カナダといえばオーロラ!サスカトゥーンで見える場所はあるのか?
カナダ・サスカトゥーンはオーロラが見える可能性のある場所!
みなさん、オーロラを見たことがありますか?オーロラという言葉を聞いたことがある方なら、一生に一度は肉眼で見てみたいと思ったことがあるのではないでしょうか?管理人もご多分に漏れず、そのひとりです。
ですが少しオーロラについて勉強すると、オーロラを見るためだけに北極圏に近いエリアまで行かなければならないことがわかります。この条件だけで90%以上の方がオーロラを肉眼で見ることを諦めてしまうように思えます。実際に見える可能性のある国や場所に行っても、確実に見られるとは限りません。「オーロラツアー」なるものに申し込んだとしても100%ではありません。それくらいオーロラを見ることは難しいことなのです。
このオーロラ、地球上で見える可能性のある国はノルウェー、スウェーデン、フィンランドの北欧3か国、アラスカ(アメリカ)とカナダの計5か国です。
(参考)オーロラの見える場所について解説しているサイトがあるので、詳しくはこちらをご覧ください。
https://auroranavi.com/aurora/where.html
日本人にとって人気が高く、行きやすいのはカナダです。実際カナダにはイエローナイフとホワイトホースという、オーロラ観賞に適した場所が2か所あります。オーロラツアーはその2か所のうち、どちらかを拠点として計画されています。では、それら以外のカナダの地ではオーロラを見ることはできないのでしょうか?実はこの2か所以外にも見られる場所はあるのです!
その場所のひとつがこのブログで何回も取り上げている、「サスカトゥーン」です!
カナダ・サスカトゥーンでオーロラ観賞ができるのか?
管理人が元彼女(カナダ・サスカチュワン州出身)と付き合っていた頃、オーロラについての話をしていました。
「オーロラを見るのが夢なんだ」
管理人は彼女にそう言いました。すると彼女はこう答えました。
「確かに日本人てみんなそう言うよね。私は子供の頃からずっと普通にオーロラ見てきたから、それほどオーロラが珍しいものだとは思わなかったよ」
なんと彼女は自宅から、オーロラを当たり前のように見て育ってきたというのです。これには管理人も驚きました。オーロラは緯度がかなり高い「オーロラベルト」という圏内にいないと見えないと思っていたからです。彼女の実家はサスカトゥーンよりも北に車で2時間ほど行った場所にあるようなのですが、地図で確認すると「オーロラベルト」の中にちゃんと入っているのです!
(参考)オーロラ予報のサイトです。カナダのサスカトゥーンも範囲内に入っています。
そして、彼女は続けて言いました。
「大学進学のために引っ越したサスカトゥーンでもオーロラは見えるよ。もし君がサスカトゥーンに来たら一緒にオーロラを見に行こう」
どうしてもオーロラが見たかった管理人は、この言葉を決して忘れませんでした。すでに関係性が変わってしまった元彼女に会うためサスカトゥーンに行き、オーロラチャレンジを行うことにしました。以下、そのときの記録を書いていきます。
オーロラチャレンジ1回目(2021年11月28日)
この日のオーロラ予報ではかなり強いオーロラが出現するとのことで、初めてオーロラ観賞に乗り出しました。Facebookのオーロラハンターグループでは、すでにこの日オーロラが観賞できたとのこと。こちらのグループはカナダのサスカトゥーン近郊でオーロラ観賞に関する情報交換を行っていますので、参考にしてみてください。
(参考)FacebookのSaskatchewan Aurora Huntersグループです。参加する際にはグループのルールを守ってください。
https://www.facebook.com/groups/skaurorahunters
オーロラベルト内ならどこででもオーロラが見えるわけではなく、人工の光がない場所に移動しないと見えません。なのでサスカトゥーン中心部から15分ほど車で北上し、街灯や街の灯りが届かない場所まで移動しました。管理人の元彼女が事前に見つけてくれていた観賞地点に到着しました。車から降りて空を見上げます。
「オーロラは出てる?」
うっすら緑色のものが見えるかな、どうかな?といった感じです。管理人の視力はあまりよくないので、人間の視力よりはるかに優れているiPhone8のカメラで撮影してみます。しかし何も写りません。元彼女は先日iPhone13を買ったばかりなので、そちらの端末で撮影してもらいます。
