【詩】飼い猫になりたい
会えない日が続き、
幾重もの薄紙が分厚く私を覆ったころ
ふと、
他の人でもいいんじゃないかと思ったりする
この人じゃなきゃ、なんてただの思い込みで
他の人とも深く話してみれば案外
似ていたり、わかりあえたり、キュンときたり…
するのかなぁ?
私は弱いから、
あなたみたいに強くはないから、
ちゃんと囲って、餌を与えて、ヨシヨシしてくれないと
ふらふらとどこかに行ってしまうよ
野良猫のように自由でも居たいけど
飼い猫のようにぬくぬくと愛されたい
ずっとあなたの膝の上で
ころんと丸まって寝ていたい
あなたの丸い背中に飛び乗って
あなたのやることを一緒に見ていたい
僕の目の届くところにいなさい、と
叱られてみたい
そのあとはぎゅっと抱きしめられたい
あなたの飼い猫であるという印の
首輪を巻いて
あなたと一緒に ずっと一緒にいたい
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