドゾーンで「良い」と言われている学校に申請ができなくなるからね〜と7年生になったばかりの時に言われて「やばいな」と思っていたら、案の定初日から遅刻して、その後転校して、始業時間が20分早くなってまた遅刻な日々で……
お前は高校どこでもいいんかーーーーーーー!!!!
と、今までいろんなことに注意しながら子育てしてきたのに、最後にひっくり返すの?
という、いろんな思いが出てきて、何もかもがイヤになってしまったんですよね、ええ。
息子の意思?
無視ですよ、今思えば。
だってそんな余裕ないし。
学校とカウンセラーのマイクの協力もあって、息子の高校申請が無事終わり、あとは翌年3月に出る結果を待つだけの状況になったとき
息子を冬休み、日本へ送り込もうかな
と、ふと思ったのだった。
クリスマス頃から翌年までの冬休み、息子と二人で家にいることが絶えられないと悟ったあたしはさっそく日本行きのチケットを調べてみることにした。
日程は12月21日土曜日(2019年です)から1月4日まで。
学校は1月2日から始まるけれど、2日と3日を休ませて行かせちゃえ。
チケット代がね……お一人様3500ドル(当時)
これって夏休み、あたしと息子2人分の値段やん?
うおおおおおおおおおーーーーー
と唸りながら、どうしようかと思ったけれど背に腹はかえられない。
自分のメンタルをサポートすることが先決!
母に早速電話して「送り込むのでよろしく」と伝え、そして翌日学校にも行って「年明け2日と3日休ませてもいいですか?」と副校長先生に訊いてみた。
そうしたら
「21日の土曜日じゃ高いでしょ? 20日金曜日はまだ少し安いんじゃないの?」と言ってくれたんですわ。
その場で調べたら、あ! 確かに200ドルくらい安い!!!
「えーーー、20日休ませてもいいですか?」
と聞いたら「最後の日だし、大丈夫よ。日本は遠いし高いし頻繁には行けないんだから、少しでも長い時間行って、彼は祖父母との時間を作った方がいいわ」と。
なんて、なんていい人なんだ!
ということで、息子は12月20日から翌年1月4日まで1人で日本へ行って来たのでした。
ええのう、冬の日本。
息子は一人で飛行機に乗ることに不安を感じていたようだけれど、ちゃんとエスコートしてくれる人もいるし、父と甥っ子が成田まで迎えに来てくれたようだし、そうだよ、可愛い子には旅をさせないとね!
甥っ子に会ったり家に泊まったり、息子のことを知っている昔の職場の仲間たちがクリスマスパーティーを開いてくれて(朝の4時の電話嬉しかったよ💢)、みんなに感謝。
あたしはあたしで、この短い一人になる時間がなかったら壊れていたと思う。
確かにチケット代は高かった。
コツコツ貯めていた MacBook Pro を買うお金を使ってしまったけれど、その価値はあった。
そうだよ、お金じゃないんだよ。
自分を守るためにやったことだから、こっちの方が MacBook Pro よりもより大切。
飛行場で息子を送り出してから、さっそく一人の時間を楽しむぜ〜〜〜
誰にも会わない引きこもりタイム開始!
と思っていたんだけれど、もちろん仕事はあるし、ありがたいことに友達からのお誘いがなんだかんだあって、誰にも会わなかった日って1日あるくらいだったような😅
クリスマスはホッケー仲間達と集まったので、こっちから息子へFaceTimeをして「メリークリスマス!」って大合唱してメッセージ送ったりして。
いや〜、楽しかったです、やっぱり一人最高!
息子も初の年末年始、ニューヨークのアパートと違ってセントラルヒートがないため「家が寒い!」と言っていましたが、よい体験をしたみたいです。
ついでに父と甥っ子と一緒に明治神宮に初詣行けばよかったのに、体調崩す辺りが息子らしい……😅
最後の方は母(つまり息子にとってはばあば)の布団で寝ていたそうです。
子育てをしてきて精神的にキツくなったら、それはもうSOSのサイン。
家族に協力してもらって、先ずはその「場」から離れて、母親である前に自分自身になりましょうよ。
自分ファースト
いいじゃない。
それが基本です。
2006年生まれのアメリカ人とのハーフの男の子のいるシングルマザーです。日々限界突破でNY生活中。息子の反抗期が終わって新しいことを息子と考えています。