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<眼鏡店とコロナ.10>安心感を生むスタッフページ1/2

5/4の昨日、緊急事態宣言が延長され5/31までとなった。この発表に絶望した人もいたはず。もう無理かもしれないと人生を諦めた人もいるかもしれない。先を見越して、次にしっかりとしたスタートを切るために、いまは一度リセットして準備する人という勇気のいる決断をする人だっていると思う。今回支給される一人当たり10万円でこの先もやっていかなきゃいけないのかという不安に押しつぶされる人だっているはずだ。そのくらい、今回の延長決定は大きな意味を持っていると思う。

僕たち眼鏡店はこんな状況の時にどうしたら良いのだろうか?できることはないのか?ずっとそのことを考えている。でも一人で考えても考えても、ありきたりな解決策しか見当たらない。

・インスタを頻繁に更新する
・ブログを書く
・オンラインショップを作る
・YOU TUBEをはじめる
・オンライン接客をはじめる
・ライブ配信する

この程度だ。誰でもわかる。最後の3つはなかなか勇気がいることだが、やることで次のフェーズに行くことが出来ると思う。はじめは目も当てれないほどかもしれないが、回を重ねることでスタイルが確立されて行くはず。試行錯誤でいい。笑われればいい。僕も一つずつはじめたいと思う。


前置きが長くなってしまった。本題はここから。

眼鏡店はこれまで何を情報発信することで集客してきただろうか?その情報発信の主は眼鏡フレームの紹介。こんな形で、こんな色で、こんな素材で、こんな機構で、といった内容がほとんどだ。もう一歩上に行けばスタッフによる着用写真。フレーム単体よりも顔写真があることでイメージしやすくなる。とりあえずやることは、『こんな素敵な眼鏡ありますよ!』『掛けて見ませんか!』だ。

日本人は人と同じものが欲しい傾向が強い。そしてその上には人と違うものが欲しいという欲求はあるが、それでも180度違うものが欲しいのではなく、20~30度違うものが、少し主流とはズレたものが欲しいだけだ。そこに差別化が生まれている。こだわりというやつだ。でもこのこだわりもSNSが情報源になると埋もれやすくなる。商品をアピールするだけでは人の心を動かせない。モノが語る時代は終わった。モノが語るのではなく、ヒトが語るからヒトの心が動く。心が動くから体が動く。最近がそう強く思っている。

だから僕はヒトが見えなければ意味がないと思っている。容姿に自信がないのはみんな一緒だ。ウェブ上に並んだ時、僕たちはタレントやモデルじゃない。だからここと比較しても仕方ない。容姿に自信がなくたって人は恋するし結婚だってする。つまりヒトの心を動かすことはできる。だから素直に出ることで、ウェブ上で発する言葉に温度が生まれ、一人でも多くの人に思いを伝えることができる。

実際にこんなデータがある。インスタグラムで情報発信をした場合、ブランドやショップのオフィシャルアカウントから発信したものと、同じ情報を個人アカウントから発信した場合、いいね!が付くのは個人から発信した方だ。さらにそこにオンラインショップのリンクを貼った場合も同じ結果で、個人アカウントの方がオンラインショップに訪れた数も、購入数も多い。それだけ個人が発信することで伝わる情報量が変わってくる。つまりどんなに綺麗にブランディングしても消費者にはコマーシャルに見えてしまい、情報を受け取る前に壁が生まれてしまう。

ではどうしたら良いのかといえば、ヒトが見える状態を作ることではないかと思う。ヒトが見えるとはつまりスタッフページだ。僕は家業の眼鏡店を継ぐ前は東京で美容師を目指していた。途中でウェブなどのデザイン業務を中心に動いていたがそれも同ヘアサロン内でやらせてもらっていた。美容師は技術職であり、いわば職人だ。お店を伝えるためのブランディングはファッション業やホテル業を参考にしてホームページを作った(*2000年頃の話です)。でもそれはハードであり、ソフトではない。初めは新しさから見られるが、動かないハード面は何度も見られない。動かすのはソフト面だった。だからヘアスタイルをあげていた。当時はそれでよかった。でもSNSの時代になった時、ヘアスタイルでは集客できなくなっていた。ヘアスタイル+ライフスタイルが必須だった。これを出来た人たちと出来なかった人たちで集客に差が生まれた。僕は眼鏡業界はまだヘアスタイルを頻繁にアップして集客していた美容師の時代(2010年くらい)にいると思っている。

ちょっと長くなってしまったので2つに分けて書くことにします。

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