俺的ぶらり、街さんぽ
夏至の昨日は、恒例の歯医者さんでした
札幌の中心街にあったクリニックが
郊外の文京地区に移転してくれたので
今まで行くことがなかった街を
歩くことができるようになったのでした
北の歓楽街といわれるススキノ駅から
あえて、歩いたことのない道を歩く
ススキノのきわを、ぶらり街さんぽです
高層ビルの一角に
昔ながらの店構えの八百屋を見かけたり
古めかしい空き家を見かけると
心が躍りだすのです
なんなんでしょう
このわくわくとした気持ち
俺は、ぶらり街さんぽが大好きです
昔、京都で平安京の大きさを知りたくて
外周であろう街並みを
歩いてみたことがあります
なかなかの距離でして
歩き過ぎたせいで左右の尻の肉がこすれて
パンツに血がついたこともありました
(違う意味であせった)
そうだそうだ、そんなこともあったねぇ
盛岡、福井、郡上八幡、松本
大和郡山、橿原、御所、明日香
徳島、出雲、津和野、小倉
移ろ気な性質の俺は
知らない街を訪れるたび
あぁこの街いいなぁ、住んでみたいなぁ
と、すぐ街を愛してしまいます
そんな街の住人たちと話をすると
札幌の方がだんぜんいいだろ、と
みんな口をそろえて言うのですが
俺の住んでる街を褒められて
いい気分になるのと同時に
俺は歴史のつながりが深ければ深いほど
魅力を感じるんだな
ということに気づかされるのです
八戸、角館、秩父、三島、彦根
和歌山、福知山、下関、柳川
こう好きな街をあげてみると
どうも、洗練された華々しい都会よりも
情緒があって、少し陰がある街の方が
好みなようです
和歌山県の南にある街で
熊野三社、ことに本宮の大鳥居が有名な
新宮市
3万人弱ののどかな港町です
まわりが世界遺産だらけなんですが
いかんせん、交通の便が非常に悪い
奈良から向かうと険しい峠道で
国道だというのに激狭
トラックが来ないことを祈りながら
車を走らせなければなりません
夏の盛りに間違って
自分の車が先頭になってしまうと
伸びた木の枝を窓ガラスでよけ
地元民にあおられながら進むのです
恐怖でしかない
ただ、苦労して運転したせいか
わずかな山間の里に佇む熊野大社本宮や
新宮の街に抜けた時の達成感はひとしおです
海がキラキラして、きれいだった
そして、新宮の街中を歩くと
日焼けだけではない
地黒い肌の人を時々見かけるのです
どうしてかと調べてみたら
大昔、海洋民族たちは南から島々を渡って
日本の太平洋側まで交流があったんだとか
その地黒の人のDNAを
検証したわけではないので
その人が海洋民族の末裔だったのか
確証など一切ないのですが
歴史や背景と自分が感じたことが
自分の中だけで腑におちる感覚が好きなんです
自分の中だけでいい
なぜ、奈良人と都人は仲が悪いのか
平安京(京都)に遷都する時
それまで都だった平城京(奈良)に
それまでの要人たちは置き去りにされ
かつての要人たちは
天智系の貴族が華々しく去ってゆく後ろ姿を
苦々しく思っていたのかもしれません
あぁぁぁ京都のやつら、憎たらしいぃぃぃ
俺たちが国宝貸してやってんだぞぉぉぉ
とかね
このセリフは、実際に大和郡山の居酒屋で
店主が話していたんです、が
それも、本当かどうかなんて
どうでもいいんです
脈々と継承し続けている、美しき怨念に
グッとくる
やっぱり、置いてけぼり喰らったのか(笑)
という、あくまでも
自分の中で腑におちる感覚
ひとりで勝手にAHA!体験
これが、俺の街さんぽの楽しみ方なんです
じゃーねー
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