百人一首ツイノベ解説 #009
色を奪われた街に色売りの老婆が訪れました。「私は歳を代償に色を生み出します。この色で街が美しくなるのなら、私が老いることも気に留めません」と、顔をシワだらけにして微笑みます。色を取り戻した街は静かに時間が動き出します。街を去る老婆の横顔は、まるで少女のようでした #twnovel
— 秋助/秋乃アキ@感傷リップループ (@akisuke0) November 20, 2016
No.159 花明かり(百景 9番)
— 秋助/秋乃アキ@感傷リップループ (@akisuke0) November 20, 2016
小野小町
和歌
「花の色は 移りにけりな いたづらに 我が身世にふる ながめせしまに」
歌意
「花は色あせてしまったわ。春の長雨が降ってる間に。私の美しさも衰えてしまったわ。恋や人生についてもの思いに耽ってる間に」#百人一首ツイノベ
和歌では花が色あせてしまったことを憂いて、さらには自分自身の美しさが衰えたことを嘆いている。
その状況を自分に置き換えたときに、きっと、自分が綺麗でなくなってしまったから、見るもの全てが色を失ったように見えるのかな、と。なんて、まるで自分にも昔は輝かしい時代があったかのように語る。
(注:和歌の歌意は今日マチ子さんの著書『百人一首ノート』から拝借しています)
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