空が若干緑色になっているような気がしませんか?何枚か撮影しましたが、これが一番よく写っているであろう写真です。しかしこれでは満足できるはずがありません。
その場でしばらく待っていましたが、オーロラの光は強くなりませんでした。おそらくこれから別の場所に移動したとしても、その日の観賞は無理そうでした。なので諦めて引き返しました。
オーロラチャレンジ1回目は失敗です。
オーロラチャレンジの補足
オーロラチャレンジ1回目に失敗したことを踏まえ、充分な準備が不足していたのではないかと自分自身に問いかけました。結果、オーロラを見るために必要な前提条件をチェックしていなかったことがわかりました。それをこの補足で説明したいと思います。
・天気予報
テレビなどの映像で見ると、オーロラの光は非常に強いように見えます。ですが雲に覆われただけで見えなくなってしまうのです。なので、曇っていないことがオーロラ観賞の大前提です。雲は思ったよりも速く移動するため、晴れの予報でも実際は曇っていることがよくあります。雲の現在地と短時間予報を組み合わせて観賞地点を決める必要があります。
(参考)雲の現在地を調べるサイト
(参考)雲の短時間予報を調べるサイト
https://www.windy.com/-Clouds-clouds?clouds,34.474,9.461,5
・「KP」の数値予報
前回のオーロラチャレンジにて、とても重要な要素をチェックしていないことを知りました。それは「KP」と呼ばれる数値です。日本人のみなさんにとっては聞きなれない言葉ではないでしょうか?管理人もサスカトゥーンに来て初めて知りました。
「KP」とは何かをとても簡単に説明すると、オーロラ観測可能性を示す数値です。数値は0~9まであり、9が最高値です。つまり数字が大きいほどオーロラ観測の可能性は高まります。一般的にKP5以上であれば、雲に覆われない限り充分観測できるレベルと言われています。先ほども紹介したオーロラハンターのグループでは管理者が毎日、当日の予報をまとめています。KP数値も記載してくれていますので、観測可能性を知ることができます。
https://www.facebook.com/groups/skaurorahunters
このグループ管理者の私見によると、KP3でも観測できる可能性は充分にあるとのことです。10段階評価で4以上であれば、オーロラが見える可能性があるのです。
オーロラチャレンジ2回目(2022年1月9日)
前回のオーロラチャレンジからだいぶ時間が経ってしまいました。それはなぜかというと、
・管理人の元彼女の予定が埋まっていて、会える日自体がとても少なかった
・元彼女の都合がいい日でも、天気やKP数値の予報が悪く観賞に適した日がなかった
何回か観賞できそうな日はあったのですが、観賞地点に連れて行ってくれる元彼女の都合が悪ければどうしようもありません。これがマイカーのない外国人には非常に厳しいところです。両方の条件を満たす日がこれほど少ないとは、管理人も予想できませんでした。
当日の予報はKP4。しかしこのKPの数値は数時間でコロコロ変わります。前日はKP2だったものが、いざ当日になるとKP5となっていたりすることはザラにあります。逆もまた然りです。
21時からがKP4の時間帯です。元彼女が事前に観賞地点を探しておいてくれました。サスカトゥーン中心部から30分ほど北上した地点で観賞を開始します。ですが空は曇っていて、何も見えません。
ついでにもう1か所連れて行ってくれることになりました。その地点からさらに20分ほど北上した、リバー・リッジ・トレイルズに行ってくれました。(以前の投稿で紹介しました、クロスカントリースキーができる場所です。)
雄大な自然満載の場所がある!カナダのサスカトゥーンはその宝庫 - 日本人いない場所 (nihonjin-inai-basyo.com)
ここは灯りがまったくないため、観賞地点としてはこれ以上ない最適な場所です。ですがここでも空は曇っていて、何も見えませんでした。少し待ちましたが雲は晴れず、結局この日はオーロラの気配すら拝めませんでした。往復2時間くらい運転させてしまった元彼女には、非常に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
オーロラチャレンジ2回目も失敗です。
