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【実写レビュー】レンズ一本で桜ポートレート上手く撮れるかな?大丈夫、Tamron50-400mmがあれば

カメラには単焦点レンズとズームレンズがありますが、私は明るくて解像度とボケが優れた単焦点レンズをメインに運用しています。SONY α7RⅤがメインカメラなので、手持ちの単焦点レンズは、24mm、35mm、50mm、135mmと、全てSONY最高峰のGM。唯一の例外は、海撮影でレンズ交換のリスクを避けるために購入したズームレンズSONY 24-105 Gですが、こちらも素晴らしいレンズなので別記事でレビューしますね。


TAMRON Lens Utilityを使って静止画、動画など各種撮影スタイルに応じて機能をカスタマイズできる

これまで単焦点レンズかつ、SONY純正レンズを愛用していたわけですが、望遠レンズ TAMRON 50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXDを買いました。こちらのレンズは2022年9月22日に発売で、標準レンジ50mmから超望遠レンジ400mmをカバーし、リニアモーターフォーカス機構VXDを採用しているので、最短撮影距離から無限遠まで快適なAFピント合わせが可能です。ヨドバシカメラの店員さんに、2017年7月28日発売のSONY GMレンズ 100-400mmよりAFピント合わせが速いと言われたのが購入の決め手でした。

なぜ400mmが必要だったのか

地下アイドルのライブから東京ドームのリングまで仕事で撮影する機会が増え、手持ちの135mmでは距離が足りなくなったからです。
高速のAF駆動と最高のボケ、解像力を持つSONY 135mmGMを持っていたため、SONY 70-200mm GMⅡはレンジが被るので、まだ三脚で固定しなくても手持ちでいける400mm一択でした。

とはいえ、135mmレンジを越える撮影機会は多くないので、ヨドバシカメラで約35万円もする SONY 100-400mm GMを買う気になれませんでした。それに5年以上前のレンズだし、その間にSONYのカメラはα7RⅣどころかα7RⅤまで発売していますから。組み合わせるなら約16万5000円と半分以下の価格のTAMRON 50-400mmのほうが優れていると思いました。


SONY100-400mmGMの1395gと比べて250gほども軽い

GM単焦点レンズの解像力に慣れていたために不安はあったのですが、素晴らしい描写力とAF速度に大満足でした。F値に関してもGMと大差ないですし、重さ1155gと同等のズームレンズと比べて軽い(三脚台は別売りなので、付けると少しだけ重さが増しますが)。

桜ポトレ行ってきた

ライブや試合、記者会見などの撮影は AFが爆速で十分なパフォーマンスを発揮してくれましたが、私にとってレンズの真価はポートレート撮影です。そこで、つい先日、桜撮影に行ってきました。

142mm F6.3 640ss ISO400

モデル:緩苺(Twitter:@1004yrm_、Instagram:yy0904._) 
衣装:Ozz On Japan(Twitter:
@ozzon_japan、Instagram:ozzonjapan

望遠レンズの醍醐味は被写体と背景、前景を一枚絵のように圧縮してくれること。桜撮影とは相性が最高です。ここでボケと解像度の両立を比較するなら、とろけるようなボケと解像度を両立する135mmGMのほうが上ですが、あっちは単焦点ですからね。単純に比較しちゃダメだ。ズームレンズで見たなら、被写体と距離が取れるロケなら400mmで圧縮することができるのは強力な武器です。

400mm F6.3 640ss ISO400

晴天の昼くらいの時刻で太陽の位置はやや斜め、光は硬かったので、緩苺さんには日陰寄りに立ってもらっています。レフ板なしの自然光撮影です。望遠レンズ手持ちなので、シャッタースピードはレンズの長さ400mm以上に設定しました。少し暗くなったため、後の現像で暗部持ち上げられるから不要だったかもしれませんが、ノイズが走らない程度にISO400まで上げています。

95mm F6.3 1250ss ISO400

これは私の考えですが、せっかく桜を撮るのなら、なんでもかんでもボカしてしまってはもったいない。レンズの焦点距離ごとにボケは変わってくる特性を活かし、ズームレンズはレンズ交換なしでレンジを変更できるから、絵作りごとに桜のボカシをコントロールすると面白いです。ズームレンズなのでキッチリ数字を揃えるのは難しいですが・・・

108mm F6.3 400ss ISO400
110mm F6.3 1000ss ISO400

レンズが軽いので、自分も動き回って角度を探しながら撮りました。近づくにしろ、離れるにしろ、ズームレンズならではのタイムロスのない調整のしやすさは、モデルさんの集中力を途切らせることがないので非常に助かります。

209mm F6.3 640ss ISO400

ピントが合った被写体の解像力と、前後のボケの両立が素晴らしく、サードパーティだというのが信じられないほどでした。これ一本で同じロケーションにもかかわらず、いろんな絵が撮れる可能性が生まれる。

70mm F6.3 1000SS ISO640

ただし、全レンジで優れた描写力というわけではなく、レンジによっては若干落ちると思うところもありました。でも、それは他のズームレンズでも言えることですから。個人的にはボカすなら400mmが大変素晴らしく、ある程度カリカリな解像度を出したいなら70-90mmくらいが良い印象でした。

いかがだったでしょうか?望遠レンズを一本も持っていないのなら、どのメーカーにしても70-200mm F2.8通しがおすすめ。すでに単焦点で望遠レンズをお持ちでしたら、このTamron 50−400mmは本当におすすめです。とにかく軽いのでロケでは、自分ならこれと35mmの単焦点を持っていけば十分です。

最後に、イメージ通りの表現をしてくれたモデルの緩苺さんに感謝して終わります。

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