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今年の全国ごてんまりコンクールはどうだったか
こんにちは。秋田県由利本荘市でごてんまりを作っています〈ゆりてまり〉です。
ここ由利本荘市では、昭和45年(1970年)から現在にいたるまで、毎年全国ごてんまりコンクールを開催しています。
今年は第52回目の開催でした。
毎年、全国各地(ときには海外からも)からまりが持ち込まれ、例年300を超えるたくさんのまりが一堂に会します。
しかし例の感染症の影響で、昨年に引き続き今年度のコンクールは規模を縮小して行われました。
さまざまな事情で会場にこられなかった方、行きたかったけれど行くことができなかったという方もたくさんいらっしゃると思います。
今年の全国ごてんまりコンクールがどんなだったか、こちらの記事で少しでもお伝えできたらと思います。
友人から言われて気づいたのですが、「今年は製作者について触れている展示があって珍しいと思った」そうです。
確かに、会場入ってすぐにこんなボードがありました。
このような展示がなされたのは、もしかすると今年市長がごてんまりの歴史に注目したコメントをしたことが関係しているのかもしれません。
あるいは、コンクールの規模を縮小して行ったため、全国から集まるまりの数が減少してしまったことが関係しているのかもしれません。
例年300を超えるまりが出品されるのに対し、去年(第51回)の総出品点数は114、今年(第52回)は95でした(※)。
展示スペースをどうにかして埋める必要があり、こういったボードが展示された可能性も考えられます。
仮にそうだったとしても、わたしは、ごてんまりはもともと昭和の時代に生きた地域の女性たちが作りだしたもので、自由な文化から生まれたということを広めたいと思っているので、こういったボードが展示されるのは純粋に嬉しいことだと思いました。
さて、今年の受賞作上位3位はこちらです。
東北経済産業局長賞:事実上の最優秀作
『花の小道』
秋田県知事賞:事実上の第二位
由利本荘市長賞:事実上の第三位
どれも美しいまりですよね。
今年の展示は会場入り口に歴代受賞作品があり、新旧の受賞作を見比べることができるのが面白かったです。
そうして見比べてみると、受賞作にも流行があるような気がしました。
こちらが歴代受賞作品の一部です。
今年の受賞作と比べると、色数が少なくて、縞や〈暫〉など幾何学的で比較的単純な模様が多いですね。
ラメ糸を使っているところも、今年の上位3賞にはない特徴です。
(他の受賞作にはラメ糸を使用した作品もありました)
時代がくだると、模様も色も複雑で細かくなる傾向があるのかもしれません。
また、今回のコンクールについて由利本荘市観光協会事務局が動画をあげてくれているので、興味のある方はこちらもご覧ください。
画質は最高です。
(※)『第52回 全国ごてんまりコンクール 出品者名簿』主催 秋田県由利本荘市 由利本荘市観光協会 より