オーロラチャレンジ3回目(2022年1月14日)
昼間の時点ではKP数値が低かったので諦めていましたが、夕食後に確認してみるとなんとKP6!今までで最高の数値です。管理人のサスカトゥーン離脱が2日後に迫っているので、神がくれた最後のチャンスだと思うことにしました。すぐに元彼女に連絡し、今夜連れてってくれるとのことです。ですが現時点では雲が分厚く覆っています。しかし夜遅くには雲が消える可能性が高いとの見方もあります。
23時前に元彼女が迎えに来てくれました。観賞地点は前回と同じ、リバー・リッジ・トレイルズです。前回のように寄り道はせず、直接その場所に向かいました。現地に着きましたが、雲が出ていてオーロラは見えません。前回よりも空はかなり明るいのですが、緑色の光は見えません。肉眼では見えなくてもiPhone13なら見えるかもしれないと思い、元彼女に撮影してもらいます。ですがそれでも何も写りません。
日付が変わった後も少しの間待っていましたが、結局オーロラは見えませんでした。KP6でもオーロラが見えないとは、運が悪いだけで済まされる問題ではありません。自分の普段の行いの悪さがここに出てしまったのだと、管理人は自分を責めました。
オーロラチャレンジ3回目も失敗です。
オーロラチャレンジ最終日(2022年1月15日)
一旦帰宅し、昼間にまたリバー・リッジ・トレイルズに来てクロスカントリースキーを楽しみました。スキーを終えたのは17時なので、数時間ここで待てばオーロラが見られるかもしれません。ですがここにはトイレすらなく、時間を潰すような場所もないので一旦サスカトゥーン市内に帰還しました。
夕食を済ませて夜も更けた頃、正真正銘最後のオーロラチャレンジを行うことにしました。数値はKP5です。現在サスカトゥーン市内は晴れています。今回は今まで試したことのない東側に向かいます。灯りのない方向に進んでいきますが、次第に雲が空を覆い始めます。星や月はとてもよく見えますが、オーロラが出現する北側の空は曇っています。
観賞地点に到着して空を見上げますが、オーロラらしきものは見えません。緑色の気配すら感じられません。南側の空は晴れています。ここで少し待ってみましたが、空の状況は一向に変わりませんでした。
ダメです。これ以上待ってもオーロラは見られないでしょう。管理人は諦めました。元彼女も励ましてくれましたが、きっとこういう運命だったのです。
オーロラチャレンジ最終日も失敗です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?サスカトゥーンでオーロラ観賞に4回チャレンジした結果、成功したのは0回でした。現実は得てしてこんなものです。
嫌な顔ひとつせず、暗い夜道を何度も運転してくれた元彼女には感謝しかありません。ここまでしてくれた元彼女に少しでも報いるためにも、一緒にオーロラを見たかったのですが…。非常に残念です。
我々が観賞できなかった日も、別の地点ではオーロラを見ることに成功した人たちもいたようです。オーロラハンターグループの投稿には、オーロラの美しい写真がアップされていました。本当に紙一重の差なのです、オーロラが見えるか見えないかは。
オーロラの写真が見られると思っていた読者のみなさん、申し訳ありませんでした。管理人の日頃の行いが悪かったせいでしょう。2か月間もサスカトゥーンに滞在していたにもかかわらず、オーロラが見られなかったのです。これが管理人の引きのなさと言えましょう。結果的にはオーロラチャレンジ1回目が、一番マシであったように思えます。
とにもかくにも、オーロラチャレンジの記録を読んでくださりありがとうございました。オーロラを見ることの難しさが再認識できたのではないでしょうか。みなさんがオーロラをどうしても見たいのであれば、管理人と同じ結果にならないようイエローナイフかホワイトホースに行かれることを強く推奨します。管理人が見ることのできなかったオーロラを、そちらで心ゆくまで楽しんでください。
それではまた!
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カナダといえばオーロラ!サスカトゥーンで見える場所はあるのか? - 日本人いない場所 (nihonjin-inai-basyo.com)
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